ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

チェルノブイリ「友の写真」

2011年02月15日 | 世界の問題
 皆さんのご記憶にある方と全くない方がいらっしゃると思いますが、今から約25年前の1986年4月26日に起きた、当時ソビエト連邦のウクライナ、チェルノブイリの原発4号機が大爆発を起こして、全世界に放射能汚染の恐怖を撒き散らしたのですが、特に風下にあったベラルーシ地方では、多くの人たちに被害が出て、特に小児癌や白血病の発症が多発したのでした。

 それから4年数ヵ月後のウクライナ共和国のチェルノブイリに日本の仲間たちと私は、日本チェルノブイリ連帯基金のお世話で現地に行ったのですが、目に見えない放射能の恐怖よりも、多くの子供たちが白血病や小児癌の病気と闘っている現実を見て、やはり「原子力発電」が如何に原子力の平和利用といわれても、やはり事故や事件が起きる危険性が大であることを改めて知って、私たちの生活、原子力発電に依存した生活を見直すべきだと痛切に感じたのでした。

 その日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)が松本に拠点を置いて活動しだしたのが、1991年1月でしたので、以来丸20年が経っていますが、現在も創立したときのメンバーである鎌田實氏が理事長を務めておられて、「グランドゼロ」というJCFの機関紙が送られて来ています。

 その巻頭に、友の写真と題する、プラート・オクジャワ(1924~1979)の氏が同じくJCF事務局長を長年になっていただいている神谷さだ子さんの訳で掲載されていたので、ここに記したいと思いました。

 友の写真

 お金を浪費し、亡者になる
 
 言葉は荒く

 タバコを吸う

 ただ面影だけが残っている

 そして見覚えのある眼差し・・・

 泣いているのだろうか、彼らは

 笑っている 彼らの声は聞こえない

  
 写真からは

 海辺の情景が漂う

 何もかもが ほんとうに

 僕らが織り成した人生

  
 そこに見えるのは

 苦しみでも涙でもない

 ただずまいからは羨望や不幸は感じられない

 ふと興味がわくこともなく   

 新たな感慨もない


 光ーそれは、何物にも変えがたく

 時代ーそれは、奇跡ではない

 僕たちは今生きている彼らを抱きしめよう

 彼らを愛し、彼らのために杯をほす


 ・・・ただ残念なことに、

 気づくのはいつも少し遅いのだ


   非常に意味深い詩を読んで、私は新たな闘志とやさしいエネルギー、モチベーションに包まれた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする