ガリバー通信

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金賢姫と拉致被害者家族

2009年03月10日 | とんでもない!
 大韓航空機爆破事件の実行犯、キムヒョンヒ元死刑囚が、日本語教育係だった拉致被害者の田口八重子さんの家族と韓国、プサンで面会するという。

 韓国のイミョンパク大統領が後押しして、北朝鮮の金正一政権との緊張関係の中での政治的パフォーマンスとしても注目を集めるニュースなのだが、拉致被害者家族である八重子さんの兄、飯塚繁雄さんと田口さんの長男である飯塚耕一郎さんにとっては、少しでも八重子さんの消息につながる生きた証言を聞きたい一心だと推察される。

 兄は70歳の高齢で、現在拉致被害者家族会の代表を横田めぐみさんの父から受け継いで頑張っておられる方だが、八重子さんの長男である耕一郎さんは弱冠1歳の時に母親を拉致された立場から、全く母親の面影も存在感も知らないのだから、何とか少しでも「母親」の生きた証拠やイメージをつかみたいとの思いでいっぱいだろうと思う。

 二人は出発前に成田のホテルで記者会見されていたが、耕一郎さんが金元死刑囚に「何を聞きたいか」との質問に対して、「今はもったいないから言わない」と答えておられたのが、とっても印象的であった。

 兄の繁雄さんは、「きっと感動的な場面になる。時間が許す限り、当時の生活状況などを聞きたい」と希望を語っておられた。

 今回の金賢姫元死刑囚との拉致被害者家族との面会は、単に田口八重子さんと一緒にすごした約二年間の生活の思い出に止まらず、多くの拉致被害者家族にも一筋の光が差すような情報が得られればと期待されているはずである。

 二月にアメリカ合衆国の新国務長官として来日したヒラリー・クリントンさんも、在日米国大使館に、飯塚繁雄さんと横田滋さん、早紀江さん夫妻を招いて、拉致問題の解決は優先的課題だと認識していると強調されていた。

 早紀江さんは、自著「めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる」の英訳本二冊を持参し、クリントン長官に手渡し、オバマ大統領にも渡してほしいと託されたという。

 ただ、こんなにも国際問題化している北朝鮮による拉致問題の解決が一向に進展しないのは何故だろうか。

 国家の面子や威信、そして国家間の政治的な駆け引きばかりで、真の人権侵害や家族、親子を暴力的に切り離したままで、近くて遠い国の「北朝鮮」を眺めているだけの苛立ちは、家族は元より日本政府の政治家、官僚たちには親身に伝わっているのだろうか。

 「金や物資の支援」で解決できるのであれば、定額給付金などいらぬから解決策を提示して、一日でも早く生存者の帰国、もし亡くなっておられるなら、その遺骨や遺品の帰国を強く望みたいものである。

 当然の努力はされているのだろうと思うが、拉致問題解決のための担当閣僚や官僚たちは何をしているのだろうか。

 全く見当がつかない模索の中で、ぜひ一条の光が差しますようにと祈るしかないのだろうか。

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2 コメント

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Unknown (ジョーンズ)
2009-03-11 21:19:26
 キムヒョンヒという女性は、とっても知的な美人だと思うよ。

 北朝鮮の政治的謀略に翻弄された拉致被害者と同様に、大韓航空爆破事件もやらされた張本人で、彼女も犠牲者、被害者だと思う。

 まだだんまりをく決め込む北朝鮮、金正日が最高の容疑者であり、犯人である。

 もう元死刑囚と呼ばなくてもいいと思うのだが。
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Unknown (Unknown)
2009-03-20 16:52:34
拉致被害者を救うことが真の国策である。生活第一などとのたまう党、人間、市民派の人は頼りにならない
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