或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

夢売るふたり

2013-10-29 05:05:44 | 350 映画
本当に久しぶりの映画ネタ。前回は去年の暮れだったので、ほぼ1年ぶり。それじゃ見ていないのかの質問に対しては、昔と比べるとTSUTAYAにほとんどいかないからそうなんでしょうね。映画を見る機会としては出張の新幹線の中がほとんど。何かと忙しくて、自宅で映画を見るという気分にならないというのが正直なところ。心にゆとりがないのだろうなあ。

そんな中で、これだけはとずっと思いつづけていたのが写真の西川美和が監督の「夢売るふたり」(2012年)。彼女の作品は、「ゆれる」、「ディア・ドクター」と面白い作品が続いていたし、キャスティングが松たか子と阿部サダヲ、しかも結婚詐欺の話というのに強く興味を持って。この映画のキャッチコピーが、”人間最大の謎は、男と女”なんていうのも面白いし。

いつだったか新幹線の中で初めて再生した時のこと、のっけから短いけど想定外の過激なセックスシーンが出てきたので、こりゃ自宅じゃないと無理だわと断念。それから数ヶ月、ようやく最近になって自宅で続きを最後まで通して観た。結論としては、なんかイマイチで期待ハズレ。前半がいつも以上に面白かっただけに、後半の単純さというか、ひねりのなさにガッカリした。

居酒屋を火事で失った夫婦が、店を再建するために結婚詐欺を仕掛けていくストーリー。鈴木砂羽が酔っ払って駅のホームでゲロを吐いたり、松たか子が演じる女房が亭主に怒って風呂場の蛇口を足でひねったり、さらには詐欺でどんどん女が騙されていく中で、”夢を売る”という言葉の意味を説明したナレーションが入るあたりは、もう最高の出来じゃないかと感動した。

だけどねえ、その後がいけません。亭主が女の家に住み着くようになった以降があまりにも平凡。特に子供が包丁で探偵を刺したり、それをかばって刑務所に入ったり、この辺りから、これって西川美和の映画なのかとマジで感じ始めて。最悪だったのがラスト。全く意味が分からない。こんな当たり前の結末を誰も彼女に期待していないはず。いやあ、がっかりだった。

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