ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

滋賀県知事に嘉田さん!

2006年07月03日 | 地域の話題
 京都精華大学教授で環境社会学の専門の嘉田由紀子さんが、現職の国松善次知事の3選を阻止し、見事3万票以上の差をつけて滋賀県知事に当選された。

 ほんとうに嬉しいニュースである。

 投票率は前回より6%強上昇し、琵琶湖を中心とする環境問題と新幹線栗東新駅への260億円もの投資の是非などを巡っての政策論争と住民意識が、政治家としては全く無名の彼女を当選させたことは、自民、公明、民主3党の推薦を受けて戦った現体制にNOとした市民の勝利である。

 選挙期間中のインターネットによる特定候補者への応援やメッセージが未だ選挙違反になる恐れがあると言われる中で、私も隣の県ながら今回の知事選での勝利への加担をしたい思いだったのだが、心からのエールにとどめていた。

 しかし嘉田由紀子氏のプロフィールから、現在に至る経歴、そして人柄、研究者としての実績など、どれをとっても高く評価できる人物であると確信はしていたものの、組織や党の魑魅魍魎とした力と金による選挙作戦の裏に何が動いているかは知る由もないので、多少の不安があった。

 しかし昨夜のNHKのニュース速報で、開票率5,6%で微妙なデッドヒートを展開していた国松、嘉田両氏の得票数が、開票率20%を超えたところで、国松氏の方が得票数は上回っていたが、即刻「嘉田氏当選確実!」のテロップが出たので、大丈夫かと疑心暗鬼の中で、梅雨空に涼しくすこやかな風が吹いた様な気分になったのである。

 支持した政党は社民党だけだったが、多くの環境団体のメンバーや勝手連的な有権者有志が、ワールドカップのサポーターに負けじと、さわやかに応援し、地すべり的勝利を導いたのである。

 たぶん、自民、公明、民主や各種地元財界などの旧態依然とした組織やお偉方たちは、「まさか」負けるとは当初思っていなかったであろう。

 彼女の今回の立候補と政策マニフェストのテーマは、ずばり「もったいない!」であった。

 国の財政難の煽りも受けて、滋賀県も財政難を免れることはない中、新幹線に栗東新駅を作り、県内ダムの新設などの環境負荷をもたらす巨額投資を継続する現体制に、明確に凍結、再考を掲げ、その財源を子育てや福祉、環境保全に充てると名言されたのである。

 それにしても共産党推薦候補の7万票と併せて、現体制の継続をNOとする県民が6割強を占めるという、圧倒的支持を得ることが出来たものだと感心すると共に、県民の自治意識と開発優先、経済優先主義への問題提起を明確に意思表示した先見性に拍手を送りたいと思う。

 
 
コメント (1)
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