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民主主義の危機

2023-10-11 16:00:13 | 国際・政治
ウクライナ戦争に続いて今度は中東で本格的な戦争が勃発した。イランイラク戦争とかアフガニスタンなどの紛争が治まり、近年中東が落ち着きを取り戻したように感じていた。敵対的な対立が治まり一見平和を取り戻しつつあると感じてたが、実は新たな戦争の火種だった様だ。

イスラム組織ハマスの奇襲攻撃とイスラエルの報復攻撃が本格的な軍事衝突に展開し、現時点で死者が1700人超になったと報じられた。しかも捕虜を駆け引きに使っている。最近報じられたイスラエルとサウジの関係改善の動きを阻むのが、危機感を感じたハマスの奇襲攻撃の動機だったらしい。ハマスの奇襲攻撃は3-6カ月かけて練りに練った作戦によるという。

その後の内外の報道によると、背景にイスラエルとサウジの関係正常化に反対するヒズボラとイランやロシア等がハマスを支援し、一方で欧米がイスラエルを支援する対立の構図があるそうだ。団塊世代で戦後民主主義の教育を受けた私は、ハマスの奇襲攻撃は単純にこれは民主主義の危機であり許せない。即座にイスラエル支援を発表した米国を当然のことと捉えた。

だが、お昼のニュース番組等で報じられた解説によると、ハマスの奇襲攻撃は民主主義の危機だとは報じなかった。ハマスとイスラエル両国の対立の経緯や、中東の地勢学的な背景などを詳しく解説し、戦争を仕掛けたハマスを強く非難するような姿勢が感じられなかった。これが民主主義国のあるべき報道の姿ではないと思った。

今回のハマス・イスラエル戦争に限らず、ウクライナ・ロシア戦争において、反民主主義的な奇襲戦争を仕掛けた国に対して、我が国の報道等の非難が弱いと感じる。国際組織のICC(国際刑事裁判所)でさえプーチン大統領に逮捕状を出した。だが、中国やロシア同盟国だけでなくグローバルサウスと呼ばれる国々は民主主義等お構いなし、お金欲しさにロシアや中国になびく。

なびいた大統領或いは首相は国民が選挙で選び支持している、しかも国民は民主主義とは程遠い強権者を選んだというのが現実だ。そう思うだけでがっかりする。そんな現状が詳細に報道されることはまずない。これこそ民主主義の危機だと思うのだが。■
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