ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

何故にWBC

2009年03月22日 | プロスポーツ
 三月上旬から始まったワールド・ベースボール・クラシックなるWBCという名の野球世界大会が、こんなにまでマスコミだけでなく日韓国民の興奮する戦いとなろうとは、何故なんだろうか。

 第一ステージと呼ばれたWBCアジア予選で緒戦は中国と戦った「○○ジャパン」と称された日本チームだが、二回戦で宿敵韓国チームをなんと14-2のまさかの7回コールド勝ちで勢いがついたかと思いきや、第一ステージ決勝戦と第二ステージの準決勝では、なんと韓国には二連敗し、決勝戦でやっと勝って一位通過でドジャーススタジアムに決戦の場を変え、アメリカ戦へとつないだ。

 しかし、普通のトーナメント戦だととっくに敗退が決まっていたはずの日本は、アメリカに準決勝の明日勝てば、再びWBC決勝戦で韓国と5度目の戦いをすることになるのである。

 ○○ジャパンなんて勝手に呼び出した日本チームを、独占テレビ中継を続けるテレビ朝日系だけでなく、天下のNHKも含め民放各局がこぞってスポーツ特番のような形で日韓戦を中心に克明に報道するので、日頃はプロ野球にあまり関心のない主婦層や高齢者、若い人たちまでもが興奮気味に、ニッポンが勝つとか韓国の優勝だとインタビューで答えている。

 誰が仕掛けた「世界野球選手権」だとかは知らないが、サッカーの4年に一度の「ワールドカップ」に引けをとらない位の注目度で、日本のWBC二連覇を祈るような日本全国の急増ファンが騒いでいる。

 私は野球大好き人間の一人だが、どうもこのWBCの人気と興奮振りにはついていけてない感じである。

 猫も杓子もといった感じの日本全国が興奮ムードになること自体がなんとも嫌な感じだし、しかもお隣の国、韓国との歴史的因縁の戦いのような雰囲気を醸し出すマスコミや評論が飛び交うのは、どうも仕掛け人の手にま乗っている感じがする。

 純粋な意味で「野球を楽しむ」ならば、勝利も大事だが「いいプレイ、緻密な野球」の魅力に満ちた、メジャーリーガーも活躍する試合そのものを楽しめたらいいのであって、どうしても勝たなければ「お国の恥」のような決戦ムードには閉口している。  

 迫り来るWBCの決勝ラウンドであるドジャースタジアムでの準決勝戦の日本は、明日アメリカと戦うのだが、幸いか不幸か私は、この試合を見ることができないのである。

 さて、アメリカとの試合は松坂大輔が先発し、肉離れを起こして緊急帰国した横浜の村田内野手に替わって渡米した広島の栗原内野手をはじめとしたレギュラー陣がどんなプレイを見せてくれるのかは、大変楽しみなんだけれど、来週金曜日に日本に帰国するまでは、日本に国際電話しない限り、たぶん私がちょっと出かける海外の国では、情報が乏しいことだと思う。

 とにかく、野球は大好きな私だが、国を背負って戦うほどのことはないのが、たかが野球なのであって、宿敵とか骨肉の争いなどと煽り立てるようなことのない、面白くてすばらしいスポーツとしての「ペースボール」を野球の本場、アメリカで見せてほしいと思うだけである。
コメント (1)
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