西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

6月30日、一年の折り返し点

2008-06-30 | 時論、雑感
今日は6月30日、1年の折り返し点だ。何故、そういうことを意識したかと言うと、mixiのマイミクの「はやしさん」が、そういうことを言っていること、地域SNSのマイフレンドの「やいやい」さんや「FUTAN」さんが、カードのポイント有効なのは今日まで、で、気づいてポイント使って「タニタ デジタルクッキングスケール」をゲットしたり、新幹線の「グリーン」に乗ったりしておられるからである。

で、そのことを妻に話したら「今日までにお中元送るの注文したら安くなるのよ」と言っていた。そうか、6月はボーナス月だし、6月中にお中元送る人もいるんだな、と認識した。

皆さーん、一年の折り返し点での感慨いかがですか。

地域支援のための講演活動などへ

2008-06-30 | 地域居住学
昨日、「NPO地域支援研究フォーラムなら」の総会を行った。4年目に入るわけである。これは、3年3ヶ月前に私が奈良女子大を退職するに際して、私を含む奈良女子大生活環境学部の有志10人で立ち上げたものである。

「地域支援研究フォーラムなら」としたのは、第一に、地域支援には様々あろうが、それらを整理研究しようとの方向性である。もちろん、単に研究していたら良いというものではなく、力量、可能性に応じて実際の支援も行いうることにしている。第二に、スタートが奈良女子大学に縁があるので「なら」と最後につけて、奈良県に申請して認められた。

事務局は奈良市朱雀にあるが、「なら」に活動を限定しているわけではない。

で、昨日も、一寸問題になったのは、このNPOで講演会を開いた場合と、一般の大学での公開講座での講演とどう違うのか、である。それは、NPOの支援の目的を、地域住民の生活の自立と連携が可能なようにすることであり、いわゆる「自助」と「共助」の能力アップを目指し、「公助」につなげることである、とすると自ずと講演の中身も違ってくるのでは、ということである。

今年は、衣食住、家族関係等、いわゆる家政学的課題について、数回、的を絞っての手作り講演会を行い、それらを「地域生活での自立と連携」と言った形でまとめていこう、となった。イメージとしては、高校の「家庭科教科書」を絞って総合化し、大人も十分読めるし、参考に値する冊子である。

それと、スタートから3年余たって、その後、奈良女を定年退職した人は私を含めて4人、奈良女を離れて「遠く」に就職した人など3人と、「外」が多くなったことに対応して、年一回くらいのリアル・ミーティングの他は「地域SNS」等のネットを活用して情報交換などすることにした。又、正会員の他、もう少し気軽に参加できる「社員」も増やしていくことにした。皆さん、参加・応援して下さいね。

シルクsilkとオーガニック・コットンorganic cotton

2008-06-29 | 生活描写と読書・観劇等の文化
衣食住のうち、食の安全性(海外からの輸入品など)や住の安全性(シックハウス症候群など)は大いに問題になっているが、衣の分野ではどうなのだろうか。

昨日、衣分野の専門家・前川善一郎先生(平安女学院大学特任教授)と駄弁っていて、最近の衣分野の興味あることを聞いたのでメモしておきたい。

日本産の絹(シルク)は風前の灯のようだ。いわゆる価格競争で中国に太刀打ちできないと言う。で、今までは「日本の面子」をかけて、日本の農水省は、日本産のシルクで採算が合う値段と中国産の安い値段との差額をシルク農家に補助していたようだ。

ところが、それでは、かなり膨大な補助金になるので、シルクの生産の意味を見直して、シルクを生産する蚕に多様な役割(食物ー蛋白源ーとして、その他・・・)を発見するようなプロジェクトに補助金を出すことになったと言う。前川先生も研究面から努力しておられる。見守りたい。

次に植物繊維の綿(コットン)であるが、海外からの普通の綿は生育過程で多量な農薬をふりかけているものもあるので、それによる下着や靴下も「危ない」らしい。

そこで、少し値が張るが、農薬や化学肥料を殆ど使わずに育てられた「有機栽培綿(organic cotton)」が良いとのことだった。今後は、それにしようかな。

まごこはやさしいヨ!再説

2008-06-28 | 食物栄養・健康・医療・農業・教育
前ブログ記事「医食同源」の最後で次のように書いた。

「いまのところ、私は家森幸男さんの言う
「ま(豆)ご(胡麻)こ(こめ、玄米)は(わ若布、海藻類)や(野菜、生野菜がお奨め)さ(魚、赤青魚、刺身が良い)し(椎茸、茸類)い(芋)ヨ(ヨーグルト)」(孫子〔まごこ〕は優しいヨ)を基準としている。」と。

で、今日の『日経』夕刊一面の「あすへの話題」にその家森幸男さん(予防栄養学研究者)が「まごこはやさしいヨ!」を書いている。同日に私と同じようなこと書かれるなんてテレパシーが働いているのかな。

元々、家森さん(京大名誉教授、平安女学院大学客員教授)は、「まごはやさしいヨ」と言っていて「こ(米)」は、入っていなかったのだ。実は、多分、平安女学院大学の何かの会で、家森さんに私が「日本伝統のこ(米)を付け加えると、より完全になるのでは・・・」といったことを申し上げて以後そのようになったと思う。http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/29b5ecaf5262a1a4e7972c34a0d1f9db

これを基準、ベースとして増補したら、と思っていて、例えば「こ(米)」も、出来れば「玄米が良い」としたら、と思う。

高齢者から若い人に「まごこ「に」やさしいヨ」を贈りたい。「に」は、韮(ニラ)でありニンニクである。決して肉ではない。どうでしょうか。

医食同源

2008-06-28 | 言語・字・言語遊戯
「医食同源」とは、『大辞泉』では「病気を治療するのも日常の食事をするのも、ともに生命を養い健康を保つために欠くことができないもので、源は同じだという考え」とある。「新宿クッキングアカデミー校長の新居裕久氏は、一九七二年のNHK『今日の料理』九月号で中国の薬食同源を紹介するとき、薬では化学薬品と誤解されるので、薬を医に変え医食同源を造語したと述懐している。」と言う。

一方、『朝日新聞』初出は、1991年3月13日、『広辞苑』初出は1991年発行の第四版であるようだ。これで考えると、一般には、1990年頃からその言い方が普及したのかな。

今まで、中国に語源があると思っていたが、実は日本発だったのだな。これが現在、中国に逆輸入されているようだ。

ところで、日本の法律(薬事法)では、「食事に薬事効果」は認められていない。しかし、本当は、それについて事実関係としてきっちり研究すべきであろう。もし、食事に「効果」が認められるならば、美味しく食べながら、薬使用も減って、医療費削減にもなって良い、と言えるだろう。

まあ、しかし食事の効果は、一般に漸進的であり、根気よく続けて初めて効果が上がるとも言える。

いまのところ、私は家森幸男さんの言う
「ま(豆)ご(胡麻)こ(こめ、玄米)は(わ若布、海藻類)や(野菜、生野菜がお奨め)さ(魚、赤青魚、刺身が良い)し(椎茸、茸類)い(芋)ヨ(ヨーグルト)」(孫子〔まごこ〕は優しいヨ)を基準としている。

ブログ4年目へ

2008-06-27 | 時論、雑感
このブログは、実は二日前の6月25日に満3年目をクリアし昨日から4年目に入っている。「記事一覧」を見ると、一昨日で3172件の記事、三年間で1095日なので平均して日に3件弱の記事を書いてきたことになる。この一年は日に1件のペースなので、最初の二年間は如何に「飛ばしていたか」が分る。

今年の3月8日に「ブログアドバンス」に入ったので、色々なアクセス解析が出来ることになり毎日のように見ていると面白い。最近は、日に平均230位のアクセスがあり、一般には一番新しい記事が最も良く読まれているが、時々昔の記事に多くのアクセスがいっている場合もある。上位20位までのアクセス記事が毎日表示されている。これをみて「ほおーこんな記事が未だ読まれているのか」と思う。

多分、外部のブログ記事検索から直接その記事に行くのであろう。どういうキーワードで検索されたかも分る。三語までで検索しているのまで分る。

一度、これらの解析を解析したいと思っている。

誕生日の「健康調理教室」

2008-06-26 | 食物栄養・健康・医療・農業・教育
今年も又誕生日がやってきた。毎年、ブログには感想を書いているので少し書いておく。

実は、当年(十年)とって57歳(実は67歳)になって、母方祖父の亡くなった66歳を1歳上回った。あと母方祖母や父の80歳代が前方に見えるけれど、一気にそれらを目指すより、先ず一年一年といきたい。

最近、食事に注意しているが、一食一食では劇的に体調が良く変わるというものではない。が、毎日の「微分」が、一年の「積分」に変わるのは事実と思う。その意味で、一日一日が大事と思ってすごしていきたい。

今日早朝、例のごとく「ラジオ深夜便」を聞いていたら、今日6月26日の誕生日の花は「石榴(ざくろ)の花」と言う。そしてその「花言葉」は「円熟した優美」とのことだ。いい言葉だなあ、と思うが、自分はまだまだと思うので目指して努力していこう。ラジオのスタッフで一致した「円熟した優美」歌手は夏木マリさんとのことだ。うーん、そうなのか、と思う。魅力的フィンガー・アクション!

で、今日の一句:妻のいぬ一日長し花ざくろ(つじたかつみ)
含みを持たせたいい句と思う。

石榴というと、子供の頃、金沢の隣の家に樹があって実を貰っていたので、あのちょっとすっぱい実を思い出すが、花はどんなだったか、今日はグーグル検索で確認した。朱色の鮮やかな花だったんだ。こんな鮮やかな印象を残す人生でありたいものだな。

次に、本日は又、毎週木曜日に行く「健康調理教室」の日でもあった。11時半頃に行くと、何時もの指導の料理人のT.さん、調理メンバーのH.さん、F.さん、それに「教室」マスターの Y.さんの4人が準備を始めていた。ゲストは良く参加のピアニストのU.さん(女性)と私、後の4人は初めての参加で、「けいはんな市民雑学大学」のG.さんとW.さん(女性)、「けいはんな地域SNS」のK.さん、それに料理人の紹介で来られたY.さん(女性、玄米酵素関係)の6人だった。計10人で、ゲストの6人も興味津々で調理場を覗いている。

今日のレシピは、「野菜のスープ」「かぼちゃときゅうりのサラダ」「玄米もちの野菜ピザ」「大学イモ」であるが、「特別のケーキ」があった。ケーキと言っても生クリーム等乳製品は使っていない。これは、私の「誕生祝」とのこと、W.さんが持参の蝋燭を立て、ピアニストのU.さん特製の「紫蘇ジュース」で乾杯した。私は簡単なお礼の挨拶で、このブログの最初に書いたようなことを喋った。

今日も初めての人が4人もいたが和気あいあいに進んだのは、最後のY.さん(女性、玄米酵素関係)以外の9人は、実は「けいはんな地域SNS」のメンバーで、ネット上では知り合っている上、先週土曜日の「けいはんな市民雑学大学」オフ会で6人は会っている。

今日の私の「勉強」「検討事項」:○(遠赤外線調理の効果について、原理から勉強すること、「けいはんな地域SNS」のK.さんは「食品工場の計画」に携わっていて遠赤外線についても詳しい知識があり、勉強になった。もう少し検討してみよう)、○(玄米酵素ー粉末サプリメントーを実際食し、効果も聞いた。料理人のT.さんなどは、本当はサプリメントに疑問をもっているが、長期旅行で玄米ご飯が食べれないとき、このサプリメントを持っていく、と言う)関連して、酵素の役割について少し勉強した。

写真は、石榴の花

まちを認識する色々な方法

2008-06-25 | 地域居住学
何日か前に「町は表だけでなく裏もみるべし」とブログに書いた。

で、まちを認識するのに「表」「裏」を見て歩くだけでなく、他に色々な方法があるし、更に方法の開発も可能なのでは、と考えてみる。私の学生・院生時代、直接の指導教官だった絹谷祐規(きぬたに・すけのり)先生(当時、京大助教授、故人)は、まちをみる色々な方法があることを教えて下さった。

○そのまちの役場に行って諸種統計や計画書を貰う、担当者の話を聞く、という方法。
○そのまちの一番高い建物、台地等に上がって、上からまち全体の様子を観察する方法。
○それこそ「表」「裏」だけでなくまちを縦横に歩いて実情を掴むこと。
○単に見たり写真に撮ったりするだけでなく、街角で、また店や住まいに「突撃」して市民に住み心地、問題点など取材すること。

勿論、この前提や「後勉強」でも良いが、そのまちについて書かれた文献をよく読むこと、だ。別に、国土研の木村春彦先生(京都教育大学、故人)は、短時間で最も簡便にそのまちを知るには、まちの役場の「Information」(案内)に行って、「まちの概要」といったパンフレットを貰うことだ、と言われた。絹谷先生も第一に上げられた方法に含まれる。

以来、時間との相談で海外でも国内でも以上の方法を組み合わせている。

地域支援研究フォーラムなら

2008-06-24 | NPO、ボランティア
「NPO地域支援研究フォーラムなら」 を立ち上げて4年目に入っているが、生駒の駅前商店街の活性化イベントでお手伝いした他、これといったことがやれていない。私が専念できない他、理事・監事の諸氏・諸姉も色々忙しく、メンバーの勤務移動等もあって「開店休業」状態だ。

しかし、地域支援しなければならない課題は山積していると思う。でも、「研究フォーラム」という名称なので、地域支援に関する様々な研究や研究課題を分析・整理するのが役割かな、とも思う。自分達で作っておきながら方向が定まらないのもおかしなもので、今年の総会等では少し議論したい。

今日、朝、テレビを見ていたら東京都の真ん中で、「都会限界集落」とでもいえる地域が増えていると言う。若い人が結構多い地域でも「助け」を必要とする高齢者が孤立している状況だ。今日、配達された私の住むまちの「社会福祉協議会だより」を見ると様々な問題があることが分かる。近所の集会所で、賑やかだなと思ったら「子連れで子育てサークル」の若いお母さんの集りだ。色々なことが身の回りでもある。

ところで、我々、理事・監事メンバーは今のところ生活環境学(旧・家政学)に足を置く(置いたことのある)メンバーだ。その特徴を生かすとすると、「生活(衣食住)支援」を「地域生活学校」のようなイメージでやるのも「手」かな、と思う。最近、私自身「健康調理教室」に行っているが、こういう動きとも連携したら、とも考えてみる。

実際の生活困難を解消する支援がリアルな支援としたら、「情報支援」と言うか、生活に関する知識や知恵をネットを通じて発信する活動もあると思う。私が現在入っている地域SNSの活動も「地域情報支援」という側面もあると思う。又、この地域SNSとも関連して、リアルに「市民雑学大学」を立ち上げて活動を始めたが、これも「地域情報支援」ではないか、と思っている。

実際、我々は、地域生活に関する調査研究に「つながり」があるので、それを活かしながら具体的支援にアイデアを出し「つながって」いけば、と考えている。

Y君がワイワイ話したことー別の法律つくる位の迫力、総合力をー

2008-06-23 | 地域居住学
昨日、京大建築の少し後輩にあたるY君と小一時間ほど「さし」で家造り、町造りのことをワイワイ話した。そこで、印象に残ったのは、長く建築、家造りそれも木造住宅を造り続けているY君は、昨今の建築基準法の「改悪」など、長年「苦しみ続けている」諸法に対して、全く逆の草の根の木造住宅造りがスムースにいくような法体系を提案し実行できる位にならないと・・・、建築関係の先生(特に関西)は、その点音なし(大人なし)過ぎる、と苦言を呈していたことだ。

昔、京大にいる西澤英和さんに、日本建築学会が1960年前後に「木造建築禁止決議」をしていると聞いて、びっくりしたことがある。http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/a222c0737ce3549980635532e741acca

最近、建築学科の教育で木造住宅は、どのように位置づけられているのだろうか。

実際に木造建築は建っているのだが、木と木を繋ぐ「継ぎ手」とか「仕口」という伝統工法があって、金物を使わずに繋げるのだが、現法律等では、金物を使わないと認められないのだと言う。金物はさびたり劣化があるが、木造伝統工法の場合は、上手くいけるようだ。今度、実際にどういうものか、検査の現場に立ち合わせて貰いたいものである。

また、彼が実地に相談を受けて調べているのは「シックハウス」問題だ。構造材、内装材に化学物質が滲みこんでいると、それらが空気中に「蒸発」して、それらを微量でも人間が吸って「病気状態」になるのだ。一方、高気密高断熱などと言うものだから換気不足になり尚更「シックハウス症候群」が酷くなるのだ。いたたまれず、行政は「ファンを付けろ」と基準を変えたようだが、全くの糊塗策ではないか、とY君は怒っている。

更に、木造住宅をしっかり建て受け継いでいくには大工を始め職人群が必要不可欠であるが、十束一からげの賃金制度が、徒弟制度による教育を潰している、と言う。昔は、住み込みで食べさせて貰い、時々親方から小遣いを貰う程度で技能を覚えていったが(建築家も事務所に入って「徒弟制度」に似た仕組みで育てられていたが、今はどうなのだろう)、「最低賃金制」を適用されて、徒弟制度は崩れて、本当に大工、左官等になりたくてもなれないようになっている、と言う。

これらは、全て色々な繋がりや、歴史や将来のあり方やを考え抜いて構想し、作られた法律ではないために、段々「曲がっていく」のだと言う。別の法律を作る位の迫力が欲しい、と言う。

私は、私で「小学校のあり方」も、地域住民で総合的に考えないと・・・、と話しておいた。じっくり、草の根地域で検証して行きたい。

まちの「表と裏」を見る

2008-06-22 | 訪問場所・調査地
最近、多田富雄さん(免疫学者、東大名誉教授)が、『朝日新聞』の「!聞く」欄に「闘病記+社会批評」を連載しておられ愛読している。

で、⑧に「その国の真実の姿を見る」というのがあって、読んでみて、自分の体験にも照らして「そうだな」と思った。

引用「私は、よく旅行もしました。国際学会のついでに、遠回りしました。そこで専門分野とは無関係のことも見聞し、目を開かれました。1960年代にアメリカに留学しましたが、貧民街を歩くのが好きでした。アフリカでも、あまり人の行かない難民のキャンプやスラムも歩きました。ずいぶん危ない目にもあいました。スラムのバーで、ナイフで脅されたこともあります。こうした体験は、その国を理解するヒントになりました。・・・私が好んでスラム街を歩くのも、そこに上っ面の観光やビジネス旅行では見ることのできないその国の真実の姿があるからです。」

私は1960年代に豊田高専に就職して「都市計画」の科目も担当したが、ある時、何人かの学生がニューヨークに短期に派遣されて、まちを見て帰ってきた。その帰国談を聞いたのだが、それこそニューヨークの表通りを歩いた話だった。私は「ウェストサイド物語」のような所は行かなかったのか、聞いてみたが、どうも行かなかったようだ。私は、ルイス・マンフォードの『都市の文化』のようにまち全体を歩き回らないと本当の姿が分からないのでは・・・、とコメントしたことを思い出す。

その後、ロンドンに10ヶ月滞在した時、同じ頃におられた先輩の三宅 醇さんと危ないめをして、ヴァンダリズムのまちに出かけて写真を撮ったこと、その後、家族で夏休みに短期の滞在をした時、友人だったMichael Hebbert(マイケル・へバット当時LSE講師、現マンチェスター大学教授)さんの家(Lime House地区)に2週間住んで貴重な体験だった。(家族体験は、拙著『キラッと輝くいい住まい』所収)
そのLime House地区はロンドンの「イースト・エンド」で普通の観光地図には載っていない所である。普通のロンドンの観光地図の東端は、ロンドン塔であり、それより東もロンドン市なのだが、普通の観光客は近づかない所なのだった。

奈良女子大にいた時も、海外に出かける学生・院生に、上記のような体験を話しつつ、まちの表と裏を見るべし、と原則を言いつつ、やはり若い女性は危ないこともあるので、複数で行くとか、危険度を見極め「止めることも勇気」と言っていた。

西山記念文庫関連の仕事、作業の希望・・・

2008-06-22 | 京都の思い出(助手時代)
私は、西山夘三先生の最後の助手である。(1975年~1979年)将来、西山夘三記念文庫関連の仕事をするとしたら、とりあえず三つ位あるかな、と思う。メモとして書いておきたい。

一つは、膨大な西山夘三日記を読み込んで、公刊著書、論文と日記記事との関連を追及、分析する仕事である。西山先生の日記の文字は独特なので読みに慣れなくてはならないし、出来れば慣れた人の助けを借りねばなるまい。

第二は、西山先生ご自身の著書、論文への「書き込み」に関する研究である。西山先生は、著書を公刊されると一冊はご自分の「書き込み」用にされていた。色々本を書いた後で、それらを読んで気づいたことを書き込んでおられる。ご自分の論を絶えず反芻し、より良くしようとする努力と言える。それらをトレースし研究すれば、その後の「論」の発展につながるのでは、と思う。

三つ目は、やや細かいことだが、西山先生は、自分の所に来た封書、葉書は皆、保存しておられた。そこで、そこから転居通知を抜き出して、新居を短い言葉で表現するとしたら、どのようにするか、の研究をしたら面白いと思う。

皆さん、協力して貰えませんか。
これらについて、昨夕、ひょんな所で「西山記念文庫」理事長の塩崎さん、事務局長の松本さん、顧問の三村先生に会ったので今後の私の「研究計画」案として伝えておいた。

『文文日記 日々是好日Ⅵ』(鈴木成文著)を斜め読み

2008-06-21 | 生活描写と読書・観劇等の文化
鈴木成文先生から『文文日記 日々是好日Ⅵ』が贈られてきた。毎年送っていただいている。建築計画学(住宅計画学)の大家(ダイニング・キッチンを1951年に初めて提案したお一人)だから、その日々の日記を眺めると、大体その年のその学の傾向が察知される。それも「人と人との繋がり」のなかで、展開されるので「ふむふむ」と思う。

でも鈴木先生は、東大建築のご出身(1950年卒、私より14歳上、81歳か)なので、東大建築人脈が中心の「人の繋がり」である。しかし、東大教授を退官の後、神戸芸工大に赴任され、学長もやられたし、若い頃に大阪市大に数年おられたので、関西にも知り合いが多く、私なんかも院生時代から40年にわたる「知り合い」ともいえる。

さて、この『六』を読ませて頂き「そうだったなあ」と思うこと色々だ。
九州の青木正夫先生(九大名誉教授)が亡くなられたこと、他にも亡くなった方々が色々出てくるが、鈴木先生の年齢ならそうなのであろう。傘寿のお祝いの会の記事もある。色々と映画も見ておられるが「ヒロシマ・ナガサキ」と「母(かあ)べえ」は私も見た。あちこち元気に行っておられ、中国にも行かれたようだ。体調についても色々触れて早め早めに「手」を打っておられる様子。牛乳について「疑問」に感じられた記事もあったので、メールで御礼と共に、最近の医食同源に関する私のブログ記事(牛乳記事等)を送った。是非、お元気で米寿、卒寿を目指してくださいね。
(本は、「建築資料研究社」から公刊、1050円)

玄米と白米

2008-06-20 | 食物栄養・健康・医療・農業・教育
玄米の玄とは色としては「黒い」ということであるが、私は、玄米とは玄妙なる米、玄人の米と思っているし、色としても「黒」ではなく「黄金色」だと思っている。

「玄米は不味い、硬い、食べにくい」との風評は風評に過ぎない。きちんと炊き上がった玄米は、良く噛んで食べると甘味があって美味しく、病み付きになるのである。

第一、白米と比較した栄養素では「段ち(段違い)」である。http://ipf-info.hp.infoseek.co.jp/Genmai_ingredients.htm

玄米は粗食ではなく、正に日本人の素食なのである。

自殺が10年連続で3万人を超える、どうしたら良いか・・・

2008-06-19 | 時論、雑感
今日の夕刊やテレビニュースでは、警察庁の発表として自殺者が年に3万人を超え、10年連続と言う。「うーん」である。中身をみると、男性が圧倒的に多い、60歳代以上も多い。

だが、ニュースでは、30歳代が案外多いことも報じている。働き盛りが、仕事の関係でつまずく例があがっている。

ところで、自殺の理由は、全体として「健康問題」、第二に「経済・生活問題」となっている。「健康問題」というのは病気の悩みかな。

今日、健康調理教室に行って来たから言うわけでもないが、しっかり考えて食い物を変えれば、積み重ねで「朗らかになる」(健康になる)のではないか。

食い物を変えるということは、生活を変えることの根幹であると思う。