さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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DVDオペラ・コレクション

2009年04月15日 | 音楽
デアゴスティーニ社から出ているDVDオペラ・コレクションが気に入っています。

デアゴスティーニ社は、本屋の店先で平積みになった「週刊 安土城をつくる」だとか、「隔週刊 地球の鉱物 コレクション」といった、雑誌と付録を組合わせた出版物を出している会社です。

最近は、各出版社からのDVDを付録にしたオペラシリーズを本屋でも良く見かけるようになりましたが、マイナーな上演と値段もけっこうするという問題があり、手を出す気にはなれませんでした。

ところが、このシリーズの第一作は、カルロスクライバー指揮の「カルメン」で、創刊号は半額の990円。後の正規価格でも2000円はしない価格破壊になっています。

現在4巻まで出ておりますが、買い続けています。最新版ではないので、画像が甘いところもありますが、作品を代表するような名盤がそろっています。

第一巻 カルロス・クライバー指揮・ウィーン国立過激場 「カルメン」
カルメン役を考えれば、ベストとはいえないのかもしれませんが、クライバーの指揮のなんと生き生きとしていることか。私は、大昔のNHK教育の放送が、ビデオテープにうまく撮れていなかったのを残念に思っていたところ、衛星放送のクラシカジャパンで放送するというので、高い受信料を払ってようやく見ることができました。今回は、正規のDVD版を欲しいということで買ってしまいました。カルメンの上演史には残るものでしょう。

第二巻 ショルティ指揮・コヴェントガーデン歌劇場 「椿姫」
椿姫を演ずるゲオルギューの衝撃のデビュー作です。椿姫は、多くの上演が手に入りますが、これはベストといって良いでしょう。最近、ミラノスカラ座でのゲオルギューの椿姫の再演が放映されましたが、若く美しい椿姫という点で、この上演の方をとります。最晩年のショルティの指揮も素晴らしいですしね。
最近のオペラの演出は、演劇的手法を取り入れて、台本の読み替えを行うことが多くなっています。それはそれで面白いのですが、原作に忠実な演出をまず十分に見ておく必要があります。最近では、ザルツブルク音楽祭でのネトレプコが演じた椿姫が有名になりましたが、その点では、このゲオルギュー版はスタンダードのベスト版といえます。

第三巻 レヴァイン・ザルツブルク音楽祭 「魔笛」
レヴァインというとメトロポリタン歌劇場と関係が深いですが、珍しくザルツブルク音楽祭の記録です。これは、2枚組ですが、通常価格でした。
夜の女王を演ずるグルヴェローヴァや、パミーナのコトルバスなど、画像は少し甘い感じもしますが、少し前の歌手の歌を聴けるという点が、上演記録の面白いところです。

第四巻 オーレン指揮 ヴェローナ音楽祭 「蝶々夫人」
日本人にとって、音楽は親しみはもてるものの、演技を見るとがっかりということの多い蝶々夫人です。カラヤンのものは朝鮮風俗が入ってめちゃめちゃだったし、最近のデーシーの上演は腹の立つ演出でした。野外劇場での演出なので、不必要なまでの大がかりのセットといった点が気にはなりますが、服装など、それほどは気にならない上演です。

これからの出版予定をみると、スタンダードといったものがそろっており、買い続けることになるでしょうね。

オペラ初心者の人にも、まず990円を出してカルメンを買って見てみることをお勧めします。それで気に入ったら、次は椿姫かな。
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