西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

『進化する都市』発刊100周年、『生活・住宅・地域計画』発刊50周年です。

2015-12-17 | 地域居住学
もうすぐ2015年(平成27年)も暮れていく。そこで一寸、この年は僕にとってどういう年なのか意識的に捉えておきたい。

まず、もう既にこのブログでも書いたが、スコットランド人パトリック・ゲデスが100年前の1915年に『進化する都市』を英語で発刊した年である。この著書は、スコットランドは言うに及ばず、イングランドでも注目されたし、他の英語圏のアメリカやカナダ、インドなどでも注目され、影響を及ぼした、といえよう。

ただ日本へはどうだったか、については、「社会学分野」や「都市史」「都市計画史」に一定の影響があった、といえるにすぎないのではなかろうか。

しかし、今年、原書発刊100年を期して不肖・僕の手で改訳本が出たことは、それなりに意義があるのではないだろうか。

と、同時に今年は都市計画分野でいち早くゲデスの『進化する都市』に着目し、本邦や僕たち弟子たちに紹介していた京大の絹谷佑規助教授がオランダで客死してから51年、絹谷先生の遺稿が西山夘三先生(1965年当時には京大教授)や西山研究室の編、絹谷佑規著で発刊(勁草書房刊)されてから50周年(半世紀)にあたっている。

ということは、大学院に入って僕等が研究し初めてから50周年である。同期の延藤安弘君や梶浦恒男君の感慨や如何に。

新国立競技場ー至福のひと時(人と木)になるやいなや

2015-12-15 | 地域居住学
至福のひと時(人と木)になるやいなや

新国立競技場の二案が公表された。「主な特徴」は、『朝日』の一面によると、A案は「木と鉄のハイブリッド屋根で伝統的な「和」を表現」、B案は「純国産カラマツの柱72本でスタジアムを支え、力強い日本を象徴」とのことだ。両方とも木に気を使い、伝統だ、象徴だと言っている。
僕は、直感では「A案がええ」と思う。 まあ決まっていくプロセスを見守って、楽しみたいのだが・・・。

パトリック・ゲデス著『進化する都市』改訳出版のお知らせ

2015-12-02 | 2005年4月以降(平女、高槻、学研都市等)
翻訳書『進化する都市-都市計画運動と市政学への入門-』発刊のお知らせ

『進化する都市-都市計画運動と市政学への入門-』(翻訳書、パトリック・ゲデス著、初版1915年の改訳書、392頁、税込み3780円)を2015年11月20日付けで発刊しました。今年は、原書初版から100年に当たります。
 昨年の6月に鹿島出版会より改訳を提起され、持ち時間が1年半しかなかったので、初訳1982年版(原書1968年版)のように9人でやるのは無理なのでやめて、1982年版をもとに僕が一人でやりました。一読ご批評頂くとありがたいです。