或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

焼きうどん

2009-10-16 06:20:02 | 600 グルメ
九州プチ旅行2日目の午前中に北九州市立美術館を訪問した後、昼食を取るために繁華街の魚町へ。小倉にも有名店がたくさんあって目移りがしたけど、下関に近いということから最終的に決めたのがふぐ料理専門店「ふく一」。ところが店に入るといきなり「今日は土日なのでランチはやっていません、コースだけです」との声が。さすがに昼からコースはないだろうとあっさり断念。

そうなると逆にターゲットが定まって、そこから北へ数分歩いたところにある「だるま堂」へ。ここは”焼きうどん”が有名。言うまでもなく一般的にポピュラーなのは焼きそば。焼きうどんというのは地味な存在。これは広島風お好み焼きにも言えることで、定番メニューは”肉玉そば”。”肉玉うどん”を注文する人はあまり見かけない。我が家で言えば自分ぐらいかな。

そのマイナーな焼きうどんの発祥の店ということで個人的にとても興味を持っていた。まさに元祖。場所は路地からさらに一本奥に入った狭い商店街の一角。いかにもって感じ。大きなのれんが掛かっていてすぐに分かった。店の中に入ると満席だったけど、ちょうど数人出てくるところで、ラッキーにもすぐに座ることができた。しかしやけに狭い。あるのはカウンターだけで定員7名ぐらい。

その向こうで腰が曲がったおばあさんが黙々と鉄板でうどんを焼いている。ビールをチビチビやりながら眺めていると、外見からは想像できない手際の良さに驚いた。その愛想のなさが、いかにも元祖という雰囲気を感じさせる。出来立てを賞味すると、特別に美味しいという訳ではないけれど、伝統を感じさせる素朴な味わい。やや不満だったのは量が少ないことぐらいか。

発案したのは亡き主人で、奥さんが引き継いで味を守っているらしい。なんか立派だなあと。70歳を超えているのに独りで全部やっている。これには素直に頭が下がる。なんか人間の生き様をまざまざと見せつけられた気がしてジーンときたかなあ。


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