ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

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映画『悪人』を見た。<★★★★☆>

2010年10月14日 23時57分10秒 | 映画レビュー
久々に映画レビューします。
週に一度は映画を見たいんですが、
なかなかどうして。全然見れてませんが、
夏休みあたりから見た映画のレビューが
滞ってますので、しばらくは映画レビューを立て続けに書くつもりです。

映画『悪人』を見た。<★★★★☆>


深津絵里がモントリオール映画祭で賞を獲ったのが話題になっていた。
たしかに深津絵里の演技は素晴らしいものがありました。
でも妻夫木クンの演技も、同じかそれ以上に良かったかな。
非常に深い、真摯な演技で感銘を受けました。

それにしても、実はかなり暗い気持ちになる映画で、
ストーリーは極限のラブストーリーといえるもの。
ずっとまえにブロークバックマウンテンでも書きましたが、
ピュアーな愛、純愛ってのはもう普通の状態にはない(描けない)
状況(世相)なんだなと感じさせます。

それから若年層が置かれた閉塞状況も
想像以上のモノがあるんだろうと思わされます。
孤独、良くなっていかないと思える日常。
とくに中央から離れた場所、
情報を受けるだけで発信していない状況では
消費されるだけ、蕩尽されてしまうだけなのではないかと。

キャストの樹木希林、柄本明すばらしかった。
一生自慢するつもりだが、
俺がトランペットの吹き方の演技指導をしたことがある
塩見三省さんも、いい役で出てました。

ところで灯台に逃げるのは
「ディーバ」へのオマージュなのだろうか。

最近、邦画、本当に充実してきています。
素晴らしい。

それではみなさん、またお会いしましょう。

悪人
吉田 修一
朝日新聞社

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悪人(上) (朝日文庫)
吉田 修一
朝日新聞出版

悪人(下) (朝日文庫)
吉田 修一
朝日新聞出版


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2 コメント

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私も観ました (らん★(垣いも))
2010-10-15 10:23:45
友達と二人で観に行きました。

祐一の、なんともやるせない、切ない、だけでは言い表せないような感情を、普段は好青年の極致である妻夫木くんが見事に表現してましたね。舞台挨拶での彼の涙の理由(わけ)が分かったように思います。

映画が終わって場内が明るくなっても、なんとも重苦しい空気で。誰一人、咳払いひとつすることなく、粛々と退場する観客というのを見たのは、この映画が初めてかもしれない。


その日のうちに原作を買って5日で読破し。(最近忙しい私としては箆棒に早いw)

「ああ、なるほど。あれはそういうことか。」
と反芻し。

映画のシーンを思い出してはうるうる。

もう一度映画を観に行きたくなりました。

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ですよね (イケヤ)
2010-10-15 14:56:27
いや、ボクも妻夫木くん、実に好演していたと思います。というかテレビに疎いボクは、妻夫木くんに似てるなとは思ったけど、もっと無名の人かと思ったぐらいでした。それにしても若者の閉塞感はきっとすごいんだと思う、どんどんアクティブに動いてもらいたいと思います、外国に行くとか。
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