晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 根深さんのこと 2/7

2011-02-08 | 雨読

2011.2.7(月)曇 朝の気温0℃

 日曜日の楽しみは讀賣新聞の「本・よみうり堂」の記事である。新刊書の書評や文庫本、新書本の紹介、本に関するエピソードなど三面に渡って楽しく読ませてくれる。最近の本はとても高くて買えないので、書評を読んで読んだつもりになるのだ。どうしても読みたい本は買ってしまうが、大体は切り抜きをしておいて古書になってから買う。何年もたってから、忘れずに購入するような本は本当に読みたい本だからだ。何年も古書サイトで値が下がるのを待って買うのも楽しいものだ。
 2月6日のよみうり堂では、根深誠氏の「ヒマラヤのドン・キホーテ」という本を見つける。根深誠氏は私の知りうる人で数少ない著作者である。先日埋蔵金という記事で剣岳に登った話を書いたが(2011.1.28)この時の同行のOBが根深誠氏と長谷川良典氏であった。Img_2321
 
よみうり堂の記事。


 学校を出てから20年近くたったある日、長岡京市の書店で一冊の本を見つけた。「白神の四季」という小さな本だったが、著者に根深誠と書いてあるのだ。私の知っている根深さんとは別人だろうと思った。美しい写真と美しい文章で綴られているこの本が、あの根深さんが書いたとは思えなかったのだ。著者略歴を見ても日本山岳会会員、ヒマラヤ登山遠征などで活躍などと書いてあって、根深さんが登山を続けているというのも半信半疑であった。ただ、根深さんの故郷は確か弘前だったからやっぱり本人かなあという気もしないでも無かった。
 私の疑問はすぐに氷解した。日経新聞の書評欄に根深さんの紹介があったのだ。
それほどまでに学生時代の根深さんのイメージは違っていた。私とは4才違うので、私が一年生のときにはOBだったが、まだ学生であった。なんでも8年間学校に行くこともなしに、学費を払っていたら弘前の実家に卒業証書が送られてきたという話だった。とにかく4年間の間でキャンパスで見かけることは一度もなかった。かといって部室やOBの来られる集まりに出るわけでなく、どうも怪しげな仕事をしていたみたいだ。一度根深さんが元締めで千葉の某石油コンビナートにアルバイトに行った。一軒の民家に泊まりがけで数日間働いたが、三食付きで凄く高給だった。夜はドンチャン騒ぎで明け方近くまで呑んでいるので仕事にならない。氏は海岸に出て一日中昼寝していたみたいだ。それでも仕事になるんだから怪しげなもんだ。また夜が来て宴会となる。根深さんの話は怪談話とキセルの自慢話だった。青森から上野までキセルするんだからなかなかの強者である。つづく

【作業日誌 2/7】
ガーデンシェッド、ドア枠作製、カット、切り欠き

今日のじょん:2月のじょんカレンダー御紹介。情けない顔が何とも言えない。Img_2299

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