『サイボーグ009(ゼロゼロナイン)』オープニング曲
追悼・成田 賢さん
レコーディング風景
紙上再現されたオープニング
わしが好きなアニメ作品、アニメソングはたくさんある。
が、映像としてのオープニングに限っていえば、テレビアニメ『サイボーグ009』(1979年~1980年)に勝るものはない。
このオープニングで使われた曲、「誰(た)がために」を歌われた成田 賢(なりた けん)さんが今月の13日、肺炎のため73歳で亡くなられました。
ご冥福をお祈りいたします。
↓「誰がために」については、こちら↓
「サイボーグ009 (1979) OP & ED」YouTube
↓成田 賢さんについては、こちら↓
成田賢オフィシャルホームページ EVER GREEN
むかしの本の切り抜きを探してみたら、アニメ雑誌『アニメージュ』に、「誰がために」のレコーディング風景と、紙上再現されたオープニングの記事があった。
今回はこれを紹介していきましょう。
【レコーディング風景】
(『アニメージュ』1980年5月号より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/81/f018a6c511cd478bece9afeb7b9a0580.jpg)
写真、上から2枚目が成田さん。
3枚目と4枚目が、歌う成田さんと、そのそばに立つ故・石森 章太郎(いしもり しょうたろう)先生。
石森先生は『サイボーグ009』の原作者で、「誰がために」の作詞を担当されたのは、ご存じのとおり。
レコーディングは1979年2月、約20人の関係者がミキサールームにつめかけ、4時間かけて行われたという。
余談じゃが、作曲を担当された平尾昌晃(ひらお まさあき)さんも昨年、2017年に亡くなられました。
作曲といえば、実はこの曲、AパターンとBパターンの2つの曲が作られとって、最終的にBパターンが採用。
それにともなって、没になったAパターンに合わせて作られた歌詞の一部も、没になった。
没になったのは、2番の歌詞。
実際にレコーディングされて、今も歌われとるのが1番と3番の歌詞になるそうじゃ。
ここに、その2番の歌詞を紹介しよう。
轟く雷鳴(いかづち) よく似合う
機械の戦士と ひとのいう
だが九人は 赤き血を
緑野に咲かす 愛の花
怒りに咆える 胸の音
笑顔に隠す 涙雨
サイボーグ戦士 誰がために戦う
サイボーグ戦士 誰がために戦う
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/d3/3acd999ddaa4efb730a294ccefcf0bb5.jpg)
↓『サイボーグ009』については、こちら↓
「サイボーグ009」石森プロ公式ホームページ
【紙上再現されたオープニング】
(『アニメージュ』1979年5月号より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/f1/6007d6aa2e8dc47285b186e25bf9aadf.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/cf/7677ad624d9cbf725956adbec4eee4eb.jpg)
「誰がために」のオープニング映像が、『アニメージュ』紙上で再現された。
なぜ、こんなことをしていたのか?
『サイボーグ009』が放送されていた1979年当時、まだビデオデッキが普及しとらんかったんじゃの。
わしの記憶が確かなら、友人の家で初めてビデオデッキを見たのが1981年。
このころは、テレビのスピーカーの前にラジカセを置いて、音声だけを録(と)るのが普通。
そんな時代じゃった。
ほいじゃけぇ、オープニングの映像を1コマ1コマ再現していくという、とても手間がかかる方法で、雑誌で紹介していくしかなかったんじゃの。
それにしても、テレビの映像を、ここまで手間暇かけて月刊誌の紙上で再現したのは、ほかにはなかったような気がする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/5c/ebe59e8159dc04e0e7a5d79776f41abe.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/c5/cf5b5ff05485ae11925e3fa707dffffe.jpg)
『サイボーグ009』といえば、透過光。
本編はもとより、オープニングでも有効に使われとった。
透過光がアニメでよく使われるようになったのは、1980年ころからじゃったと記憶する。
オープニングでは、フォーカス(ボカした感じにすること)した009をバックに、001から008までのゼロゼロナンバー、それぞれの能力が紹介される。
001…超能力を持つ
002…空を飛べる
003…透視、遠視力を持つ
004…全身に武器が仕込まれている
005…怪力を持つ
006…口から火を噴く
007…変身能力を持つ
008…水中で活動できる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/4e/dd02ff47881a9fc23833a34b760a9405.jpg)
映像としての見どころのひとつが、005。
怪力の005なら、手を上下させることで岩を持ち上げることができるはず。
ところが、岩を持ち上げようと力を入れるときに首をひねることで、体じゅうの力をこめて持ち上げているということを表現しとるんじゃの。
オープニングの作画を担当したのは、のちに「金田パース」と呼ばれる独特な作画スタイルを生み出した、故・金田伊功(かなだ よしのり)さんが所属するスタジオZ。
作画には3日かかり、最後の1日は徹夜をして仕上げたそうじゃ。
余談じゃが、この作品で作画監督を務めた芦田豊雄(あしだ とよお)さんも2011年に亡くなられました。
『サイボーグ009』は何度かアニメ化されとるが、わしゃ芦田さんがデザインされた009がいちばん好きじゃの。
こうやってみると、39年前の作品なのに(39年前の作品だから、というべきか?)、かかわった方の多くのが亡くなっておられる。
時の流れの早さを感じてしまうのう。
今日は、テレビアニメ『サイボーグ009』(1979年~1980年)オープニング曲「誰がために」について、当時のアニメ雑誌『アニメージュ』の記事をもとに話をさせてもらいました。
ほいじゃあ、またの。
追悼・成田 賢さん
レコーディング風景
紙上再現されたオープニング
わしが好きなアニメ作品、アニメソングはたくさんある。
が、映像としてのオープニングに限っていえば、テレビアニメ『サイボーグ009』(1979年~1980年)に勝るものはない。
このオープニングで使われた曲、「誰(た)がために」を歌われた成田 賢(なりた けん)さんが今月の13日、肺炎のため73歳で亡くなられました。
ご冥福をお祈りいたします。
↓「誰がために」については、こちら↓
「サイボーグ009 (1979) OP & ED」YouTube
↓成田 賢さんについては、こちら↓
成田賢オフィシャルホームページ EVER GREEN
むかしの本の切り抜きを探してみたら、アニメ雑誌『アニメージュ』に、「誰がために」のレコーディング風景と、紙上再現されたオープニングの記事があった。
今回はこれを紹介していきましょう。
【レコーディング風景】
(『アニメージュ』1980年5月号より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/81/f018a6c511cd478bece9afeb7b9a0580.jpg)
写真、上から2枚目が成田さん。
3枚目と4枚目が、歌う成田さんと、そのそばに立つ故・石森 章太郎(いしもり しょうたろう)先生。
石森先生は『サイボーグ009』の原作者で、「誰がために」の作詞を担当されたのは、ご存じのとおり。
レコーディングは1979年2月、約20人の関係者がミキサールームにつめかけ、4時間かけて行われたという。
余談じゃが、作曲を担当された平尾昌晃(ひらお まさあき)さんも昨年、2017年に亡くなられました。
作曲といえば、実はこの曲、AパターンとBパターンの2つの曲が作られとって、最終的にBパターンが採用。
それにともなって、没になったAパターンに合わせて作られた歌詞の一部も、没になった。
没になったのは、2番の歌詞。
実際にレコーディングされて、今も歌われとるのが1番と3番の歌詞になるそうじゃ。
ここに、その2番の歌詞を紹介しよう。
轟く雷鳴(いかづち) よく似合う
機械の戦士と ひとのいう
だが九人は 赤き血を
緑野に咲かす 愛の花
怒りに咆える 胸の音
笑顔に隠す 涙雨
サイボーグ戦士 誰がために戦う
サイボーグ戦士 誰がために戦う
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/d3/3acd999ddaa4efb730a294ccefcf0bb5.jpg)
↓『サイボーグ009』については、こちら↓
「サイボーグ009」石森プロ公式ホームページ
【紙上再現されたオープニング】
(『アニメージュ』1979年5月号より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/f1/6007d6aa2e8dc47285b186e25bf9aadf.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/cf/7677ad624d9cbf725956adbec4eee4eb.jpg)
「誰がために」のオープニング映像が、『アニメージュ』紙上で再現された。
なぜ、こんなことをしていたのか?
『サイボーグ009』が放送されていた1979年当時、まだビデオデッキが普及しとらんかったんじゃの。
わしの記憶が確かなら、友人の家で初めてビデオデッキを見たのが1981年。
このころは、テレビのスピーカーの前にラジカセを置いて、音声だけを録(と)るのが普通。
そんな時代じゃった。
ほいじゃけぇ、オープニングの映像を1コマ1コマ再現していくという、とても手間がかかる方法で、雑誌で紹介していくしかなかったんじゃの。
それにしても、テレビの映像を、ここまで手間暇かけて月刊誌の紙上で再現したのは、ほかにはなかったような気がする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/5c/ebe59e8159dc04e0e7a5d79776f41abe.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/c5/cf5b5ff05485ae11925e3fa707dffffe.jpg)
『サイボーグ009』といえば、透過光。
本編はもとより、オープニングでも有効に使われとった。
透過光がアニメでよく使われるようになったのは、1980年ころからじゃったと記憶する。
オープニングでは、フォーカス(ボカした感じにすること)した009をバックに、001から008までのゼロゼロナンバー、それぞれの能力が紹介される。
001…超能力を持つ
002…空を飛べる
003…透視、遠視力を持つ
004…全身に武器が仕込まれている
005…怪力を持つ
006…口から火を噴く
007…変身能力を持つ
008…水中で活動できる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/4e/dd02ff47881a9fc23833a34b760a9405.jpg)
映像としての見どころのひとつが、005。
怪力の005なら、手を上下させることで岩を持ち上げることができるはず。
ところが、岩を持ち上げようと力を入れるときに首をひねることで、体じゅうの力をこめて持ち上げているということを表現しとるんじゃの。
オープニングの作画を担当したのは、のちに「金田パース」と呼ばれる独特な作画スタイルを生み出した、故・金田伊功(かなだ よしのり)さんが所属するスタジオZ。
作画には3日かかり、最後の1日は徹夜をして仕上げたそうじゃ。
余談じゃが、この作品で作画監督を務めた芦田豊雄(あしだ とよお)さんも2011年に亡くなられました。
『サイボーグ009』は何度かアニメ化されとるが、わしゃ芦田さんがデザインされた009がいちばん好きじゃの。
こうやってみると、39年前の作品なのに(39年前の作品だから、というべきか?)、かかわった方の多くのが亡くなっておられる。
時の流れの早さを感じてしまうのう。
今日は、テレビアニメ『サイボーグ009』(1979年~1980年)オープニング曲「誰がために」について、当時のアニメ雑誌『アニメージュ』の記事をもとに話をさせてもらいました。
ほいじゃあ、またの。