まんがタイム 2013年11月号より
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●恋愛ラボ・特別編 (宮原るり 先生)
今回の主役は・・・ エノ兄!
何やら深夜に、ノートパソコンを抱えながら、妹の部屋の前で待機していますが・・・?
と始まりました特別編ラストエピソード。
アニメ版でも、異様なまでの存在感を発揮していた彼が、
まんがタイムに掲載されてきた『恋愛ラボ』特別編、そのシメの主役となります。
サヨからの依頼を受けるエノ兄。
容赦ないサヨの一言がきっついですけども、2人にとっては挨拶みたいなものですね(ぇ
サヨの要件は、エノにサプライズを仕掛けたいというもの。
以前、マキの誕生日サプライズがありましたけど、それと同様に、ということですね。
(エノの誕生日が10月9日ということで、実際の日付と重なるエピソードになっていると)
そのため、エノ兄に協力を頼むサヨですが、
兄は「フツーの中学生なら家族のお祝いなんて別にいらねーだろ」と、乗り気でない。
けれど、ここでのサヨの一言が、エノ兄に響いている様子は良い感じでしたね。
「フツーの中学生がどーなのかしんないけど」という言葉は、
フツーを言い訳にして物事を一定の枠に閉じ込めてしまう
思考の怠慢をとがめているようで、好感触でありました。
エノがサプライズ好きになったのは誰のせい?
以前、“魔法使い”になったこともあるエノ兄。
妹のために何かすることにかけては、なかなか良い兄っぷりを発揮する彼は、
小さい頃のエノに、誕生日サプライズを仕掛けて喜ばせていたのだとか。
まあそれも、エノの“先走ってしまう”性格に対抗するためだったようですが、
それでも手の込んだことをするあたり、兄の妹思いは本物だと、しっかり伝わってきます。
そして、サプライズ!
生徒会メンバーの仕掛けた見事な祝福は、エノを大喜びさせることに。
涙を浮かべて嬉しそうにするエノが、可愛らしい。
ここで、その顔を見ながら兄が考えていたことは、とても素晴らしかったですね。
彼がサプライズを仕掛けてきたのは、エノを喜ばせるためではない・・・
なんて聞くと、「おや?」と思ってしまうわけですが、
それにつづく言葉が、「俺が結子の驚く顔を見たかったからだ」となると、なるほど納得。
「エノを喜ばせるため」だと、ある意味、恩着せがましくもあるのですが、
「自分が驚く顔を見たい」とすると、自分を主体にしている点で、イヤミなく好感をもてます。
この「誰かのために」ではなく、「自分が何をしたいのか」という意識の持ち方は、
本作品でよく見かけるもので、宮原先生の思考の軸になっているのかもしれませんね。
そして、これはとても大事な考え方だと、私は思っています。
エノ兄のやさしさと・・・
エノに祝福の言葉をかけようとする兄。
なんだかんだで妹思いのイイ兄だ・・・ なんて思っていたら?
唐突に、最後のサプライズ!
生徒会メンバー最高の仕掛けがラストに待っていて、
兄様の存在がどこかに消し飛んでいたのは、申し訳ない、笑ってしまいました゜(*゜´∀`゜)゜
兄妹のイイ話で終わるかと思いきや、この仕打ち! 酷い!! 酷いよ、サヨさん!!!
エノの今までにないほどの喜びように、取り残される兄・・・ 哀愁(;;)
んー、でも、これも妹離れの第一歩なんですかね。
エノの兄離れと、エノ兄の妹離れについては、ちょっと語りたいのですけど長くなるので・・・
あ、私はエノ兄、面白くて好きですよ~。
などなど、まんがタイムの特別編は、今回のエノ兄エピソードで幕となりました。
次回からは、いよいよ『みそララ』の再開?
(追記) 次回からとは書いてありませんでしたね、しばらくタイムではお休みのようです。
『恋愛ラボ』も、まんがタイムスペシャルにて連載中という事で、今後も楽しみです!