読みたいと思った本が見つかりません。
去年の今頃、「口切り」を前にして活躍した本です。
今年は皆さんそれぞれ、その本を買いましたということなので、
無くとも用は足りるのですが、
見つからないというのは気持ちの悪いものです。
どなたかに貸したままなのかし・・とも疑ってみたり。
しかし・・貸した記憶もないのですが。
あちらこちら探していて、
見つかりました!
「ここにあった」
でも見つかったのは、今探している本ではなくて、
三年ほど前に姿をくらました本なのですよ。
確かに貸した記憶はあるけれど、返してもらった記憶がなく、
見当たらなくなった時は、
てっきり、貸した本が戻ってこないのだと思っていた本です。
お稽古を始めたころに手に入れた、何十年も大切にしていた本で、
赤い線がたくさん引いてある、私の歩みの残る「茶の入門書」なのですが、
入門書とは思えないほど詳しくて、すぐれものでした。
四十年近く前の出版物ですから、今はきっと絶版になっているでしょう。
そのあと、同じような新しい本が出版されても、
何かを調べ直すには、何処に何が書いてあるかわかるその本が一番便利で、
見当たらなくなった時は、なんだか片腕をもがれたようなきがしたものです。
大事な本は人には貸さないようにしようと、
心に決めるきっかけになった本なのです。
それが他の本を探していて、こんなにひょっこり見つかるなんて。
返してもらっていないかもと疑って、ほんとうにごめんなさいです。
ということは今ないと思っている本も、そうかしら。
この種類の本はここにあるはずと、思いこむのがいけない。
最近無意識に、いろいろなところに物を置きっぱなしにすることが多いですから。
見当たらなくなった携帯電話が、押入れの中で鳴っていたこともありますし。
何時かひょんな時に、ひょんなところで見つかるのでしようか。
一つ失くしましたが、大事なものが一つ戻ってきたので、
"まあいいかな!"