かぶれの世界(新)

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歯医者は二度診る

2015-03-19 23:47:22 | 日記
先月の九州旅行へ行く前から欠けていた前歯をやっと歯科医に見て貰った。朝一番で9時から予約がとれた。田舎の実家の近くの歯医者は予約しても時間通りに診て貰ったことがないが、ここでは当たり前のことだが予定通りに治療が始まるのは助かる。今日はそれ以上の好運に恵まれることになった。

治療は金属の差し歯(前歯)に被せる白いお化粧歯の取り付けと、その隣も差し歯のお化粧歯の欠けた先端の修理だった。差し歯の治療は正に修理とか工作という言葉がピッタリくる。小一時間で治療が終わり直ぐに自宅に戻った。喉が渇いたのでインスタント・コーヒーに昨夜食べ残したアワ大福を食べた。何の違和感もなかった。

だが、その後暫くして昼食を頂いた時パチンという嫌な音がした。想像した通りで修理したお化粧歯が丸ごと外れた。直ぐに歯医者に電話すると、休憩時間だったはずだけど看護婦か歯科技師かどちらかの返事が返って来た。2時に来てくれたら予約患者の治療の合間に診てくれるという。人生初の1日に二度診て貰うことになった。

そこで歯医者に何というか作戦を練った。会社勤めの頃に身に付けた習慣で、何と言へば一生懸命やってくれるか考えてみた。「ロクな仕事じゃない」と責める、「困った困った」と同情をかう、無表情に事実だけを伝える、目先だけでなく長期的な関係維持の為にベストな頼み方にしたかった。

取引先との交渉だけでなく部下に対してどう言うべきか、時々の状況に応じてベストの言い方は何か考える習慣だ。仕事ではそれ程配慮するのに家族に対して思いやりの言葉がないと言われそうだ。それはそれとして、私の出した結論は感情抜きで事実を説明し、先生に余計な手間をかけますと恐縮の意を示すことだった。

作戦は成功したと思う。先生も歯科技師も逆に申し訳ないと言い、一生懸命やっている様子が途中から分かった。治療が終わると変だと思ったらいつでも来てくれと言い、何かと気を付けてやってくれるのが言葉の端々に感じた。追加の治療費は150円ぽっきり、私はもっと払うべきみたいな姿勢を見せて恐縮させた。

実は最高の出来事は別にあった。今迄事務的な会話しか出来なかった歯科技師と親しく話せるようになった事だ。私は念押しで余計な手間をかけさせたと言うと、彼女はもう一度謝った。ちょっとあざといかも。歯医者崩れの田舎の友人のことを思い出して、こんなに優しい言葉をかけて貰ったことあるかなと思った。■
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川崎中一殺人報道が問うたもの

2015-03-18 21:57:17 | ニュース
ようやくセンセーショナルな報道が沈静化した。これだけ注目を浴びたのは高校生3人が中学1年生を残忍な方法で惨殺したからであろう。この手の事件の場合、マスコミは犯人探しと事件を見逃した学校や教育委員会、警察などの責任追求に熱中するのが常だ。しかし、今回はどこにも明確な非が見つからず被害者の発するサインをどうやって見つけるかが課題と総括し、他のネタ探しに移ったようだ。

今回の事件報道が問いかけた問題はマスコミ視点であり、彼ら自身の問題を巧妙に避けたものだったと私は考える。しかも彼等は薄々気が付いているのに自ら指摘して軌道修正できなかったと思う。報道は圧倒的に被害者のプライベート情報であり家族を含め丸裸にされたといって良い。一方で加害者の情報は未成年であるとして極めて制限されていた。こんな不公平なことはない。だが、マスコミ自体が縛りにかけられていた。

マスコミ報道によればその縛りを暴力的に解いたのがネット情報であり、一部の週刊誌であった。マスコミ自体は沈黙を保った。私は18歳の高校生は大人と同じようにやったことに責任を問われるべきであると思う。選挙権と同時に刑事責任もあると法改正すべきだ。もし犯人が未成年というだけで守られるなら、その代わりに親が刑事責任まで問われることはなくとも、社会的な制裁を受けるてもおかしくないと思う。もっと強い歯止めが必要だ。

マスコミの言う様に被害者の発するサインを見つけるのも重要だが、18歳高校生の不良グループを矯正することが何故出来なかったのか何の議論もないのに違和感がある。彼等が犯罪を犯す恐れのあるグループであるのに放置し、被害者が出るのを待つだけで良いのか。多分見分けがつかないのだろう。だが、マスコミが被害者の出すサインを見つけよと提案するなら、不良グループが重大犯罪を犯す前に何とか察知して指導なり嬌声なり出来ないか議論すべきだ。ゲストには教育関係者だけでなく、犯罪の専門家もよんで意見を聞くべきだ。

一方、マスコミが部分的に伝えたネット告発者は結果的に犯罪者を放置してしまう事情を反映して私的な制裁を加える意図があったのかもしれない。だが、どんなケースでも私的制裁をしてはいけない。日本は法治国家だ。彼等はインターネットが匿名であることをいいことに犯罪を犯している。彼等は殺人犯ほど極悪ではないが、私的制裁も犯罪である。徹底的にネット犯罪者を追及して見つけ出し、責任を取らせなければならないと思う。警察はそういうメッセージを発し、マスコミは報じるべきだ。■
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二枚舌の世界

2015-03-15 22:33:55 | 国際・政治
大抵のことでは驚かない私も、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に英国が参加表明したというニュースには驚いた。報道によれば英国は日米独など主要7か国への事前根回しはなかったらしいく、AIIB参加表明にG7当局は仰天したという(日本経済新聞)。

中国はかつてIMF、WTOや先進国から相手にされないならず者の独裁政権を支援し、不透明な外交をして顰蹙(ひんしゅく)をかったことがある。又、国内の少数民族を強権的にも欧米各国は批判的だった。特に英国は北京五輪の頃に少数民族の人権問題を取り上げ、ダライラマを支援し中国が強く反発した経緯がある。しかし、今回キャメロン首相は優先順位を変えようと決断した。たとえ米国等同盟国の反発を受けても自国の為になると。

後から考えれば、英国の国是(建前?)のはずの人権とか自由とかに最近口を閉ざしていた。最近の皇室外交(ウィリアム王子の訪中)も両国の関係改善が狙いの一つだったのだろうか。兆候があったのだ。英国は建前とは別にプラグマティズム(実利主義)の国なのだ。英国の変わり身の早さは驚きには当たらない。世界に先駆けて一早く元の取引を立ち上げ、ロンドン市場の優位を保ちたい、今回そういう姿勢が見え見えだ。

本音は中国のお金を取り込む、別名「国益」という美しい名前で。国益と言えば総てが説明され国民は納得する。英国だけではない。欧州危機でも建前を譲らないドイツも中国の市場に取り入る為には、欧州がよって立つ理想像にも目を瞑った。英国ほど露骨でないにしても国益という名の下では大抵は説明できる。日米だってやや複雑な損得計算をしているが本音は同じだと思う。米国が実利をとって中国に付くのを恐れる論調は事あるごとに出て来る。

建前と実利のどちらをとるか、議論するだけ無駄かもしれない。世界の国々は例外なく二枚舌を持っておりその時々において使い分けているのだ。個人レベルでは信念を持ち思い悩むが、国のレベルになれば二枚舌が横行する。今日の日本経済新聞によれば米国が広島長崎に投下した原爆が米国の歴史のトゲにになっているという。戦後70年のテーマは決して日本だけではない。

原爆投下がトゲになっていること自体が米国の個人の良心だと私は思う。政府レベルでの公式見解は原爆投下は妥当であり、これからも変わることはないと思う。だが米国かぶれと自称する私でも、35万人もの民間人を惨殺した原爆投下に正当な理由などないと確信する。米国政府も他国がやれば非難したに違いないと思う。それに対し我が国が必要に米国を非難しないのを良しとしたい。これも謂わば二枚舌だ。

私は国家の二枚舌は避けられないと思う。建前を大事にし、事あることに正しかったか問いかけることは是としたい。だが、その為に他国を利する必要はないと思う。世界は二枚舌であり総ての為政者は国益の為だけに(国民の支持を得る為だけに)働いているのだ。悲観的に過ぎるだろうか。■
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私的・マネー逆流のインパクト

2015-03-13 22:26:39 | 社会・経済
今、成田から東京行きのバスの中から原稿を書いている。田舎にいる間にずっと気になっていたことがある。この5日間で世界を自由に移動するリスクマネーの流れがすっかり変わった。これまでは一人勝ちと言われれ絶好調の米国経済で、世界のリスクマネーが一方的に米国に流れていた。

ところが、余りにも勝ち過ぎて金利上昇が早まるかもしれないと市場は先読みして、投資家のリスクマネーが米国から日欧へと流れを変えた。日欧の中央銀行が今後も金融緩和を続けのに加え、日本企業が賃上げ姿勢をとるのは継続的な収益構造が確立されたと高く評価した結果と報じられている。

以前は東京証券市場はNY市場の鏡(ミラーマーケット)と言われ、日経平均は前日のダウ平均の上げ下げをそっくり反映した結果になっていた。ところが、このところダウ平均が大幅に下げたというのに日経平均は記録的な上昇といった具合に全く逆の結果が続いている。

この現象は正にリスクマネーの流れが変わった、「マネー逆流」といって良いと思う。海外投資家の日本企業評価が非常に高くなったとなれば、アベノミクスの成功といって良いのだろうか。必ずしもそうではないと私は思う。その領域までには達してないと思う。否定的ではない、成長戦略の成果は出て来るとしてもこれからだと。

今回のマネー逆流の背景は、円安とか金融緩和の効果に加え、日本経済が停滞しても儲けが出るように日本企業が構造改革した効果が出始めたという側面があるように感じる。アベノミクスの直接的な効果とは言い難いがこれも構造的な変化の一つで一時的ではなさそうだ。

ということで日本企業の株を持っている投資家は万々歳だろう。だが私は持ってない、蚊帳の外にいる。このリスクマネーの流れが変わり始めたと感じ始めた頃から私の金融資産はじり貧になった。日本経済を信用せず海外物件に投資していたのだから当然の結果だろうが、兜町界隈を歩く人達のニコニコ顔を見ると何だか悔しい。■
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私的・田舎暮らしの最新状況(追加)

2015-03-12 12:11:29 | 日記
明日には東京に戻るので天候が回復した昨日今日でやり残したことを大急ぎでやっている。昨日天候が回復した昼前から洗濯をし、午後から庭の清掃と草引きをし、表通りに出て伸び放題になった梅の枝を落とした。その後家に戻らず作業手袋をしたまま近くに移転してきたユニクロに行き覗いてみた。

平日とはいえ新店舗だというのにお店は閑散としていた。お店の売り子に聞くと移転は子供服の売り場を追加する為、お客が少ないのは冬服から春に切り替えの間の一時的なものという。人口3万余りの田舎にこんなにお金をかけて移転してまで店舗を増強するのか、とまでは聞けなかったが私には理解できなかった。

私にはユニクロの戦線が伸びきっている様に感じた。今回その他にも四国上陸したセブンイレブンが目についた。元々この辺にはローソンがあちこちにあったところに割り込んできた印象だ。ホントにお客がいるのかな。というか、これでは昔からのお店が全滅しそうな勢いだ。

今朝ゴミ出しに出かけた後、近所に住む初老の独身男性に会った。彼は食事をどうしているのか聞いてきた。質問の心は、彼の両親が亡くなってついに自分で食事を作り始めた、というものだった。そこで初めて昨年12月だったそうだが、彼の父親である長老が亡くなったことに気付いた。彼と弟の若くない独身男の2人暮らしという恐れていた現実が思ったより早く来た。

慌てて家に戻り香典袋を見つけ彼の家に持って行った。長老は母の相談相手になり何度かお世話になった。病院にお見舞いに行こうと思っているうちに逝かれてしまった。不義理をしたようで申し訳ないと思った。もっと深刻なのは余計なことだが独身2老人の行き先だ。彼の家の向かいは同じ年ころの独居老人がいる。両家とも田畑を持ち車や大きな農機具がある。その奥に普段は空き家の私の実家がある。これが田舎の現実だ。■
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