ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

異教徒をテロと結びつける国

2007年09月12日 | 世界の問題
 今朝はさほど気にならなかった9月11日だったが、仕事の途中に「9.11」が気になりだした。

 2001年9月11日。日本時間の10時近くだったが、その当時のテレビの「ニュースステーション」の途中に飛び込んできた「ビッグニュース」が、後に言う「9.11」と総称される、米国同時多発テロであった。

 ニューヨークのビジネス街マンハッタン島にある、世界貿易センターの高層のツインタワービルに、突然旅客機がぶつかって炎上した衝撃的な映像であった。

 もうひとつのツインタワービルにも、続けて見事に操縦された大型旅客機が突入し炎上し、大パニックとなったのである。

 他にもアメリカ国防省ペンタゴンにも旅客機が突入し、もう一機もテロリストに略奪された上、操縦を誤ったらしく墜落炎上し、多くの旅客機の乗員、乗客が瞬時に亡くなった。

 合計4機の民間旅客機が簡単に?、アルカイダ系のテロリストに乗っ取られて、初期の計画通りの目的地へ誘導、墜落させられたことに驚いたものである。

 失敗したと思われる一機はホワイトハウス、大統領官邸を目指していた憶測も交え、見事な計画の遂行を成し遂げた、アフガラスタンに隠遁していると言われる、アルカイダの総指導者、ビン・ラディン氏の消息と、その指導力が注目を集めた。

 あの忌まわしい「9.11」から満6年が経過した現在、日本では「テロ特措法」の延長問題が、衆参での与野党逆転現象の背景で大騒ぎとなっている。

 本拠本元のアメリカ合衆国では、何と現在はビン・ラディン率いるアルカイダ系のテロリスト探しよりも、国内に多数いる「イスラム系移民」をテロリスト予備軍として捜索する風潮が蔓延し、FBIをはじめとする捜査機関が、テロを未然に防ぐための「おとり捜査」などで、イラム教徒を注視している。

 アメリカ合衆国を自由の国、平等の国として移民してきた、多くのイスラム系移民たちが、とんだとばっちりで、アメリカ国内で生活しにくい状態が増し、閉塞感と共に、多くの不満や反発が生じているらしい。

 すなわち、キリスト教とユダヤ教徒が多いアメリカ合衆国で、政府権力が、たまたま反政府的発言や批判、不満を口にしていたイスラム系の若い青年達を、テロ的行為の遂行予定者として検挙しだしたことから、余計にイスラム教徒たちの不満が増長し、大変な緊張が増していると言うのである。

 結局、ある権力にとって都合の悪い勢力や、異教徒としての民族や人種を、テロという行為の予備軍として差別するという、非人道的傾向が強まっているのである。

 いつの時代にも、こうした差別、抵抗、戦いが、世界中にはあるのだが、世界一の自由と平等を標榜している国、アメリカ合衆国が「イスラム教徒」だけを犯罪者扱いにしている現実は、決して民主的な世界のリーダー国とは言えない蛮行だと言わざるを得ない。

 人は、人種、宗教、身分、性、職種など、あらゆる違いで差別されてはならないものである。

 戦いやテロ的行為は、差別や偏見、そして蔑視から始まるのである。

 

 
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