姪がプロデュースをして仕上げた、小さな演奏会。
それは四人の若き作曲家の発表会。
夏目漱石の「こんな夢を見た」から始まる、「夢十夜」を題材にして、
音楽でオムニバス風にまとめた四話の夢。
主人公が見た10の夢についての難解なものがたり。
この難解なものを現代音楽で表現するのだから、
尚更聴く者には覚悟がいると思った。
聴きに行くという形でしかできない応援。
姪の家族と待ち合わせをして観賞すべく川崎まで。
せっかくだから、昼と夜の二回公演の両方を聴いた。
一人でも多い観客がいたほうが良いだろう、
との親心にお付き合いしたのだけれど。
それと、講演にこぎつけるまでの苦労話を聞いていたので、
ぜひとも成功させてあげたいとの「伯母さん心」ででもありますが。
100席ほど椅子を並べた、小さなホールだが、
昼・夜のどちらの公演も、席はほとんど埋まっていた。
作曲家四人と演奏者五人の努力が実を結んで、
身内としては本当にほっとした。
夜の回には、お世話になっている方々の姿も多かったように見えた。
同じ公演を昼・夜二回聴いてわかったこと。
一回目は初めて聞く曲で、現代音楽・・・
どんな曲かと、必死で耳を傾けていたと思う。
不思議と二回目は力が抜けて、
わからないなりに安心して、音を楽しめた。
二回聴くのも悪くないと思ったりして。
姪のおかげて、
あまり縁がないと思っていた現代音楽にも触れるチャンスができて、
人生がまた少しにぎやかになったよう。
まだまだ学生の作曲家を目指す卵。
ひよこになったら、皆さんにも応援していただこうと。