ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

タレント知事の実力。

2009年03月16日 | 日本の課題
 元タレントであった、東国原宮崎県知事と橋下大阪府知事の活躍ぶりがテレビではよく紹介されている。

 いずれも知事に当選して一年以上の月日が経ったが、麻生首相の支持率と比べると雲泥の差の県民、府民の支持を得ているらしい。

 しかし、夕刻のテレビニュースでは、大阪府の橋下知事は国際児童文学館の廃止を決めたことで、寄贈図書の返却を願う児童文学者らによる訴訟が起こされているし、藤本義一氏をはじめ昔の弁護士時代の同僚からも厳しい批判を投げかけられている。

 一方の東国原宮崎県知事も、芸能界時代の度重なる不祥事や知事就任後のゴシップと併せて、タレント的テレビ出演は目立ってはいるが、県政のかじ取り役としての成果や評判はあまり芳しくはないという。

 いずれもタレント知事として、テレビ、雑誌を中心とするマスコミにもてはやされ、一般県民、府民には人気はあるようだが、果たして政治家としての資質や行政の長としての評価はイマイチではないだろうか。

 ご両人とも、多くの有権者が以前の知事の失態に愛想をつかした時に登場したタレント候補で、一時の人気を集めて当選はしたものの、難しい地方行政の真のかじ取り役としては如何なものかと思うのである。

 全国に多くの革新派、改革派、市民派知事が誕生している中で、また千葉県の知事選挙に、元青春派タレントの元参議院議員が立候補しているという。

 柳の下のドジョウは何匹いるのか知らないけれど、またしても元タレントが漁夫の利を得る選挙結果になるのか、または地元のたたき上げの政治家や地域の再生ビジョンを持った経験豊かな市民が登場するのかは全く分らないが、日本の地方政治が変わろうとする機会には、素人的タレントの発想や改革が功を制することもあるのではないだろうか。

 アメリカ合衆国でも、あのカリフォルニア州知事を務める元俳優や、市長を務めた経験のある元大物俳優、元映画俳優だったレーガン大統領の例もあるから、どの国でも、タレントが政治家になる場合がある。

 何が言いたいのかといえば、政治家も人気商売と言っても過言ではないのだから、テレビ、映画で有名になった俳優やタレントが、しっかりとしたマニフェストやプラン、ビジョンを持って立候補するのを妨げたいとは思わないが、政界や政党が安易に人気を票に換えて、議席や首長の座を獲得しようとすることは避けてほしい。

 テレビや新聞、雑誌で取り上げられることが人気のバロメーターのような芸能界、タレント商売と、政治家、行政のかじ取り役としての首長は、全く勘違いしてもらっては困るのである。

 テレビ、雑誌のマスコミに取り上げられることは、本質的な意味での政策、改革とは全く次元の違うことなのである。

 タレント知事や議員の本当の実力や実績をちゃんと評価できる有権者であってほしいのである。

 
コメント (1)
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