或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

あしたの、喜多善男

2008-01-11 06:28:39 | 370 テレビ
この1月から始まったTVドラマで興味があったのが、毎週火曜日の夜10時から放映される「あしたの、喜多善男」。主演が元来地味な脇役の小日向文世なので、何もなければまず観なかった。きっかけはシンプル。音楽の担当がジャズピアニストの小曽根真だったから。実は広島でのソロコンサートを聴きに行った時、フジTVの「笑っていいとも」に明日出演すると聞いて、録画したビデオを見たら、このドラマの音楽を担当しますと”番宣”していた。それから始まるのを楽しみにしていて。

キャッチコピーは、”世界一不運な男の、奇跡の11日間”、”死を決意した男が、大事件に巻き込まれながらも再生していくまでのヒューマンサスペンス”。初回だけではよく分からないけど、キャバクラのスカウトマン役の松田龍平との出会いやその後の展開が唐突で、何やら異次元系コメディの様相あり。正直なところ視聴率は取れないと思うけど。マニアックすぎるから。

肝心の?音楽だけど、初回は最初から最後まで小曽根のピアノのてんこ盛り。しかもなんと丸の内に新しくできたライブハウス「COTTON CLUB」でのライブ演奏が劇中で使われていたりして。彼のピアノトリオをバックに女性ジャズヴォーカリストのティファニーが唄っている。そこで主人公とアイドル役の吉高由里子が会うという設定。こんなシーンはジャズファンにはたまらない。

ただし”劇伴”としてはイマイチかなあ。ピアノの録音がフツーのCDっぽすぎて、おそらくマイク位置が遠いしボリュームレベルも低い。それと音数が多すぎるし、各シーンでの音楽の表情にメリハリが少ない。ピアノだけじゃなくシンセやストリングスとの使い分けが必要かな。なんてディレクターっぽい発言を勝手にしているけど。小曽根としては初めての”劇判”ということで、その辺の組み立てに慣れていない感じ。カミさんや娘までけっこうダメ出しをしていたからなあ。まあ長い目でみてあげましょうね。

このドラマは島田雅彦の小説「自由死刑」が原作。いつか読んでみようと思っています。

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2 コメント

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同感です (camin)
2008-03-28 12:00:49
googleから飛んできました。
小曽根さんの劇判に関して、まったく同感でした。
ジャズの楽曲としては、なかなかいい感じに思えたのですが、劇判としては、あまりうまくいっていなかったように思ってました。アレンジのバラエティーが全くなく、いつも同じ曲を使っていたように思いました。いろんなバージョンを作っておいて、使い分けるような事をしてほしかったですね。
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やはり・・・。 (ハンコック)
2008-03-29 07:55:49
同じように思っている方がいらっしゃって嬉しいです。どうも普通の音楽CDを流している感が否めないから。やはり劇伴には劇伴のやり方があるように思います。まあ彼も忙しいから映像を逐一見ながら音を入れるという作業ができなかったのかもしれませんね。とかなんとか不満を言いながらけっこう楽しんだのは確かですけど。
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