通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

ユニット

2011年03月16日 | まんが・テレビ・映画
「東北・関東大地震は、大変なことになっとるねぇ」

「地震と津波がおさまったけぇ、被災者の救援や被災地の復旧作業にかかれると思うとったんよ。余震は当分続くそうじゃが…」

「今朝は広島市内でも雪が降って寒いけぇ、被災地の方はもっと寒いじゃろうね。そのうえ停電して、暖房用の灯油なんかも足りとらんじゃろうし」

「今は、福島第1原子力発電所のことが心配じゃ」

「東京電力や政府の対応が、後手後手にまわっとるよね」

「報道や政府の発表は、「パニックを起こしてほしくない」ということを差し引いても、関係者が保身に走った発言をされとるように感じるんよの」

「うちらは被爆2世じゃけぇ、「被爆(ひばく)」という言葉に過剰に反応してしまうけぇかもしれんけど」

「この状況を見よって思い出したのが、星野之宣(ほしの ゆきのぶ)という人が書いた『ユニット』というマンガじゃ」

「どんな話なん?」

「昔、雑誌に掲載されたときしか読んだことがないけぇ、記憶違いがあるかもしれんが…」



広大な宇宙の片隅で、一隻(せき)の宇宙船がいん石にぶつかって故障した。

その宇宙船には乗組員が1人乗っているだけで、彼にはその故障を修理することができなかった。

彼はマニュアルに従って、宇宙船に搭載されているユニットを起動した。

そのユニットの中には、冷凍睡眠中の男が1人がいた。

睡眠から覚めた男は、乗組員から故障の状況を聞くと、宇宙船の修理にとりかかった。

無事に修理を終えた男は、ふたたびユニットに戻っていく。

「ユニット(UNIT)とは、You Need ITのこと。お前が必要とする時にだけ、オレは現れる」
の言葉を残して…。




「今、こんな人があらわれて、「これこれ、こういう状況なので、こういうことをします。こういう行動をしてください」と言うてくれりゃええと思うんじゃけど、現実にはおってんないよねぇ」

「東京電力の社員を呼びつけて怒鳴り散らしたとか、「天罰」などと発言したとかいうことを聞くと、余計にのう…。現状を冷静に見て、必要なら人から教えを請(こ)うて、高い視野から的確な判断を下すのがリーダーじゃと思うんじゃがの」

「わが家のリーダーは大丈夫かいね?」

「うっ?! しまった! やぶへびじゃった!!」

「テレビや新聞に出てこんところで、たとえば避難場所単位とかで、たくさんの人が行動しよってんじゃと思うよ」

「ほうじゃのう。今は1人1人が、自分でできることをやるしかないよのう」

「ユニット(UNIT)いうたら、小さな単位という意味じゃね。小さなユニットでもたくさん集まりゃ、大きな力にすることができるんよ」

「「微力(びりょく)ではあるが、無力ではない」という言葉もあるしの」



「震災に遭われた方が1人でも多く救出され、被災地が1日も早い復興に取りかかれるようお祈りいたします」

「ほいじゃあ、またの」
コメント
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