主の慈しみに生きる人々よ、主に賛美の歌をうたい、聖なる御名を唱え、感謝をささげよ。
詩編30篇5節
「何一つ感謝することがない」と、心の病で入院中の人が言いました。この人は、そのように思っているからこそ、入院しているのでしょう。ウツの原因の1つは、認知の歪みにより、極端に考えてしまうことです。置かれている状況により、先が見えなくなると、気分が落ち込む人もいるでしょう。一方、同じような事情があっても、ウツにならず、困難を耐える力を見出す人もいます。いったい、何が違うのでしょうか。感謝の気持ちによると言っても言い過ぎではないでしょう。大切なことは、小さなことから感謝ができるか、できないか、です。
極端な考え方に対しては、極端に答えたら良いでしょう。例えば、「何もない」という考えの人に対して、「お部屋は停電ですか」と尋ねると、その人は「いいえ、明かりはついています」と答えました。その人は、電気が使えるだけでも感謝できることに気づきます。またある人は、「今朝、起き上がれませんでしたか」という問いに、病気を抱えながらも、「なんとか起きることができました」と答えます。調子が万全でなくても、今朝の目覚めに感謝できることに気づきます。
目の前の状況がどうしようもないとき、手に余るとき、誰も助けてくれる人がいないとき。そんなときこそ、「感謝リスト」を書きましょう。最低5つは書いて、いくつになるかを数えましょう。また、私たちは、神様に文句や願い事を遠慮なく吐き出して良いのです。その合間に、神様の前で沈黙を守る一瞬があれば、その中で「あなたは大丈夫」というメッセージが聞こえてきて、「感謝」の気持ちが湧いてくるでしょう。感謝の気持ちに加えて、愛、希望が、少しあれば、十分です。
11月、私たちは何に感謝しましょうか。
L・ハンキンス 師