五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ まんがタイムきららキャラット 感想①

2013年10月31日 | ◆4コマ誌⑨ 不定期 きららキャラット

2013年12月号

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 表紙は、『GA 芸術科アートデザインクラス』の5人組!

 皆そろっている絵は久々ですかね?

 マーチングバンド姿が可愛カッコイイです!

 

 

 今月の「ザ・マニアックで賞」は、『ぷらいまりィずむ!』より、亀池さん!

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 誰だ?このメイドさん・・・ と思ったら、なんと2児の母・亀池さん!?

 さゆら&めいふの母上でございます(^◇^;) おお、なんという姿に(ォィ

 3●歳ということにこだわりつつも、まんざらでもなさげな様子が可愛らしい、大人の女性。

 ・・・うん、正直こーゆーの嫌いじゃないです(ぇ

 

 

 

【今月のピックアップ!】

●ののかノ~ト (水乃ミナト 先生)

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 ののかさん、部活を決めるの巻。

 1年生も部活に入る時期、ののかさんが選ぶのは・・・?

 姉のあやかさんは、陸上部のマネージャーに誘っており、

 何やら夢が膨らみすぎて、妄想たくましいのが面白い(^∇^;

 

 一方、ののかさん自身は、ノートに花が増えない事に悩んでいる様子。

 友達が出来ればよいというわけではなく、ののかさんが「人として成長」しなくてはならない。

 そこで、人として成長するのにはどうすればよいか?

 を考え始めたののかさん・・・ なのですが、これがなかなか良い感じでした。

 ここで課題となったのは、中学生のときの合唱コンクールでの失敗。

 「歌うダンス部」を創りたいひよこさんの勧誘から、逃げ出してしまうののかさんの

 後ろ向きの姿勢が、心に刺さってきます。

 

 こうした過去の失敗から逃げ出すなんてことは、わりとありがちで、

 だからこそ、ののかさんの心情に共感めいたものを覚えてしまったりも・・・

 ゆえに、かなえさんとの会話で少しずつ前向きになり、

 自分で部活を選んだののかさんの行動が、大きな成長を感じさせてくれて、

 とても晴れ晴れしかったですね!

 

 お姉ちゃんはお気の毒でしたが、ののかさんには大きな一歩。

 その一歩を踏み出せたのも、すてきな友達がいてくれたからこそ、というのは良かった。

 などなど、日常をのんびりすごしながら、「成長」をテーマにしているのが興味深い作品。

 1人では何もできないののかさんの成長は、見ていて微笑ましいものですから。

 はたして彼女が、どのように歩んでゆくのか・・・ 今後も楽しみです!

 

 

 

【新連載!】

●とりあえず居合でも。 (秋野はも 先生)

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 女子高生、居合はじめました!?

 何かカッコイイことをしたいと考えていた桃枝花枝さんが、

 居合をしている後輩・浦雪小華さんに、弟子入り志願!

 そこから始まる女子高生の居合道4コマ。

 

 ゲストを経ての連載スタート!

 さっそく練習に励んでいる花枝さんですが、刀を逆向きに持ったり、

 雑念を払えなかったりと、けっこう苦戦している様子(^^;

 けれど、美羽さんがやって来るや、さっそく饅頭を食べて、まったりムード。

 小華さんがたしなめて「飲食禁止」にしてますけど、陽菜さんが涙ぐむや、

 あっさり「諦めた」になっているのは笑ってしまった゜(*゜´∀`゜)゜

 

 などなど、居合をしながらも、まったりすごしてしまう少女たちが面白い4コマ作品。

 小華さんはマジメで、真剣に居合をしていますが、それでもやさしい性格なのが幸い、

 花枝さんや美羽さんなどの無軌道な行動が許容されて、のんびり雰囲気なのがよい感じ。

 マジメさとのんびりさが、上手い具合にバランスをとっているのが好感触。

 連載スタートとのことで、今後も楽しみです!

 

 

 

【ゲスト作品】

●時計じかけのミュージアム (シヴァ。 先生)

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 資料館でおしゃべりする少女たち。

 資料館の閉鎖にショックを受けるよみさん。

 友人のゆりさんに泣きついたり、天才頭脳のせつな先輩や、お嬢様のれい先輩を頼ったり、

 色々していますけど、そこから何だかんだでおしゃべり空間に・・・

 

 まず、少女たちの住む世界が、近未来的なことに目を引かれますね。

 空中にディスプレイを表示して、そこからデータを引き出したりしているのが面白い。

 だからこそ資料館のアナログさが際立って、「不要な場所」を演出する効果になっています。

 高度にデジタル化された社会での、「本」という媒体の意義を考えさせる一面もあるかも?

 

 そんなデジタル世界のアナログ空間で、おしゃべりに花を咲かせる少女たち。

 よみさんを中心にした4人それぞれの個性が、面白味になっている印象ですね。

 よみ&ゆりが顔を寄せ合って、「かなり濃い目の百合もの」を読みながら、

 赤面しているのが可愛らしかった~。

 

 まあ、資料を整理しないと閉鎖になるという条件付きらしいので、

 このあたりを軸に物語が展開してゆくのも一興・・・ ということで、

 シヴァ。 先生は、前作『さいけん。』にも期待してましたし、つづきを楽しみにしておきます!

 

 

 

●まごとじG (たなかともき 先生)

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 謎の時計屋さんをめぐるお話。

 古野宮あさひさん、祖父様の大切にしている時計を壊して焦っております。

 普通の時計屋さんに修理をたのむも、無理と断られ、紹介されたのが「幾巧堂」。

 そこにいた少女との出会いから始まる「まごとじG」の物語です。

 

 あさひさんが出会った少女、変なしゃべり方をするうえに、

 自分は「女」でも「子」でもないと言い張っていますが、

 あさひさんは無視して時計の修理を依頼(´▽`;)

 少女は、3代目店長の臥雲江陸と名乗るものの、

 あさひさんは子ども扱いしてて、妙にかみ合わない会話が面白かった!

 

 神社の跡取りであるあさひさんは、祖父様からだいぶ厳しく指導されている様子。

 そんな境遇から、時計屋「幾巧堂」にお世話になる事となった彼女の今後やいかに?

 何だかんだで、祖父様もあさひさんを気にかけていますし、

 「幾巧堂」の店員・石動五十鈴さんも可愛らしいキャラクター。

 そして何より、最後に明かされた江陸さんの“正体”が気になって仕方ない!

 ということで、次号の後編も楽しみです!

 

 

 

●ましろなでしこ (nisson 先生)

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 なでしこコンテストの頂点をめざす少女たち?

 なでしこ部の部長・妹尾佳奈さん、コンテストで優勝・・・ した夢を見ています(^^;

 そんな部長を中心に、なでしこコンテスト優勝をめざしている・・・

 のかどうなのか、よくわからない少女たちを描いた4コマ作品です。

 

 なでしこ部は、日本文化を学ぶ部活動。

 部長の佳奈さん以外に、ぬいぐるみを抱えている杏さん、

 外国から来たエリスさん、杏さん大好き衣奈さんと、4人そろって活動中です。

 ・・・が、杏さんもエリスさんも、なでしこ部を勘違いしているところがあって、

 そんな様子が面白かった(´▽`;)

 

 文化祭のイベントである、なでしこコンテストでの優勝をめざす部長さん。

 けれど具体的に何をすればよいかわからないとか、大丈夫なのか!?

 などなど、なでしこをめざす少女たちの物語。

 少女1人1人の個性がつかめれば、なかなか楽しめそうな作品です。

 2回連続ゲストとのことで、次回も楽しみ!

 

 

 

【最終回!】

●ネガ→ポジ (森名尚 先生)

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 コミックス2巻が、11月27日発売! ・・・ですが、最終回!!

 最後は、1月31日=綾乃さんの誕生日のお話。

 朝、寝ているところへ、友人たちが押しかけてきての誕生日会とか、

 普通に迷惑かとも思えますが、そこに黒瀬先輩もいたものだから、綾乃さん大喜び。

 準備に時間がかかるのも、うなずけますよね。

 

 いつものメンバーに、黒瀬先輩が加わっての誕生日会。

 真白さんのプレゼントが実用的すぎて、女子高生らしくないのは愉快!

 音々さんは、お財布+アルファの「+アルファ」が、自分の欲望むき出しで笑いました!

 知沙さんは、バードウォッチングのための双眼鏡でマトモなのに、

 綾乃さんが不謹慎なことを考えていたのが、面白かった!

 

 などなど、楽しい誕生日会でしたけど、

 黒瀬先輩の語る過去の話が、彼女の意外な素顔をのぞかせてくれたのは興味深い。

 昔は、綾乃さんのようにネガティブな性格だった黒瀬先輩。

 今のようになれた「秘訣」を述べながら、綾乃さんにエールを贈る先輩の優しさが、

 綾乃さんはもちろん、過去の自分を慈しむようでもあって、良い感じでありましたね。

 

 だからこそ、綾乃さんも勇気を出して、正直に「秘密」を明かすことができたし、

 それが彼女にとってポジティブへの第一歩となったことが、こそばゆくも爽やかでした!

 黒瀬先輩に憧れていたのも、綾乃さんがこういう風になりたいという

 理想像を投影していたと考えれば、黒瀬先輩=未来の綾乃さんということだったのかも。

 

 などなど、タイトルの『ネガ→ポジ』そのものが、大きなテーマだと感じさせてくれた最終回。

 ネガティブなことが悪いわけではありませんけども、

 ポジティブになりたいという少女の願いがあるならば、これは素晴らしいシメだと言えます。

 綾乃さんは、まだまだのようですが、すてきな友達に囲まれている彼女は、

 これから明るい未来へ歩んでゆくことができるはず・・・

 なんて感じつつ、楽しませていただきました!

 

 

②へつづきます。