西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

STAP(刺激惹起性多能性獲得)細胞への期待

2014-01-30 | 色々な仮説や疑問
今朝の『朝日新聞』によると、理化学研究所(神戸)の小保方晴子ユニットリーダー(30)が「生後1週間のマウスの脾臓からとってきた白血球の一種のリンパ球を弱酸性液に25分浸し、その後に培養、数日後に万能細胞に特有のたんぱく質を持った細胞が出来た」と昨日、マスコミに向け発表した。操作した状況から、出来た細胞をSTAP(刺激惹起性多能性獲得)細胞となずけた。「ネイチャー電子版」トップ記事にもなったようだ。

万能細胞の一つ「iPS細胞」(山中伸弥・京大教授のグループ)は、4つの遺伝子を入れて人工的につくったものだが、今回のは、自然の細胞が人間が与えたストレスある環境条件の下で自発的に「初期化」して万能細胞になったものである。今まで植物の人参などでは環境条件を変えることで「初期化」することがあるのは知られていたが、動物では絶対起きないと考えられていた。

弱酸性の液に浸すほかに、「細いガラス管を通す」「毒素で処理する」でもSTAP(刺激惹起性多能性獲得)細胞が出来たと言う。最も効率よく出来たのは、弱酸性の液に浸す方法だったようだ。

以下、素人考えだが、普通、上のようなストレス環境下では、細胞は死滅する、と考えられるのではないか。それが、生き延びて万能細胞になった、ということは、生物の生命力の「強さ」を示しているのではないか。今後、「なぜ、一定のストレス環境条件下で”細胞が「初期化」するのか”」そのメカニズムを明らかにしてほしいと思う。


直木賞作家・坂東眞砂子さんが亡くなる

2014-01-27 | 奈良の思い出(助教授時代)
夕方のテレビニュースで坂東眞砂子さんが舌癌で高知の病院で亡くなったと言う。享年55歳だ。高知県出身、昭和55年(1980年)奈良女子大学家政学部住居学科卒、高口(恭行)ゼミ出身。私は昭和49年(1974年)に赴任、坂東さんは、僕の講義は聞いていた。学生時代から印象が型破りだった。

でも普通に住居学関係に就職したが、おさまりきらずイタリアに留学、イタリア時代から住居関係の小文を書いて日本の雑誌などに採用されていたようだが、帰国して認められて長文の小説(ホラー小説)を書いてやがて『山姥(やまんば)』で直木賞を受けた。新潟県(越後)の民話を取材し、方言も勉強して書いている。また、住居学出身の強みを活かしたというか、空間表現にも他の作家に比べユニークさがあると当時思った。奈良女子大出身の直木賞受章は初めてだったと言える。

ゼミ指導教官だった高口さん(現・一心寺長老)に聞いたところでは、坂東さんから恩師に毎作送って来ていたという。高口さんも細かくコメントしていたようだ。

一時期、イタリアに住んでいた時のことか、南の島にパートナーと住んでいた時か忘れたが、子猫を崖から落としていることを書いて、猫ファンからブーイングがあったこともある。

しかし、多くの人を小説で楽しませ、現代では「短く太い」人生を力強く駆け抜けたと言えるだろう。ご冥福をお祈りしたい。

上野邦一さん講義「ラオス、カンボジア、ベトナムでの発掘調査ー現地調査の泣き笑いそして感動ー」に参加

2014-01-27 | 地域居住学


第65回けいはんな市民雑学大学で上野邦一さん(市民教授、奈良女子大特任教授)の表題の講義に市民学生として参加して頭を少し使った。

先週の土曜日の「市民雑学大学」で、上野邦一さんのラオス、カンボジア、ベトナムでの発掘調査の「歴史」を聞いたのだ。今後、それらの国々での考古学、建築史学の歴史が本格的に前進、開花する時には上野さんの足跡は大きく記録されることだろう。

上野さんのいいところは、「進んでいる」日本から指導に行っても決して「上から目線」ではなく、国情に応じた付き合い方をしていることだ。そりゃそうだろう、電気や水道が末端に未だきていない所で、まず生活し、生き延びねばならないわけだから・・・。

第二に、「変だな」とか「こりゃ何だ」とか思うことを頭や心に留め置いて粘り強く追及している。単に発掘技術を「移転」しているだけでなく、考古学、建築史学にも一石を投じている。例えば、現在、石造のの遺構が主に残っているのだが、小屋部分が失われている一方で瓦が多く出土している。「これはどういうことか」と頭を働かせて、木造技術の国からきた強みも生かし、「ひょっとして木造の小屋組みの上に瓦を葺いていたのではないか」という仮説を思いつき、色々な痕跡と建築構造の全体構想から、屋根から小屋組み、本体から土台の全体像をくみ上げてみてしまう。現地の人が思ってみなかったことだったろう。

こういう仮説は、インドシナ半島全体の建築史を明らかにしていく上では大きな足掛かりになるだろう。

上野さんの講義にはかなり多く「グーグル」の上空からの写真が使われていた。溝や塀の基礎などが「上」からは良く分かり、敷地全体の外枠に接近できる、まあ「一次接近の方法の一つ」と思った。

上野さんが「上空から見た全体像はスケッチできるが、地上からの視点での全体像は描くのは難しい」と言われた。窓、戸、軒などは崩れてしまっており、木造とすれば朽ちて分からなくなっているからだ。

全体を聞いていて、日本の国土研が編み出した調査の三原則ー(1)現地住民のために調査する。住民主義。(2)必ず現地に行って生で見て聞いて調査する。現地主義。(3)一つの分野で調査するのではなく出来れば地域に関する多くの分野で調査し、議論して全体像に迫る。総合主義。-を思い出していた。
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墓の問題

2014-01-27 | 地域居住学
今朝のテレビ「あさイチ」では「”夫の墓”に入りたいですか」という特集をやっていた。1500人ほどへのアンケート調査では「入りたくない」が約60%で「へー」と思った。主な理由は、「見ず知らずの夫の”先祖代々”と一緒に入りたくない」「見ず知らずの遠い土地の墓は嫌だ」「今も嫌いになっている夫とは一緒に入りたくない」・・・。

まあ、「そんなに嫌いなら、我慢せずに離婚したらいいのに、」とも思うが、子どものことなど色々あって離婚できないのだ、と言う。で、「今、我慢しているのに死後まで更に我慢したくない」とのことだ。又、最近、ペットまで一緒に、ということも出てきているが「お寺」管理の墓では無理のようだ。

又、少子化に対応して(?)両家墓とか、更に一人とか色々な組み合わせメンバーによる集合墓も増えてきているようだ。散骨とか樹木葬というのも出てきている。新井 満さんのように「千の風になって」という考え方もある。

まあ考えてみると、地球は過去の生きとし生けるものの大きなお墓とすれば、気も落ち着くかもしれない。今「伝統的」と考えられている墓石を立て「○○家の墓」というのは、庶民レベルでは実際には明治以降の旧民法時代の産物で、今後はもっと自由に考えていいのかもしれない。

私の場合も、色々考えて方向を決めておきたい、と思っている。


東京都知事選始まる

2014-01-23 | 時論、雑感
今日から東京都知事選が始まった。有力候補が何人かいる。舛添さんは、東京大学の政治学の教授(東大法卒)から自民党から国会議員になったが、自民党を批判して離党している。公明党や自民党の東京の地方組織が応援している。本部が支持しないのは何故か。自民党を除名された人物ということだ。これは自民党の大義名分であり、もし細川元首相が当選したら、少し間をおいて「細川支持」に転ずる目論見が透けている。

細川さん はどうか。佐川急便からの「献金」問題で首相を辞任したと言う経歴の持ち主、我々庶民が支持するには大いなる疑問が残る。小泉元首相がワン・イッシュー(一つだけの問題、脱原発)で推しているのも「どうかな」と思う。

とすれば、残るは社共が推す宇都宮さん(元日弁連会長、この人も東大法卒)かな。昔の美濃部さんを社共で押し上げた歴史を思い出す。1960年代に大学生を経験した人々には、「今一度」との共感が広がればいいのになあ。

「どんど」に行く

2014-01-19 | 地域居住学



今日、「つなね居住地」の「どんど」に燃やすべき注連縄を持って行った。『広辞苑』には「どんど:小正月(一月十五日)に村境などで行う火祭。門松・竹・注連縄などを集めて焚く」、とある。(とんどとも言うようだ)

左義長(さぎちょう)とも言うらしい。昔、子ども時代、金沢では「さぎちょう」と言っていたのではないか。

居住者で「大学勤め」の人は皆無だった。今日は「センター試験日」のためだ。途中で気づいた。ご苦労さん!

奈良女子大家政学部「末広会」に行く、8人参加

2014-01-17 | 2005年4月以降(平女、高槻、学研都市等)
過去の「末広会」記事 http://blog.goo.ne.jp/in0626/s/%CB%F6%B9%AD%B2%F1

2009年に設立の奈良女子大学家政学部・生活環境学部の退職教員の同窓会「末広会」の新年会が今日あって参加した。場所は京都・伏見の「魚せい」、先輩4人を含め8人の参加、一番の年輩は近藤公夫さん(元住居学科)続いて遠藤金次さん(元食物学科)、今村幸生さん(元生活経営学科)、河合弘康さん(元食物学科)以上が先輩、以下、僕(元住居学科)、的場輝佳さん(元食物学科)、磯田則生さん(元住居学科)そして今年から参加の諸岡英雄さん(元被服学科)である。三好正満さん(元食物学科)、今岡春樹さん(元被服学科、現・学長)は体調不良、公務のため欠席だった。15時頃までワイワイ駄弁った。次は夏、暑気払いの会をすることになった。

年賀状の分析ー住んでいる所、やっていることの他に賀状そのものの特徴ー

2014-01-06 | 時論、雑感
すみません、皆さま。年末年始に色々あって、年賀状書きの時間を十分にとれず今に至っている。既に私宛に出された賀状は遅くとも明日、明後日中に着くだろう。

それら全体を分析して私への賀状の特徴を抽出すべきことは論を待たない。

で、ざっと見てみよう。住んでいる場所は、住所名によってある程度推測できるだろう。気づいたことは、「○○台」「××丘」といった住所名が目立つことだ。 今日までに来た賀状によって例をアトランダムに上げてみる。

○○台は、木津川台、精華台、光台、相楽台、日吉台など。 ××丘は、桜が丘、光ヶ丘、大住ヶ丘、登美ヶ丘、竜ヶ丘などである。

こういうのが多いことは、多くの新興住宅地は、「高台、丘」に開発されたと言える。つまり、大雨による浸水や土砂崩れに強いとも言える。

次に「やっていること」については、未だ分析抽出していないが、まあ「職場人間」が減って「地域人間」が増えていると言う仮説を持っている。

更に賀状の外的特徴ー絵や写真、文字などーについても分析しなければなるまい。