ガリバー通信

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小泉の幼稚な靖国礼賛

2005年06月07日 | 世界の問題
 歴代の首相として、ここまでの国際問題となっているのに「適切な時期に今年も参拝したい」と頑固にいい続けている小泉首相は、いったい何のために参拝したいのだろうか。

 首相4年の在位を数え、総裁選挙の公約として掲げた「靖国参拝」を過去毎年突然強行してきた自信からなのか、内外のインタビューでの答えに微妙な変化はあるものの、今日も韓国、中国の首脳には自分の考えを話したが、理解されたかどうか判らないと語りながら、やっぱり「男に二言はない」としての「男のかっこよさ」を自分の中で美徳とするような、自己満足な幼児性の表れの様な言動を繰り返している。

 今日は、また町村外務大臣が、あれだけ赤字国債を出してまでODA援助を中国には行ってきているのに、靖国参拝に反対するなんて」と全く次元の違う問題を、さも「お金をやっているのに、勝手なことを言っちゃ困る」とでも言うような大人気ない発言をして、再び中国側の逆鱗に触れている。

 そもそも小泉純一郎なる人物は、何故に「靖国神社」が好きなのだろうか。先の大戦で国のために亡くなった300万余の「英霊」に感謝とお見舞いをすると言っているが、どうも「心の問題」ではなくて、彼特有の「言い出したことは絶対引っ込めない」主義と言うか、それが男の本懐であり、美徳だと誤解している価値観にあると断言してもいいのではないだろうか。

 この「靖国問題」と同時進行の様な形で、「郵政民営化」論議が、小泉を支持していた自民党内部も含めて最終段階で沸騰しているが、相変わらずの他人ごとの様に、「戦いは戦ってみないと判らない」などと言うふざけたコメントで茶化して、自民党内部の修正の必要性に対する真摯な対応など全く見られないのである。

 なにやら昔風の「ガキ大将」を彷彿させる部分もあって、本当の子どもなら「なかなか頑固でたくましい」とも言う人もいるだろうが、まったく聴く耳を持たない大人としては「わからずや」にしか見えない、つまり幼児的頑固さのみが目立つ状況になっているのに、全く気づかない様である。

 今日,河野衆議院議長が、異例の申し入れを歴代首相経験者たちの思いと共に、首相に届けたと言うが、「慎重に慎重に対応してほしい」なんて、回りくどい言い方ではなくて、はっきり「東アジアの国々の歴史認識に基づく批判を理解して、靖国参拝はお止め下さい」と何故いえないのだろう。

 回りくどいけれども、立法府の長である衆議院議長が、行政府の長である小泉首相に申し入れをしたのだから、大人の対応をしてもらいたいものであるが、小泉の返答は「ここでは言わない方がいい」とか「そんな質問をしない方がいいのでは」とか全く馬鹿げているし、反省も政治的重大な発言や行動に対する、首相としての責任の重さも感じられない。

 かえって最近の発言の変化には、どのように「責任逃れ」をしようかと模索したり、試行するようなふざけた回答が増えており、ますます韓国、中国の政府筋を刺激するだけでなく、周りの閣僚や自民党関係者が、「絶対予定通り参拝して欲しい」などと、火に油を注ぐ発言も増えているから困ったものである。

 侵略戦争を否定し、南京大虐殺を歴史から抹消し、従軍慰安婦を歴史教科書から排除しようとしている連中が、今開き直りの様に、憲法改悪、教育基本法の改悪と共に、日の丸、君が代の強制、教育勅語の復活などと共に、日本の侵略戦争でなくなったの英霊とA級戦犯を合祀された靖国神社を崇めているのである。

 一連の右翼的思想の連中が台頭し、再び「戦争が出来る体制」を可能にする憲法、法律、国民を作り上げようとしていると言っても過言ではあるまい。

 ひとりの首相の幼児的「かっこよさ」と自己満足の美意識に、国民が操られて、再びあの忌まわしい戦争状態の再来を招かないためにも、特に韓国、中国との友好と紳士的な外交を誠実に、たとえ個人的見解を遠慮してでも、一国の主としては、国民のために心を大きくして、反省と謝罪を態度で示すべきである。

 出来ないのであれば、国民は一斉に小泉をはじめとする、政府、自民党、公明党にNOを突きつけなければならない。もう我慢が出来ない。「こんな幼稚なお馬鹿さんを首相にしちまった国民」のひとりとして叫びたい。「もういい加減に個人的かっこよさに酔いしれた幼稚な首相よ、やめてくれ!」
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