更新、大幅に遅れて、2ヶ月遅れになっております・・・申し訳ありません。
夏あたりから忙しくなったことと、今年の酷暑の影響で体調を崩したことが原因で、
忙しさはもう少し続きそうで、どうしたものかと思案中・・・
ひとまず、追いつけるように頑張りたい所ですが、
もしかすると、雑誌感想は削ってゆくことになるやもしれません。(未定)
とはいえ、なるべく2ヶ月遅れを取り戻せるよう、少しずつ追ってゆきますので、
しばらく猶予を頂けると幸いです・・・ どうなるかわかりませんけども(ォィ
【読んだマンガいろいろ】
と、そんな話題だけでは何なので、最近、読んだマンガについて色々と・・・
簡単に書くつもりが長くなってしまって、これなら普段の記事書いた方がよかったかも(ォィ
発売からしばらく経つ作品もありますが、とりあえず、
まだ1~2巻だけ出ているものを中心にピックアップしてみました。
(1冊だけのものもあり)
『僕らはみんな河合荘コレクションBook 入居の手引き』 (宮原るり 先生)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/22/68a98ef66bbe632fdffc35374c02960f.jpg)
『僕らはみんな河合荘』の設定資料や、描きおろし番外編などを収録した1冊。
すでに完結した「河合荘」の全カラーイラストや、キャラ設定、
完全新作マンガ4本、宣伝用マンガなどなど、様々な要素がつまっています。
カラーイラストは、宮原先生のコメント付きで紹介されていて、そちらを読むのも楽しい。
アニメ用イラストやマンガはもちろん、描きおろし作品まで収録されていて、
河合荘ファンなら必携といえる内容でしょう。
また、ヤングキングアワーズにて掲載されていたインタビューコナーでの
宮原先生の応答もあって、その中身が興味深いものだったり・・・
そして、描きおろしマンガ「シロさんと俺」ロングバージョンや、
椎名さんや千夏ちゃんのその後を描いたお話、河合荘の面々がゲームに興じる話、
住子さんが住人たちを面接した時の話は、どれも読みごたえ抜群。
本当なら1つ1つ感想を書きたい所でしたが、なかなか・・・
椎名さんの話はラブ成分あって千夏ちゃんと同じ感想を抱きましたし(何?)、
「シロさんと俺」や、ゲームに興じる話は、いつもの河合荘の雰囲気でよかった。
住子さんの面接話は、それぞれの住人たちの「顔」が見れるのはもちろん、
何よりも、宇佐くんが主人公にふさわしい存在だったのだと思わされる内容で、
このあたり、とても感慨深いものがありました。
『僕らはみんな河合荘』という作品に、ハマるだけハマってきただけに、
この1冊が本当の最後となってしまう寂しさはありますけど、それだけに大事にしたいと
なおさら思わされもしました。 改めて、楽しませていただきました!
『ブルーストライカー』1巻 (原作:柴田ヨクサル 先生/画:沢真 先生)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/00/32a2554589eebe5ac9c1ddec38609792.jpg)
アラフォーおっさんが、ストリートファイト!?
俳優の仕事もなくなり、妻にも逃げられた男・根津田。
失意の中にいる彼が屋台で酒を飲みながら、スマホゲームを始めると、
現れた青年から、いきなり路上格闘(ストリートファイト)を仕掛けられて・・・
と始まるお話ですが、柴田ヨクサル先生といえば『エアマスター』を思い出します。
あちらの作品もストリートファイトを題材にしていて、主人公の女子高生が
次々と勝ち上がってゆく感じの物語になっていました。
しかし、こちらの作品はアラフォーおっさんが主人公で、大して強くもなく、
戦えばだいたい負ける、たまに勝つこともあるくらいの塩梅で、あまり勝利に重きは
置かれていません。(勝つ試合は何かしら失うべきでないものがかかっている)
ヒロインポジションというか、師匠ポジションの女性・レセンさんの戦いっぷりは
華麗で鮮烈、なかなかの強者ということもあって、バランスがとれている印象ですね。
この作品は、少なくとも1巻時点では、失意の中にいるアラフォーのおっさんが
ストリートファイトを通じて「再生」の道を歩み始める物語で、そのあたりが
テーマなのかな? と思われます。
ただ、終盤に「エアマスター」でもお馴染みの、ある流派の人が登場するので、
ここからストリートファイトにも重点が置かれてくるのかもという予感はあり、
スマホゲームと連動した路上格闘に秘められた謎も気になる展開。
はたして、アラフォーおっさんは人生を取り戻せるのか?
基本コミカル、所々に熱さを感じられる作品ですので、期待大です!
『魔法使いの印刷所』1巻 (原作:もちんち 先生/作画:深山靖宙 先生)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/9f/10b7bb8bbba6ef991f2cab1cf341ecd3.jpg)
異世界で同人即売会!?
ごく普通の少女・紙谷美香さんは、コミケ帰りに異世界へ飛ばされてしまい、
もとの世界へ戻るべく、転移魔法を求めて「魔導書の即売会」を立ち上げることに。
様々な魔法使い、ファンタジー世界の住人たちを巻き込んで、盛大な祭りが始まります。
といった感じのお話で、まさかの異世界で同人誌即売会。
しかも魔導書のという点が、面白おかしな内容になっていますね。
「マジックマーケット(通称マジケ)」と呼ばれる即売会は、コミケ同様、熱気にあふれ、
様々な魔法使いが集う愉快なもので、コミケに参加された方であれば感じるであろう
高揚感が突き抜けるような雰囲気満載です。
そうした即売会の楽しさを疑似体験させてくれるような話を中心に、
即売会のない時は、美香さんの作った「印刷所」での仕事の日々が描かれつつ、
人々との交流を経て、多種多様な問題を解決する所が面白味。
また、テツヤグミと呼ばれる存在を、騎士団が容赦なく排除する様子が痛快だったり、
コミケ経験者であれば共感できるポイントも多いのではないでしょうか。
普通の少女が迷い込んだ異世界で、印刷所を作り、即売会を開催しと、
とにかく楽しい内容の物語、期待の1作です!
(こちらで読むこともできます)
『プラネット・ウィズ』1巻 (水上悟志 先生)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/8a/bde74b3d255f62108b1543cfda0749a5.jpg)
TVアニメ企画の原作ネームをマンガ化!
今シーズン放映されましたアニメ『プラネット・ウィズ』。
その脚本原案を水上悟志先生が担当、描きおろしたネームをマンガ化した作品。
すでにアニメは終了し、物語は終わっていますが、マンガ版はここからスタート!
ヤングキングアワーズにて、現在連載中。
アニメで終了した作品を、マンガが後追いする形は珍しいですね。
物語は、奇妙な同居人たちと暮らす少年・黒井宗矢くんを主人公に、
突如現れた謎の巨大飛行物体をめぐる、“7人のヒーロー”たちの戦いに
巻き込まれることから始まります。
巨大飛行物体と戦う“7人のヒーロー”。
同居人である黒井銀子さんから告げられたのは、宗矢くんは彼らと戦わねばならない
ということで、ヒーローと戦う側になる点に、まず引き込まれましたね。
なぜ、“ヒーロー”と戦わねばならないのか?
記憶喪失だった宗矢くんが、記憶を取り戻した時、それは復讐の始まりとなります。
巨大飛行物体も味方というわけではないようで、このあたりも面白い所。
アニメを観て感じたのは、本作は様々な愛をテーマにしている
ということで、家族、そして復讐と赦しを中心に、興味深い内容になっています。
陳腐に思えるテーマを説得力をもって、なおかつエンタメとして上質に描き切った
傑作だと感じましたので、こちらのマンガ版にも注目であります!
『憑依師』1巻 (戸田誠二 先生)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/ca/0c0f8ba6894a18cc2c02d8e191cfbeff.jpg)
「生きる意味を問うLIFEファンタジー」
罪を犯して死んだ青年・クロカワが死神から告げられたのは、
「地獄へ行く」か「憑依師」になるかで、後者を選んだ彼は
死んだ人間の魂を自分に憑依させ、現世に戻り願いを叶える仕事をすることに・・・
といった感じの作品で、まず主人公のクロカワくんが、不運な境遇ゆえに無気力で、
やがて犯罪を犯すようになり、最期はドラッグのやり過ぎでハイになって
車に轢かれて亡くなったというキャラクターである点が、注目でした。
「憑依師」になっても、無気力なままのクロカワくんだったものの、
自分に他人の魂を憑依させ、願いを叶えさせるための行動をとるうちに、
様々な人生に触れることで、少しずつ変化してゆくのが見所。
もちろん、憑依する人たち、それぞれの人生の重みや物語も上質で、
思い残しや悩みなどを解決する流れが、爽快かつ感動的な内容になっています。
“生きる”人たちの息遣い、熱気、想いが、じっくり伝わって来る物語は、
戸田誠二先生らしい作品といえるのではないでしょうか。
クロカワくんは、母子家庭でほとんど教育を放棄された状態ですごした人物で、
だからこそ他人の人生を体感することで、感じるものも多いのだろうと思われますし、
それが読者である我々にも、感じられる所が大きな魅力。
変わってゆくクロカワくんが、これからどのような「憑依師」となるのか・・・
期待を込めて、楽しみにしたい所です。
(戸田誠二先生のショート作品はこちらで読めます)
『クロハと虹介 黒き魔女の嬉遊曲』1巻
(原作:成田良悟 先生/漫画:白梅ナズナ 先生)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/04/945eac3d3e2efa3f7551cc56ffd045c2.jpg)
「超強運」女子と「超不運」男子の、ボーイミーツガール。
ファーストシリーズ全1巻に続いて、新シリーズとして始まった本作品。
黒髪メガネの美少女・宵辻クロハさんは、恐ろしいくらいの強運の持ち主。
一方、傷だらけの青年・室川虹介くんは、イヤなくらい不運な人物で・・・
という2人をめぐる物語。
強運なはずのクロハさんは、実はその強運ゆえに周囲を不幸にしてしまう体質。
そのため、幸せそうではなく、陰を帯びた美少女ぶりが際立ちます。
虹介くんの方は、不運ゆえに事故に遭う確率が高く、いつ死んでもおかしくない
はずなのに、その不運をはねのけてしまう精神とパワーの持ち主で、
むしろ彼のタフネスぶりが頼もしい内容になっています。
そんな2人が出会ったのが前作で、今作では通うことになった学校で再会。
バラ色の学園生活が始まるかと思いきや、クロハさんの強運体質を狙う者たちが暗躍し、
女子高生殺し屋だの、その姉妹だの、不良グループのリーダーだのが出てきて波乱の予感。
クロハさんをめぐる争いと、彼女を守ろうとする虹介くんと、様々な思惑が絡みつつ
繰り広げられる強運と不運の物語。
虹介くんの不運をはねのける姿勢に感化され、新たな道を歩み始めているクロハさん。
2人の先行きがどうなるのか・・・注目したい作品です!
『十二人の死にたい子供たち』2巻
(原作:冲方丁 先生/漫画:熊倉隆敏 先生)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/6e/e7a3676446025a40f338f6d6447f3ffc.jpg)
死ぬために集った12人の少年少女、しかしそこには1人の死体が・・・
廃病院へ集まった自殺志願の12人。
しかし、すでに1人、ベッドで死んでいる人間を発見したことで、
自分たちが犯人にされないよう、議論が交わされ、検証が始まり・・・
という1巻目を経ての第2巻。
12人の中に犯人がいるのでは? という方向性で話が進みつつ、
犯人と思しき人物に行き当たった所で、2巻目突入となっている状況。
しかし、そこから新しい事件が発生してしまい、混迷を極めることに。
再び議論が始まり、犯人探しをするのか、このまま自殺を実行するのか、
それぞれの思惑が交錯しつつ、物語は進みます。
そうしたミステリ的な要素と、参加者それぞれの人生や死にたい理由など、
登場人物の個性そのものが面白味になっている作品で、12人の話し合いが
その個性を際立たせ、引き込んでくれます。
居場所のない少年、大事な人を失った少女、偽りの自分に疲れた少女、
難病にかかっている少年、親との関係に抑圧された少年などなど、
様々な理由を抱えた人々の理由が、切実だったり、そうでもなかったり。
そして何より犯人が誰なのかが気になる所で、自殺が先か、犯人を見つけるのが先か、
いよいよ物語はクライマックスへ近づいているようで、次巻が楽しみです!
『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』2巻
(漫画:東冬 先生/原作:三田誠 先生・TYPE-MOON
/キャラクター原案:坂本みねぢ 先生/ネーム構成:TENGEN 先生)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/67/a0671e8131d467588952dcf7d36377c7.jpg)
Fateシリーズにスピンオフ小説、そのコミカライズ作品。
魔術協会の総本山「時計塔」にて、ロードと称される地位にいるエルメロイⅡ世。
義妹より、ある魔術師の遺言の公開に立ち会うよう依頼され、内弟子グレイと共に
向かうも、そこで遺産相続のための謎解きをすることに・・・
という第1巻を経ての第2巻。
この遺産相続のための謎解きが、惨劇につながり、ミステリ的な要素を含みつつ、
張り詰めた空気の中、事件を紐解いてゆく物語になっています。
主人公のエルメロイⅡ世は、『Fate/Zero』に登場したウェイバーという人物で、
そちらを知っていると、彼の成長した姿に感慨深いものを感じられるはず。
彼は魔術師としての力は弱いものの、魔術の本質を見抜く知性があり、
そこから教え子たちの力を引き延ばす指導力に優れた人物になっている点が面白い所。
この本質を見抜く知性が、ミステリ風な本作においても遺憾なく発揮され、
そうした様子が爽快ですらありますね。
魔術師たちの業、起こる惨劇、解かれてゆく謎。
Fateシリーズにおける魔術師の在り方を知っていると、なお興味深い話かもしれません。
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト嬢も登場していて、シリーズファンはニヤリかも。
はたして、惨劇の奥にあるものは何なのか?
次巻クライマックスとのことで、非常に楽しみです!