2017年12月号
表紙は、『うらら迷路帖』より、千矢さんたち5人組!
勢ぞろいで別れの挨拶のような雰囲気・・・
それもそのはず、「ミラク」は今月号で休刊とのことで、何とも寂しい。
今月の「休刊で賞」は、『まんがタイムきららミラク』!
創刊から7年にして、休刊となったミラク。
それに伴い、他誌への移籍作品情報も掲載されています。
『城下町のダンデライオン』『がんくつ荘の不夜城さん』は「きらら」1月号より、
『うらら迷路帖』は「きらら」2月号より、連載開始。
『mono』は「キャラット」2月号より、連載開始。
『広がる地図とホウキ星』 『魔王城のお姫様』 『また教室で』は、
「ミラクWEB・きららベース」にて、11月4日より連載開始とのことです。
連載作品にせよ、ゲスト作品にせよ、期待していた作品も多く、
ここで唐突に終了(?)となってしまうのは残念ですね・・・
またどこかで別作品になったとしても、各作者先生の作品を楽しめたら嬉しいです。
【最終回!】
●まちとびカルテット (市倉とかげ 先生)
火消しの少女たちの物語も・・・ 最終回!
最後は、総出の大仕事でシメとなりました。
浴衣姿で休息を満喫していた奏さんたちでしたが、そこへ火事の報せが!
さっそく着替えをすべく、更衣室を借りようとするまつりさん。
ところが、奏さんと桐さんは気にせず、浴衣を脱いでさらし姿になっていたのが愉快!
いや~2人のさらし姿が眼福でしたね(ォィ。 私は、まつりさんも見たかった(ぇ
そして、まつりさんのまといは、お金持ちパワーで即用意されていて笑(´▽`;)
桐さんも準備万端で、奏さんは現場に水さえあればばっちりだと、頼もしい3人です。
その後、すぐさま現場へ到着し、椿さん・セトさんと合流。
セトさんが「封印」されていたのは可笑しかったものの、大きな火事を前に
暴走しないようにしているらしく、今回の仕事の厳しさを思わせます。
さらに、シュロさんと白妙さんもやって来て、藤隊長が近隣住人の許可をとったことで、
本格的に消火活動が始まりつつ、大いに盛り上がりました。
それぞれがそれぞれの仕事を全うし、浄化された後に、見開きで全員のやりきった顔が
誇らしげに並んでいる場面、よかったですね~。
などなど、大仕事の風景が最終回にふさわしいお話でした。
本作は、特殊能力をもつ火消しの少女たちに魅力がありましたし、消火も分担によって
仕事内容に違いがあって、それぞれ面白味になっていました。
何より、さらし姿がまぶしかったですよね(ォィ
私としては期待していた作品の1つだったので、休刊に伴っての終了は残念。
とはいえ、楽しませていただきましたー!
●となり暮らしのねこめがね (まえじま 先生)
お隣同士の仲良し2人のお話も・・・ 最終回!
最後は、2人が出会った頃のことが描かれてのシメとなりました。
テイさんは、ここに初めて来た日は1人で眠れなかったのだとか・・・
最初、部屋の中で倒れているレンさんを、テイさんが見つけて心配していましたが、
その際の他人行儀な2人が初々しくて、なんだか面白かったですね。
早く帰ってほしがっているレンさんと、独りになりたくないテイさん。
ちょっとした沈黙の後、レンさんが「コーヒー飲みますか?」と声をかけたことが
2人をつなぐ一言だったのは、重要な気がします。
そして、レンさんの部屋が汚れていることに気付き、掃除してしまうテイさん。
いったんレンさんをエーコさんの所に避難させ、彼女が帰ってきたときに
「おかえりなさい」と笑顔で述べていたのが、とても素敵でした。
その後、敬語で話し合う2人が、今から考えるとぎこちないのだけど、
それでもレンさんがテイさんを拒絶することなく、受け入れている雰囲気で、
2人の形が作られ始めていたのが、微笑ましかったですね。
本作は、タイトル通りに隣同士の2人が、まるで同居しているかのように
過ごす様子が、穏やかに楽しく描かれてきたお話でした。
まえじま先生のやさしげで細やかな作風が、心地よさを感じさせてくれましたね。
この雰囲気が好きでしたので、も少し見ていたかったのですが、これにて終了。
でも、「となり暮らし」は続いてゆくのだと確信しつつ、楽しませていただきました!
●ななつ神オンリー! (うちのまいこ 先生)
七福神のアイドル物語も・・・ 最終回!
最後は、布袋さんの復活と「ななつ神」ライブでのシメとなりました。
ノルンの活動休止がショックで落ち込んでいた布袋さんでしたが、その胸の奥には、
自分だけ「ななつ神」の足を引っ張っているのでは? という懸念がありました。
しかし、そこへ1人の少女はやって来て、「ぽてぽて☆ぽてい」のファンで、
その歌が大好きなのだと語ってくれたことで、布袋さんが大事なことを思い出し、
前進できるようになっていたのは、とても素敵なことでした。
これぞアイドル。
誰かの心に何かを残し、響かせることのできる存在は、それだけで貴重。
布袋さんもまた、そんなアイドルなのですよね。
さらに何だかんだで、まとまらない七福神を、まとめてきたのは布袋さん。
ライブ前に、いつもの布袋さんに戻れていたことが、何とも頼もしかった。
そしてライブは盛況で、お稲荷様にも嬉しい変化が・・・?
「神の形容は時代とともに変化する」「人間たちの思いによって」
ここに、人と神の関係性と、同時にアイドルの形が感じられる気がします。
などなど、多くの笑顔を運んできての最終回。
私は、七福神がアイドルやるという設定や、それぞれの神の個性と可愛さに、
とても魅力を感じていたもので、終了は大変残念です。
コミックスも買いましたからねえ・・・2巻は出ないのかな?
ちなみに私の推しはアメノウズメ様でした(ぇ
神々のアイドル道、名残惜しくはありますが、楽しませていただきましたー!
●お願い!ロイヤルニート (ちろり 先生)
ロイヤルニートなお嬢様たちと、庶民少女の物語も・・・ 最終回!
最後は、ほたるさんの退学の行方と、金剛さんたちの登校がどうなるか、
気になる展開となっていました。
舞踏会に金剛さんを誘うほたるさんでしたが、「クソザコ庶民」と一刀両断。
素直になれない金剛さんに迷いはあるものの、頑なな雰囲気。
しかし、平さんがコッペリーのモノマネで説得したことで、
金剛さんが心を動かしていたのは、真面目なシーンなのに可笑しかった(^^;
そして、金剛さんたちが舞踏会へやって来て、ほたるさんを救うための
小芝居を始めていたのも、頼もしいのか何なのか、わからなくて愉快でした。
金剛さんたちの芝居に付き合わされて、泣き芝居までするほたるさん。
表向きは健気なのだけど、内心では恥ずかしがっているのには笑!
結果、お嬢様たちはもちろん、久遠寺さんまで信じ込むほどで、
退学取り消しの動きが盛り上がって大成功でしたけど、金剛さんたちの行動が
自分のためだと知った時のほたるさんの涙が本物だと思うと、しみじみします。
そこから、大団円といえる感動のフィナーレへ・・・と思いきや、
最後の最後で大オチがつくあたり、やはり本作「ロイヤルニート」だと大笑!
などなど、ほたるさんの退学がかかった最終回。
ほたるさんに世話されてきたロイヤルニートお嬢様たちの恩返しのようでもあり、
そんな所が微笑ましいシメでありました。
ミラクを読んできた人間としては、ちろり先生は“生えぬき”のイメージがあって
親しみを覚えてしまうため、新作もどこかで読んでみたいものであります。
なんて考えつつ・・・ 楽しませていただきましたー!
【その他】
●うらら迷路帖 (はりかも 先生)
コミックス5巻は12月発売! そんな今回、八番占試験に決着!
合格まであと一歩という所で、りらさんを占おうと追いかける千矢さんでしたが、
彼女の望みを当てることは難しく、合格が危うい展開にハラハラ感がありましたね。
水晶占いはダメだったものの、クロウ占いによってりらさんの内心を知ったため、
彼女の心を開き、合格への道を切り拓いていたのは楽しかった! これぞ占いですね。
●mono (あfろ 先生)
春乃さんの元へやって来た怪しい人は、かつての友人・カコさん。
そこからバイクに2人乗りで、遠出する様子が面白おかしく、楽しいお話でした。
カフェでパフェやアイスを食べ、長い道を行く旅が、爽やかに心地よい雰囲気。
ガス欠でピンチになりつつも、何とかなると乗り切ってゆくのも愉快でした。
日常の円環から「外に出る」ことも、時には必要なのかもしれませんね。
●城下町のダンデライオン (春日歩 先生)
アンジェさんと父上の関係は、どうにも穏やかでないように見えますが・・・
そんな今回、茜さんがいないことで、この世の終わりのような顔をするアンジェさん。
しかし櫻田家では、アンジェさんが遥くんを気にしていると噂になっていて面白い。
光さんだけは、相手は茜さんだと看破しているのも愉快でした(´▽`;)
家族みんな和気あいあいで楽しかったものの、アンジェ父娘は不穏なのが気になります。
●がんくつ荘の不夜城さん (鴻巣覚 先生)
白仙さんの隣の席のクラスメイト・羊ヶ丘めざめさん。
何かと白仙さんを気にしているようで、2人のやりとりが面白かったり。
そして、何だかんだで仲良くなってますが、めざめさんの姉が眠さんと知って、
眠さんと不夜城さんの話題で盛り上がっていたのは、めざめさん放置で愉快(^^;
それにしたって、白仙さんは不夜城さん好きすぎでしょ~。
●星守様におねがいっ! (たかしな浅妃 先生)
青さんの最終試験! 受ける前から落ちた気になっている青さん、弱気。
これまで何度も落ちてきているのだから当然ですが、それでも動物恐怖症の女性を
何とかしたいという一心で、やれることを一生懸命やる青さんが、爽やかでした。
失格覚悟でとった方法で、問題を解決する所は立派でしたね。
12星座に関わる星守の登場に期待していたので、どこかで続き読みたいかも。
●広がる地図とホウキ星 (描く調子 先生)
体育祭で行われる4人1組の乗り物リレー、リンさんたちの組にネッサさんが参加!
いわゆる中二病的な話し方をする少女で、そんな様子が愉快でしたね(^^;
バルバネッサという本名を知られて照れるあたり、なかなか可愛い一面も。
そして体育祭当日、秘かに教え子を応援するエレナ先生が面白かったりしましたが、
リレーは白熱して盛り上がり、決着も楽しかった! 「悪」のネッサさん、イイですね。
●すこやか世界征服日誌 (赤秩父 先生)
ラスボス級の大家さんが同級生だと知って、おののくみゆりさん。
尾行がバレておびえる所が可笑しかったですけど、大家さんは厳しいけど優しい人で、
何だかんだで交流する様子が面白かった。 クルスさんは、おびえすぎでしたけど(^^;
大家さん、色々と見抜いているのがさすがで、みゆりさんたちとのやりとりも楽しく、
彼女たちの日常をもっと見てみたかったですね・・・世界征服の行方も気になりますし(ぇ
●また教室で (吉北ぽぷり 先生)
ひなこさんに会いに学校へ来たのに、彼女が休みで帰ろうとするきさらさんに笑!
でも、ひなこさんの友人・ゆーみさんがいて、一緒にお昼ご飯を食べようと誘う場面で、
まだまだぎこちない、きさらさんが可愛らしかったですね。
また、るなさんもいて、きさらさんのファンであるあまりに、緊張し過ぎて倒れてしまい、
きさらさんが妙な箱をかぶらされているのが面白すぎでした! 好きだなあ、この雰囲気。
●吸血きるてぃんぐ! (日向ばにら 先生)
文化祭を楽しむしおりさんとフェリさんですが、2人のやりとりがふんわり楽しい。
腹が減っては戦ができぬと言うしおりさんの腕にかみつくフェリさん、可愛い(^^;
クロエさんのクラスのメイド喫茶で、恋人用メニューのドリンクを飲む2人も愉快。
そして、洋裁部のファッションショーも、ヴァンパイア2人のおかげで大盛況。
その後、平然としおりさんの血を吸うフェリさんも面白くて、もっと見たい作品でした。
●ローファス姉妹と吾輩と旅 (村上メイシ 先生)
ローファス姉妹の目的は、大きな家でのんびり暮らすこと・・・
ではありますが、その背景には深刻な過去があるようで、なかなか気になります。
一方、ドーラさんは他のエルフに会いたいとのことで、そのために強くなるよう言われ、
特訓する様子が面白い内容になっていました。 そして、取り柄のないドーラさんに
大きな転機が訪れて、姉妹との関係も深まりましたし、もっと続きが読みたいですね。
●空想ガールズ。 (飴色みそ 先生)
異世界転生を妄想するひよこさんですが、1度死ぬことも理解してないとは(^^;
そのため、転生でなくて転移がいいとか言い出していて笑! でも、異世界で役立つ
スキルを持ってないと気付いて、凹んでいたのは面白かった(酷)
はなびさんたちも交えた妄想談義が愉快でしたけど、某ゲームの勇者の行動が
犯罪者まんまなのは可笑しいですよね(´▽`;) ファンタジーなイメージも可愛かった!
●ドルチェ×ドルチェ♪ (おみなえし 先生)
成績が下がっている奏さん、練習して自信がついていたのにと無念そう。
しかも演奏会を控えて、なぜか演奏がダメダメになっていて、大ピンチ・・・
なんてお話でしたが、シズクさんの秘策=メイド服とサナさんとの共演によって、
だいぶリラックスできていたのが、癒しの空気を感じさせてくれてよかった。
そして笑顔の演奏会が、楽しい雰囲気になっていたのも、素敵でした。
●酒場ユートピアへようこそ! (野河まこと 先生)
エレナさんの働く酒場に、リィザさんとマリエルさんは来るものの、他にお客はいない。
でも、相変わらずスライムの子供は居ついていて、どうも母親とはぐれたという話。
そこで母親を捜すべく、危険を顧みず町の外へ冒険へ行こうと考えますが・・・
なんて内容でしたけど、ひょんなことからスライム母に出逢い、そのことが後々、
福を呼ぶ展開が楽しかった! エレナさんも細やかに成長してますし、もっと見ていたい。
●魔王城のお姫様 (上下 先生)
メルルさんが謎の杖を振ると、何かが起きて・・・?
と始まった今回、ジーナさんたちとマールさんたちが邂逅して、ハルベル様の思惑により、
メルルさんが捕らえられている魔王城へ乗り込むことになりますが、門番フィオさんや
ドリィさんの様子がおかしく、何かよからぬことが起きていたのは面白かった。
元凶はメルルさんのようですけど、はたしてマールさんはどう対処するのか気になります!
といった感じに、休刊号の感想を書き切りましたが、
創刊号から感想を書き続けてきた自分にとっては、感慨深いというか、寂しいというか・・・
当初、「もっと自由に4コマを」というコンセプトがあって、大きな期待を抱かせ、
その点で意義もあったと感じる4コマ誌でしたので、やはり休刊は残念な面もあります。
とはいえ、他誌に移る作品もありますし、「きららベース」で続く作品もあるようなので、
ミラクは終わっていないとも言えるのですから、少しでも前向きに受け止めたいですね。
そんな感じで、楽しませていただきました! 私にとっては好きな4コマ誌でしたよ!