通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

沖縄からの生還!

2018年07月19日 | 日記
西日本豪雨

2018年7月11日(水)





【前回までのあらすじ】

東日本から西日本の広い範囲にわたって降った、7月5日からの大雨で、広島県は大きな被害を受けた。
7月9日は姪っ子の沖縄での結婚式を挙げるため、8日は大雨の中、あちこちで通行止めをくらいながらも、なんとか広島空港に着いた。
が、搭乗手続きに遅れたため、広島空港からバス・新幹線で福岡空港まで移動、那覇空港行きの飛行機に乗って沖縄にたどり着くできた。






7月9日(月)、晴天の下、沖縄の海を見渡せるチャペルで、姪っ子の結婚式が無事に行われた。
えかった、えかった。





結婚式が無事終わって、気になるのは、広島に帰る飛行機が明日、飛ぶかどうか。
大型の台風8号は、沖縄への直撃はなさそうだが、風が強いのでそちらが気になる。
沖縄の人の体質なのか、どの方に聞いても「このくらいの風なら、飛行機は飛びますよ。大丈夫」との返事。

仕事も気になるので、わしだけ先に帰ろうかとも思うが、広島空港から自宅までの道路が心配になる。
その時点では、広島空港から広島市までの高速道路が復旧しとらんかったんので、帰りも不慣れな山道を通って帰らにゃいけんことが予想される。
あんな道を、女房ひとりの運転で乗り切るのは無理じゃ。

…というわけで、みんなと一緒に帰ることにする。
明日、飛行機が飛ぶことを祈りつつ。





沖縄におっても、ニュースのほとんどは、西日本の豪雨災害に関するもの。
まさか、沖縄まで来て、東広島市、呉市、坂町と広島県の映像ばかり見せられることになるとは思わんかったが…。





7月10日(火)、「飛行機よ、飛んでくれ」と淡い期待を胸に、台風を心配しつつ、小雨の中をバスで那覇空港に向かう。
その車内で、姪っ子のスマホにメールが届く。

「広島便、欠航」

嗚呼、無情…。





バスの中で、今夜泊まるホテルの目星を付ける。





那覇空港で、明日の飛行機に乗れるよう手続きをする。
空港の窓口では、すでにたくさんの人が並んでいた。
手続きが終わるまでに、3時間半くらいかかる。

疲れがドッと出る。





そんな中、スマホで「府中町を流れる榎川(えのきがわ)が氾濫(はんらん)」の映像付きニュースを見た。

テレビで繰り返し流された、川が氾濫した映像を映した病院も分かるし、上空から撮影された府中町の映像を見るだけで、
「ここには○○の家がある。あそこには××の家がある」
と、友だちやクラスメートが住んどる(住んどった)家が分かる。

今回の豪雨災害報道で、初めて涙してしもうた。


災害はいつ起こるか分からんが、

同時に、

自分が生きている間は起きないだろう、
我が身に降りかかることはないだろう、

と、勝手に解釈してしまう。


榎川がこんな形で氾濫するなんて、ほんま、考えたこともなかった。


わしの親父が自動車メーカー・マツダに勤めとった関係で、小学3年から府中町に住んどった。
山を切り開いて造られた団地で、坂道を下ったところに流れているのが、榎川。

川を上っていけば、夏は水遊びやキャンプができる、緑豊かな水分峡(みくまりきょう)がある。
川を下っていくと、りゅうせん幼稚園・多家神社(えの宮)・府中小学校・町役場などがある。
府中中学校の校歌には、榎川が歌われている。


♪榎川 清きせせらぎ
たぎつ瀬の 血潮の誇り
末広き 水脈(みお)一筋や…

(作詞:住岡秋作)



実家に電話すると、避難指示は出ているものの、榎川に架かる橋は通れるので大丈夫とのこと。
とりあえず、一安心。





7月11日(水)、沖縄は朝から晴天。

飛行機が那覇空港を出発した後、空弁を食べる前に、まずは一杯とビールを開ける。
プシュッ!
おぉ、ええ音じゃ。

ビールに口をつけようとすると、
「お父さん、今ビール飲んじゃだめよ」
「…なんで?」
「だって、空港から家まで運転して帰らにゃいけんじゃん」

おぉ、そうじゃった。
空港から家まで車を運転せにゃいけんのを忘れとった!

キャビンアテンダントの方に頼んで、泣く泣く、ビールを処分してもらう。





飛行機は瀬戸内海を渡って、広島県上空へ。
ある山では、山頂付近から土砂が崩れ落ち、それが斜面にいく筋ものツメ跡を残していた。
それを見て、今日、みたび涙してしまう。

今日はよくよく泣いてしまう日じゃ。





17時40分、無事、広島空港に戻ってくる。

が、空港へのアクセスは復旧しとらんし、空港内の飲食店・物販店は週明けから営業休止状態。
こんな状態で空港を運営して、ほんまにええんか?
わしらは車を置いてきたこともあって、空港へ戻ってくる必要があった。
そういう意味では、幸運じゃった。

…が、広島、またはその近郊に来るのが目的の人には、もっとアクセスがしやすい飛行場を紹介するなどしたほうがええんじゃないんかの?
具体的にどんなことをされとるのかさっぱり分からん者が、勝手を言うようじゃが。





これから夜を迎えるということもあって、来るときのように無理をせず、渋滞覚悟で国道2号線を通って帰ることに。
空港から西条バイパスまでは、渋滞もなくスイスイ進む。

が、志和(しわ)インター入り口から大渋滞に巻き込まれ、車がまったく進まない。
結局、県道33号線を通って、山越えで瀬野に出ることに。





山道に入ると、あちこちに土砂崩れの跡。
ここ3日間、広島は雨が降っていないというのに、今でも山から水が流れ出ている。
この道は何度か走ったことがあるけぇ、わしゃそうでもなかったが、初めて通る女房と子どもたちは命の危険を感じたという。





瀬野に出て、県道85号線から畑賀(はたが)に抜けようとするが、通行止め。
国道2号線手前を右折して、県道274号線に入る。
この道は狭いが、離合に気をつけて走れば大丈夫。





瀬野川に架かる山王(さんのう)橋手前で、通行止め。
土砂が溜まっているだけのようなので、スピードを落として通り抜ける。

先日の大雨で瀬野川が氾濫したときの土砂が道路に流れ込み、それが乾いたものらしい。
暗い中をよく見てみると、家の前には冷蔵庫などが置いてある。
家の中まで土砂が流れ込んできたので、使えなくなった冷蔵庫などを家の外に置いたものと思われる。

夜じゃったけぇ、「行っちゃえ」と通してもろうたが、これが昼間、土砂を撤去する作業を目にしたら、黙って引き返しとったじゃろうの。
大変失礼をいたしました。





山王橋から国道2号線に出て、いつもの道を通って帰る。
22時10分ころ、ようやくわが家にたどり着く。
これでゆっくりできるぞ~。





ハッ!
明日は、仕事か。

はぁぁぁぁ~(大ため息)。

(つづく)





今日は、西日本豪雨(その4)「沖縄からの生還!」について話をさせてもらいました。
次回は、西日本豪雨(その5)「新幹線通勤!」の予定じゃ。

ほいじゃあ、またの。
コメント
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