西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

歴史の展開ー事象のつながりーオーストリーのゼメリング鉄道の例

2014-11-30 | 歴史とのつながり、歴史の面白さ
今日11月30日の夕方、テレビ4ch.で「世界遺産」のオーストリーのゼメリング鉄道(1998年に世界遺産)を見た。ウイーンから南へ、初めてアルプス越えを果たした鉄道である。それ以前の馬車による輸送から飛躍的に前進した。

ゼメリング鉄道が通ったことによって、(1)まず南からコーヒー豆が大量にオーストリー、ウイーンに流れ込んだ。(2)次に鉄道沿線にアルプスの地下水からの湧き水が発見され、それがウイーンでコーヒーをたてる水となった。(3)ウイーン、北からの客が大量にアルプスを目ざしたのでゼメリング峠に巨大なホテルが成立した。(4)ゼメリング鉄道そのものも橋は鉄ではなく自然石で支えることになった。(5)鉄道の車両はまわりの緑や大空の青に対して「赤と白」のツートンカラーとなった。  時速200キロと言う。一度乗ってみたい。

セメリング鉄道という「一石(いっせき)」が上記の5つのような「多石(たせき)システム」進化した歴史的事例である。

生活のredundancy(余裕)の追求

2014-11-17 | 生活描写と読書・観劇等の文化
生活には一定の余裕がないと自主的、自立的に動きにくい。

色々な情報がある場合、一々「全部」丁寧に見ていると「日が暮れる」、時間がない、過労になる恐れ、行動が前のめりになる。

だから、情報を自主的に制限することも必要だろう。学会や諸団体の情報を大分整理した。まだ「ぜい肉」的な部分あるかもしれない。

face bookの友人達も100人ほどに制限している。ま、自分の記事に対して「いいね!」「コメント」は平均して10位あるが、それで十分、ゆっくり顔を思い出しながら、「コメント」反応する場合もある。中には数百人、数千人の友人をかかえた人もいるが、「いいね!」とか「コメント」チェックだけで日が暮れるのでは、と思う。

予定のない場合は、午前中は新聞や他の情報(郵便によるもの、ネットによるものなど)のチェック、対応すべきものは対応。午後はお出かけ(散歩、ぶらぶら、目的地)など、家で本など読んだり、一寸した書きものしたりもある。この小文も入る。・・・

今日は何の日ー立冬、1917年ロシア革命などより

2014-11-07 | 地域居住学


ラジオで、「今日は何の日」を聞いた。立冬の日らしい。「暦の上では冬」である。寒くて朝も夕べも暗い冬である。

同時に1917年の今日は「ロシア革命」の日(ロシア旧暦では10月、だから10月革命!)である。あれから100年も経たないのに「ロシア革命」の精神は失われたのではないか。


当時は、1914年に第一次大戦(今年が100周年)があった。
20世紀は、戦争と革命の世紀、その余韻?は今も続いている。

一方、地域開発、都市計画、町・村づくりの世紀でもあった。イベネザー・ハワードの「田園都市論」、パトリック・ゲデスの「進化する都市」の時代でもあった。『進化する都市』が発刊されたのは1915年、来年が発刊100周年である。(僕らが『進化する都市』翻訳本発刊したのは1982年、鹿島出版会)

『進化した都市』を僕に教えてくれた絹谷祐規(すけのり)先生(京大助教授、故人)がオランダで亡くなって今年で50周忌である。来年が絹谷先生の論文集『生活・住宅・地域計画』が西山(夘三)研究室編で発刊(勁草書房)されて50年となる。

世界史の流れを押さえつつ、来年、『進化する都市』100年『生活・住宅・地域計画』50年に因むイベントが出来ればいいなあ、と世の片隅で思っている。どうでしょうか。