或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

MATRIX

2010-01-25 05:58:29 | 370 テレビ
昨年ぐらいから増えているのが有名な女優やタレントが複数登場するCM。中でも豪華なのが資生堂の女性用化粧品。竹内結子や仲間由紀恵らが大勢登場するのだけど、見ている方が誰に焦点を合わせていいか分からなくなる。例えて言うなら、キャバクラに入ったら皆がそこそこの美人で目移りしてしまうって感じ。最近じゃそういう場所にはとんと縁がないのだけど。

まあ自分とは関係ないからいいかと思いながらも、どうもこのデフレ時代にこんなに経費をかけるかともったいない気がして。その点では同じ資生堂でも鈴木京香や滝川クリステルがピンで出ているのは納得がいく。やはり化粧品のCMはこうだよなと。家族に自分の意見を話してみると、これが突っ込まれっぱなし。別に大勢だってかまわないじゃないというのが女性の考え。

もめること自体が、それこそどうでもいいことだけど、そんな中で彗星の如く現れたのがDaiichiというパチンコ台の会社のCM[YouTube]。映画「マトリックス」(1999年)のパロディなんだけど、これがまさにツボ。主演の温水洋一が商店街で500円のサングラスを買うところから始まり、老舗の蕎麦屋の店員が今時の若いギャルだったり、年老いた主人が自ら蕎麦を運んでくる途中にコケたりとか、時代を反映した日常性と映画の空想性とのギャップが面白すぎ。それで思い出したのが以前に読んだ本。

このブログの記事でも紹介した斉藤環の「生き延びるためのラカン」(2006年)の中で、この映画がラカンの学説である想像界、象徴界、現実界の解説のために引用されている。かいつまんで言えば、地上で繰り広げられるヴァーチャル・リアリティ(仮想現実)のマトリックスの世界が想像界、それを生み出している言語(プログラム)が象徴界、人間がマトリックスの夢を見ながら地下の要塞にあるカプセルのなかで寝ているのが現実界。ウケたのがCMの中でパクられていた緑色のプログラムコード。

そういえば長い間パチンコをやっていない。最後はいつ頃だったかな。少なくともこの10年ぐらいは記憶にない。とにかく店内が分煙されてなくてタバコ臭いのが嫌だった。だけどなんかね、CMに出てくるMATRIXという台で一度打ってみたいと思ったりして。

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