18度目の内蒙古草原でのゲル生活の旅を終えて、昨夜帰国しました。
現代社会で時間に追われ、車移動と携帯電話でコミュニケートに慣れて気づかなくなった「自然、時間、人間的出会い」などに対する普通の感性を再び感じる機会として、「命の洗濯」と自ら称する一年に一回の長期休暇であった。
今年は5月に残念ながらご主人を見送られた高齢の女性と「乗り物」としての「乗馬」に魅力を感じた50代の男性と、里帰りを兼ね通訳も務めてくれた内モンゴル出身の若き女子学生と私の、たった4人の出発であった。
内蒙古自治区の中央部のシリンホトから車で2時間ほどの草原に、中型のゲル(蒙古族の移動式住居)を二張り建て一週間以上の草原生活を展開した、同志社大学京田辺キャンパスの「エンパワメント・モンゴル」に参加した12名の男女学生と4名のスタッフが残したゲルを私達は生活の場とした。
2つの新しいゲルで、私達とその後に草原に到着した大阪の会社員と同志社神学部の大学院に学ぶ韓国の青年などが、日本に留学して5年を経たB君一家とその親族に大いに世話になりながら、草原での牧民生活の一部を体験したのである。
羊が300頭、牛が40頭、蒙古犬が4頭、黒豚が一頭、ネコが一匹いる草原で、B君のおじさんにあたるGさんと、二人の男の子を中心に遊びながらの生活であった。
水汲みは谷あいの井戸まで、今回は古い北京ジープに大きな古い200ℓ入るいわゆる一斗缶と60ℓほどの青いプラ樽を積んで、バケツで何度も井戸のポンプを手で扱いで汲み上げるのである。
食事はゲルの中央に土とレンガで造られた蒙古型「オクドさん」で、大きな鉄鍋を多用して、スーテー茶(蒙古風ミルクティー)を初め、羊の解体をして得た肉料理から水餃子や特有のパンまで作るのである。
燃料は、周囲に適当な低木が結構ある丘陵草原で、適当に散歩がてらで薪集めをし、枯れ木や枝を集積し燃やしたが、牧民の多くはほとんどが家畜牛の糞を集めて乾燥させた無臭に近い燃料を使っていた。
そんな水と食生活を基本に、彼らは多くの親族、友人、知人達の協力で大草原での厳しい生活を送っているのだが、「冬支度」の多忙なこの時期にやってきた我々日本人を中心とする訪問者を、フレンドリーな笑顔で歓迎してくれたのである。
今回の牧民ガダさんの二人の息子たち、11歳のオシントゥーと15歳のシンジトゥーの男兄弟にとっては、つい2ヶ月前に突然の事故で38歳の母を亡くした直後だったが、我々と一緒に笑顔で遊んでくれたのである。
内蒙古草原の魅力はたくさんあるが、今年の1週間は一日を除いて恵まれた晴天の下、月も夜明け前の新月前後の明かりだけのため、素晴らしい満天の天空を見ることが出来たのである。
日本の都会からやってきた者たちは、「感嘆!」の一語を繰り返し言っていた。
「天の川」が本当にミルキーウェイの如く、ミルクを溢した様に見えるほど、白く鮮明に見えたことに驚きを覚えたようであった。
冷えた夜空の下で流れ星や大天体ショーを見ながら過ごしたゲル生活は、強い感動であった。
現代社会で時間に追われ、車移動と携帯電話でコミュニケートに慣れて気づかなくなった「自然、時間、人間的出会い」などに対する普通の感性を再び感じる機会として、「命の洗濯」と自ら称する一年に一回の長期休暇であった。
今年は5月に残念ながらご主人を見送られた高齢の女性と「乗り物」としての「乗馬」に魅力を感じた50代の男性と、里帰りを兼ね通訳も務めてくれた内モンゴル出身の若き女子学生と私の、たった4人の出発であった。
内蒙古自治区の中央部のシリンホトから車で2時間ほどの草原に、中型のゲル(蒙古族の移動式住居)を二張り建て一週間以上の草原生活を展開した、同志社大学京田辺キャンパスの「エンパワメント・モンゴル」に参加した12名の男女学生と4名のスタッフが残したゲルを私達は生活の場とした。
2つの新しいゲルで、私達とその後に草原に到着した大阪の会社員と同志社神学部の大学院に学ぶ韓国の青年などが、日本に留学して5年を経たB君一家とその親族に大いに世話になりながら、草原での牧民生活の一部を体験したのである。
羊が300頭、牛が40頭、蒙古犬が4頭、黒豚が一頭、ネコが一匹いる草原で、B君のおじさんにあたるGさんと、二人の男の子を中心に遊びながらの生活であった。
水汲みは谷あいの井戸まで、今回は古い北京ジープに大きな古い200ℓ入るいわゆる一斗缶と60ℓほどの青いプラ樽を積んで、バケツで何度も井戸のポンプを手で扱いで汲み上げるのである。
食事はゲルの中央に土とレンガで造られた蒙古型「オクドさん」で、大きな鉄鍋を多用して、スーテー茶(蒙古風ミルクティー)を初め、羊の解体をして得た肉料理から水餃子や特有のパンまで作るのである。
燃料は、周囲に適当な低木が結構ある丘陵草原で、適当に散歩がてらで薪集めをし、枯れ木や枝を集積し燃やしたが、牧民の多くはほとんどが家畜牛の糞を集めて乾燥させた無臭に近い燃料を使っていた。
そんな水と食生活を基本に、彼らは多くの親族、友人、知人達の協力で大草原での厳しい生活を送っているのだが、「冬支度」の多忙なこの時期にやってきた我々日本人を中心とする訪問者を、フレンドリーな笑顔で歓迎してくれたのである。
今回の牧民ガダさんの二人の息子たち、11歳のオシントゥーと15歳のシンジトゥーの男兄弟にとっては、つい2ヶ月前に突然の事故で38歳の母を亡くした直後だったが、我々と一緒に笑顔で遊んでくれたのである。
内蒙古草原の魅力はたくさんあるが、今年の1週間は一日を除いて恵まれた晴天の下、月も夜明け前の新月前後の明かりだけのため、素晴らしい満天の天空を見ることが出来たのである。
日本の都会からやってきた者たちは、「感嘆!」の一語を繰り返し言っていた。
「天の川」が本当にミルキーウェイの如く、ミルクを溢した様に見えるほど、白く鮮明に見えたことに驚きを覚えたようであった。
冷えた夜空の下で流れ星や大天体ショーを見ながら過ごしたゲル生活は、強い感動であった。
遊牧民の素朴な家畜との生活。どれをとっても私には魅力的な大地です。雑踏の中で多忙な生活を送る日本人が忘れている何かが、きっと見つかるはずではないでしょうか。