味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

肝臓を病むと目が見えなくなる。『菜根譚』48

2012-02-06 11:32:43 | ブログ

タイトル----肝臓を病むと目が見えなくなる。第1140号 24.02.06(月)

 次は『菜根譚』46を書かねばと思って調べたら、これは22.03.29第410号で長々と詳しく書いていました。次は47を飛ばし48を紹介します。これには括目して戴きたいと思います。

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〈肝、病を受くれば則ち目視ること能わず、腎、病を受くれば則ち耳聴くこと能わず。病は人の見ざるところに受けて、必ず人の共に見るところに発す。故に君子は罪を昭々に得ることなきを欲せば、先ず罪を冥々に得ることなかれ。〉

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〔訳文〕 肝臓を病むと目が見えなくなり、腎臓を病むと耳が聞こえなくなる。このように、病というものは、まず人に見えない体(からだ)の内部に起こって、やがて必ず誰にでも見える体の外部に現われてくるものである。

 それ故に君子たるものは、人目につくところで罪を得ないようにしたいと思ったら、まず人目につかないところで罪を得ないよう心掛けるべきである。

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〔コメント〕 すでに何回か読んでいたのですが、すっかり忘れていました。私の場合、病が「誰にでも見える体の外部に現われて」こないから、そういう罪深いことをしていないのだろうと安心しました。若い一時期、プレイボーイまがいのことをしたこともありましたが。

 天風師の口述著書を何回も何回も読み、かつ聞き、人が見ていようが見ていまいが、天に恥じる行為をしてはならない、そして円心会に集う子供たちに本当に幸せに生きるということを伝授しなければならない、との一心で日々を過ごしています。『南洲翁遺訓』の教えもまさしくそのとおりなのです。でも分かっていないくせに、分かったようなことを言う保護者もいます。

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 先般、サッカー選手の若い子が、「僕は自分でみたことしか信じない」という本が売れに売れているというのを新聞で紹介していました。この子は全く世の中のことは分かっていないのです。この子が60歳まで今の心境を持ち続けたとしたら、彼は何の成長もない人間ということになります。

 私は鹿児島市の「町美化委員」を務めています。だから、塵を拾ったりすることもしばしばです。隣のご夫婦は、家の二面は通りに面しているのですが、自家用車を置くところはきれいに掃除するが、車両が多く通行するところは20年間、ただの一度も掃除をしたことがありません。これは人様のことだから構わないのですが。

 自宅の隣には大型駐車場があり50台くらいが契約しています。昼間はゴミは捨てないでしょうが、暗くなると誰も見ていないということで、ゴミが何時も捨てられています。私はお気の毒に、そのうち「ドーンと天罰がきますよ」と思いながら、拾うことにしています。

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 天風師の本を読んでください。教えられることばかりです。多くの宗教がそういうのをネタに金集めをしているのです。そして、家族が幸せになりたければ、良い言葉を遣いましょう。丁寧語のことです。夫婦喧嘩をした後は、素直にハイという言葉でやりとりしたいものです。これに反したら、絶対、家族がおかしくなるという実例を数多く見てきたから言えるのです。無学の私の母は、良い言葉を遣ってもお金はいらないんだ、と私たちを厳しく躾けてくれたものです。

 毎朝、みそ汁をつくりながら、10人の子供に食べさせる食事つくりは大変だったろうなぁと思いながら、般若心経を唱える日々です。