かぶれの世界(新)

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台風18号豪雨被害に思う

2015-09-16 18:17:37 | ニュース
台風18号の豪雨は関東・東北地方に甚大な被害をもたらした。人的被害や住宅被害に加え水害による農業被害は実態調査中で、未だ被害の全体像がつかめてないと報じられている。今回も多くのボランティアが駆けつけ復旧を支援している姿に心を打たれるものがある。今回も豪雨に襲われた被災地の様子がリアルタイムの映像で報じられた。目の前で経験した人達にとっては自然現象が恐怖に変わった瞬間だったと思う。

私の子供の頃は毎年台風の季節になると川が氾濫し田畑が水浸しになり低地の家屋が床下浸水した。川の氾濫はいわば年中行事だった。その頃は家屋の立地は川の氾濫を前提にし、全て田畑より少し高い山の裾野に建てらていた。武家屋敷と商店街が並ぶ旧街道の町並みの部分だけ高い堤防で覆われていた。

街並みと街並みの間は田畑だけで毎年の氾濫で湖のようになったが、一方では土地を肥やす役割を果たした。今は1級河川に指定されて堤防は倍の高さに強化され、国道沿いには広大な駐車スペースを持つスーパーや全国フランチャイズの専門店と車の販売店、コンビニ、パチンコ屋が並んでいる。だが今回のように50年か100年か一度の豪雨が来たら一体どうなるのだろうかと私は心配する。

というのは20年余り前に100年に一度と言われる豪雨で今はホームセンターになっている大企業の工場が浸水した。当時事私の父が市の土木建築関連の責任者で、100年に一度の水害に耐えられる堤防と母に言っていたと聞いたことがある。幸いにもその時も今も宅地はないと今日バドミントンクラブのリーダーが教えてくれた。

ところで今回テレビが報じた映像は浸水し流される人家を何度も見た。私が最初に思ったのは昔なら建てなかった低地に家を建てたのではないかということだ。河川堤防の強化があってのことだと思うが、それで本当に100年に一度の豪雨に耐えられるか。

私の住む東京郊外の府中市でも50年近く前に会社勤めを始めた頃、高台にある駅を降りて旧鎌倉街道を通り越すと田んぼと梨畑だけ会社まで住宅はなかった。この土地で「はけ下」と呼ばれる低地でかつては多摩川の氾濫で何度も水害にあった記録があるという。ところが今は田畑が殆ど住宅に変わった。父の友人の不動産屋さんが丹念に記録を調べて回り今の自宅のある場所を決めてくれた。

私の推測は今回水害にあった多くの人家は戦後に建てられた比較的新しい住宅地に建ったものではないかと想像する。多くの人にとってマイホームは人生一度の最大の買い物だという。とすれば江戸時代まで遡って水害にあったかどうか調べたらもしかしたら別の土地に家を建てた方もいるのではないかと推測する。今回そういう報道が全然ないのが私には怪訝に思う。

近年日本を襲う台風の数が増え、何十年に一度とかいう豪雨が来るようになった。気象現象をどう読み解くか専門家の中で意見が交わされているが、地球温暖化の影響も要因の一つだと言われている。毎年これだけ被害が出ることを考えると唯々原発再稼働反対だけを主張する運動は無責任な気がする。反対する前に中国等で何が起こっているか、温暖化などが引き起こす世界の異常気象等についてもっと悩んでほしいものだ。■
コメント
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