お天気が荒れ模様という昨日「葵会」のお茶会に。
場所は神谷町の大橋茶寮です。
淡々斎の頃の裏千家の東京道場で、今は文化財に指定されています。
込み合うことが予想されたので、待ち合わせは9時にしました。
それが功を奏して、一番目の席に入ることができました。
一グループ20名で移動ということになっていました。
濃茶席は筒井紘一先生、薄茶席は奥様がご亭主です。
この人数ですので、如庵写しの茶室には全員入ってお茶は無理ということで、
別室にて、濃茶をいただき、
お席ではご亭主の筒井紘一先生のお道具のご説明をうかがいました。
写真撮影も、メモもはばかられますし、それに会記もありませんので、
しっかりと目と肌で道具の素晴らしさを感じてきました。
こうなると集中してかえって心に残るものですね。
それでも忘れてしまうことも多いので、新鮮なうちここに、
頭に残っているものを記しておきます。
濃茶席は呈茶席で桜、薄茶席は牡丹の花が。
本席にかけられた「暮春」の軸が、この花の移り行く姿と、
春から初夏への時の流れを感じさせていたように思います。
水指は南蛮芋頭。
釜は芦屋のかなり古いものと。
茶入れは伊賀。
茶碗は古伊羅保で、内刷毛の景色も見事でした。
替えが古萩。
薄茶席は、紹鴎棚でのお点前でした。
床は軸と花と香合がすべて牡丹で、牡丹尽くし。
格の高い組み合わせで、多くの道具をお持ちでないと、
こうはいかないと、うらやましい限りでした。
脇床には、淡々斎宗匠への献茶が。
これは毎日欠かさずときいています。
棗は嵯峨棗の柳。初めて間近で手に取ってみることができました。
濃茶席のしつけ棚には桜がか飾ってありましたが。
茶碗は一入の黒、替えが一元の赤です。
これもどちらも手に取って拝見することができました。
ご亭主のお人柄で、どちらのお席もフレンドリーに和やかに。
お道具のご説明もとても詳しくて、印象に残りました。
11時前には点心をいただくことができ、
午前中で全て終えることができました。
朝早くからの濃密な時間があっという間に過ぎたような気がします。
自分の普段のお茶にはありえないような世界のお茶ですから、
夢のような一時といって良いでしょうか。
撮れた写真は、慌てて撮った食べかけの点心の一部だけでした。
たっぷりと残った時間は、そのまま六本木方面まで、
名残の花見をしながらそぞろ歩きです。
アークヒルズの桜のオブジェ
ウコン桜
イベントの賑わい
アークヒルズのお庭で花を楽しみ、
広場でのイベントをちょっと覗いて、
荒れ模様という天気予報が心配で、速めに帰路につきました。
明日からまた身の丈に合ったお茶生活を楽しみましょう。
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