ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

{鍋の季節」ですよ。

2010年12月15日 | ファミリーイベント
 冬至まであと一週間となり、本格的な冬の到来を感じさせる寒さが日本列島を包みだしています。

 京都の今日は、今年一番の冷え込みで、朝方はマイナス三度になるそうですし、今日の日中も最高気温が十度を下回るという、この冬一番の寒さとなりました。

 日本人の冬は、やっぱり「鍋」に限りますよ。

 鍋といえば、最近は寄せ鍋やちゃんこ鍋、すき鍋に加えて、キムチ鍋や豆乳鍋も人気のようですが、今晩の私たちは「鮭バター鍋」という、一風変わった鍋に舌鼓を打ちました。

 近くのご年配のご夫婦さんが、ご親戚からいただかれたらしい「鮭の切り身と頭」をちょっとしたお礼にと下さったので、家内が見つけてきた「鮭バター鍋」のベースとなるスープを基調に、鮭はもちろんですが、鶏肉のつくね、ちくわ、白菜、水菜、焼き豆腐、ニンジンなどを入れて「鮭バター鍋」を作って、初めていただきました。

 とっても温かくて、鮭はもちろん美味しかったですし、スープがいろんな野菜やお肉と共に、いい出汁になっていてなかなかの美味となりました。

 最近の鍋にまつわるニュースと言えば、なんとコンビ二で売っている「一人鍋」用セットなどという、ちょっと寂しいものですが、やはり家族が揃った団欒の真ん中に、暖かい鍋があるのが一番ですよね。

 ところで、この鍋の起源なのですが、幕末までは日本人は仏教思想の影響もあって、牛や馬の獣肉忌避時代であったらしく、鯨肉をも「勇魚」(いさな)と称して魚の扱いとしていたそうで、お肉を入れた「鍋」などする人は少なかったらしいのです。

 江戸時代には、鹿の肉を「紅葉鍋」、猪の肉は「牡丹鍋」と言って、薬食として滋養に良いとされて好まれていたらしいのですが、猪肉を「ボタン」と呼んだのに対して、馬肉を「さくら」と称するなどして、植物のように扱っていたようです。

 明治になり、文明開化と共に牛肉が登場して、「御養生牛肉」の看板と共に「すき焼き」が普及したそうなのですが、「すき焼き」の語源はご存知の様に、耕作用の「鋤(すき)」を使って屋外や納屋で食したことからとされています。

 今では、牛や豚をはじめとして鶏肉や魚、魚介類などを中心にたくさんの冬野菜を盛り込んで、しらたきや豆腐なども入れて、中には餅うどんなども入れたり、最後にはおじやや雑炊までする「鍋文化」が発達していると言えます。

 「桜鍋」、「もみじ鍋」「牡丹鍋」「鯨鍋」などの獣肉鍋と、「河豚鍋」「石狩鍋」「鮟鱇鍋」などの各種魚鍋と共に、日本を代表する鍋物として、日本の食文化の冬の定番となっていますが、どうぞいろんな具素材の美味しさを、いっしょくたんにいただく、この「鍋文化」の美味しさを堪能しつつ、また新たな「創作鍋」に挑戦してては如何でしょうか。

 夜半になって益々冷えてきましたから、ぜひ二三日中に、また「鍋を囲んで」親しい者たちで楽しく過ごしたいものですね。
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