ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

自然学校の職員に

2005年11月20日 | 日本の課題
 日本の現代社会は、何を価値観としてベースに持っているのだろうか。

 いろいろな価値観が個人的にはあるものだが、社会全体としての価値観としては、今も経済的価値観とでも言うべき『金』の有無が第一なのではないだろうか。

 そして次に価値観として語られるのが、『地位』であるらしいのである。

 過去に『モンゴル』について書いた時に、子どもたちのモンゴルの子どもたちとの交流への糸口として、手紙を出そうとしたところ、日本の子どもたちが各々質問した中から、やはり「君の家は金持ちか?」と訪ねていて、次に「お前は賢いか?」と訪ねていると記した。

 数年前に「お金や地位が全てではない」として、長年の電気会社勤めをきっぱりとやめて、何と長崎県小値賀町が募集した、「自然学校」の管理運営専任職員に応募して、29名もの応募者の中から選ばれた男が居るのである。

 その男とは、わが町に2001年まで住んでおられた、西本五十六氏(当時51歳)なのであった。

 私は深夜のテレビ番組で初めて知ったのだが、彼は京都でも『山背古道』と称する山城地域の散策道を整備して、自然志向のハイカーや活動をする人たちのネットワークづくりと活動をしていた人なのである。

 彼は、今までの普通の?!サラリーマン生活に見切りをつけて、単身、長崎県の五島列島の孤島、「野島」に渡り住んだのである。

 野生鹿が五百頭いる島で、かつてはたくさんの人たちが漁業を生業にして住んでおられた島だったらしく、今は廃校となった学校を拠点に「自然学校」を主催しながら、小値賀町から委託された島の維持管理につとめておられるのである。

 人口はわずか3人とされている島、野島なのだが、自然環境は素晴らしく、隠れキリスタンの歴史的地域でもあるので、天主堂の建物もあり、お宮さんもあると言う、海に囲まれた島なのである。

 現代の都市部に住む、多くの日本の現代人の日常生活と比較すると、大変異なった生活実態かもしれないが、自然の中の生態系に生きる多くの動植物と共に、時間の流れは同じだろうが、感覚は全く違う現代生活をされていることであろう。

 新しい「現代に生きる価値観」をどの様に感じながら、日々を送っておられるのかは、直接伺ったことは無いのだが、現代的ツールである『インターネット』を通じて、西本五十六氏の生活と考え方の片鱗は感じることができるのである。

 現代社会人に投げかけられた「ひとつの別な生き方」がここにあり、自然人。西本五十六氏が、長崎県小値賀町野島に生きているのである。
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