6月に田舎に戻った時、カラスの羽音まで聞える静かな環境に驚いた。カエルの鳴き声が聞えず、昆虫や魚がどこかに消えてしまったと書いた。それから2ヶ月、8月になり梅雨も空けた。その後の状況についてアップデートする。
カラスやサギの羽音で驚くことは全く無くなった。そんな静かな環境は無くなった。
原因は元気なセミだ。一日中「ミーン、ミーン」とセミの泣き声がうるさい。しかし、夏の暑さを象徴し聞いているだけで汗がにじんで来る様な「ジー」というアブラゼミの泣き声ではない。近年、羽が透明なクマゼミが都市部に中心に増え、アブラゼミが減っていると報じられている。
クマゼミは南方系で北上を続けているのは温暖化が原因という説と、都市の緑化が進み移動能力の低いアブラゼミが鳥の餌になっている説があるそうだ。実家があるのは盆地の農村だが、子供の頃はアブラゼミが圧倒的に多かった。田舎の様子を見ると都市部だけの現象ではなさそうだ。
その他の昆虫は寂しい限りだ。トンボが少ない。チョウやバッタはもっと少ない、もう直ぐ絶滅種になりそうな減り方だ。餌のカ、ハエ、チョウ、ガ等が殆んどいなくなったからなのかも知れない。今年は特にカが少ないのは助かる。どういうサイクルなのか、ニワトリと卵の関係なのか分からない。一方、鳥の鳴き声は減ったような気はしない。
先日買い物の途中で用水路を行き来している子供達を見つけ、声をかけてみた。ドジョウやナマズなどの小魚やザリガニを採っているという。用水路や田んぼを見ると魚は少ないし、依然としてカエルの鳴き声は全く聞えない。これはもっと大きな変化の前触れか、このまま続くのか。■