或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

La buche

2012-12-24 05:50:47 | 350 映画
今日はクリスマス・イブ。天皇誕生日の振替休日なので絶好のデート日和だろうな。自分の場合は、祝祭日などはほとんど関係がなく、かたくなに土日休みを貫いている会社なので関係なし。まあこの年になってクリスマスなんて、休みであろうが出勤日であろうが、そんなことはまるで関係ないのだけど。とは言え今日の記事は、この日のためにとっておいたもの。

秋風が吹く頃になると、フランスの作曲家ミシェル・ルグランの曲を自然と聴きたくなる。彼は良い曲をたくさん書いていて、このブログでもいろいろと紹介しているけど、近年の作品となると自分もよく知らなかったりする。そこで半年ぐらい前に調べてみた。するとフランス映画の「La buche」(1999年)、日本語題「ブッシュ・ド・ノエル」の音楽を担当していることが分かって。

DVDが発売されているのを知って、早速TSTAYAでレンタルしようとしたのだけど、マイナー過ぎて置いてなかった。そうなるとムショウに観たくなるというもの。それでヤフオクで落札したのが今年の9月末。実際に観たのは、たしか11月の東京からの出張帰りの新幹線の中だった。エスプリが効いていて、哲学的でもあり、久しぶりにオトナの映画に出会った気がしたなあ。

クリスマスを目前に控えたある家族の物語。監督はダニエル・トンプソン。三姉妹を中心とした人間模様が描かれているのだけど、皆が淋しさを抱えていて。全編を通して共通しているテーマは愛と孤独。シチュエーションとしては、浮気、不倫、別居、離婚といったどろどろしたものばかり。これでもかというぐらいのオンパレードなのだけど不思議に嫌味を感じさせなかった。

そんな映画のバックにさりげなく流れるのがミシェル・ルグランのメインテーマ”La Chanson De Louba”[YouTube]。渋い編曲がちりばめられていて楽しませてくれる。クライマックスはラスト近くで、イブの夜に不倫相手の禿げたおっさんが、身籠っているダンサーの長女に会いにくるシーン。映像的には全く盛り上がらないのだけど、美しすぎる音楽と男と女のやりとりとのギャップがやけに渋くて感動してしまった。

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