ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

割れ窓理論

2006年03月16日 | 世界の問題
 みなさん!、「割れ窓理論」って知ってますか?

昨年11月に、大阪商工会議所が主催する「きっとできる、まち再生」と題する、シンポジゥムが開催され、「割れ窓理論」による「まちの再生」への実践ガイドブックを作られ、地域の安全マップ、落書き対策、放置自転車対策、まちの美化対策などの章に分けて、理論と実践手法がまとめられている。

 この「割れ窓理論」は、犯罪と汚い町として、世界的に有名であったアメリカ合衆国のニューヨーク市が、軽微な違反や行為を見逃さないことで、犯罪の抑制や環境の美化を達成したことから、名づけられたものなのだそうである。

 つまりニューヨークでは、地下鉄の落書きや散らかったゴミを放置せずに、徹底的にきれいにすることで、犯罪を誘発しにくい美しい都市環境をつくりあげたそうなのである。

 「安全、安心」は、誰もが望むキャッチフレーズだけれど、都市空間においては、益々「安全、安心」が脅かされている現状は否めないのである。

 これを主催した「大阪商工会議所」は、昨年「大阪賑わい創出プラン」を策定し、地域経済を引っ張るエンジン産業として、ツーリズム産業の振興を活動の柱とされたそうですが、賑わいを取り戻すためには、まず地域が「安全、安心」できるために、治安をよくすることが必要だとし、この理論の実践を提唱されたのである。

 まちの治安を良くするのは、警察だけでなく、自治体、企業、団体やNPO、市民が、それぞれの役割と責任を果たして、違法な駐輪、駐車、違法看板、落書きなどへの対策を実行するための「まち再生ワーキンググループ」を立ち上げて調査、研究をされたのです。

 こうした成果を「割れ窓理論実践ガイドブック」として編纂され、今後、各地域の、まちづくり団体、町内会、PTA、子ども会など、様々な主体として活動が可能な団体、組織に向け、参考として発行されたのです。

 わが町でも、全世界中のまちで、住民主体の「まちの再生」は大きなテーマとなっているはずです。

 ひとつの手法として、この「割れ窓理論」が理解され、多くの賛同者と実践者が生まれれば、世界中のまち並みや地域が変化し、人の心と共に、美しい町、まちの再生につながるムーブメントとなることでしょう。

 「きっとできる、まちの再生」という、願いに向かって、自立、自助、共助の精神で、皆さんも縁あってすんでおられる「わが町」の再生、美化、犯罪の抑止などのために、出来ることから初めてみては如何でしょうか。

 軽微な問題や現象、行為を「見て見ぬふり」をせずに、地域の人たちや行政、企業、団体の協力も得て、問題提起し、できることをみんなでやることから、「まちの再生」、そして、「住みよいまち」に近づけることができるのではないでしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする