五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 「お気に入り」4コマ漫画 1巻作品いろいろ

2014年11月15日 | ◆「お気に入り」  4コマ漫画

以前書きましたように、ブログ記事の縮小を考えております。

そこで、「お気に入り」に関しても、今まで通りには書けなくなるかもしれず、

具体的には作品数が少なくなってしまう可能性があります。(予定は未定ですが)

ご容赦いただければ幸いです。

 

 

 

『水瀬まりんの航海日誌』1巻 (フクハラマサヤ 先生)

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 異世界で、軍艦生活を送る少女の物語。

 ごく普通の女子高生・水瀬まりん。

 彼女が迷い込んだ世界「海球」は、海の世界で、移動手段は船が主。

 まりんは、彼女を助けた艦艇「陽炎」にいた4人の少女たちと共に、旅を続けることに・・・

 

 といったお話なわけですが、まりんたち少女の個性はもちろんのこと、

 「船」「軍艦」といった海の世界を感じさせる要素も、大きな面白味となっています。

 まりん以外の少女たちに、軍艦関連の名前がついているのも、

 知らなくとも問題ありませんが、知っていれば一層楽しめるポイントでしょうね。

 また、まりんが乗りこむ「陽炎」は、かつての大戦時、日本海軍が使っていた艦であり、

 作中には「陽炎」以外にも有名な艦が登場して、ミリタリ要素好きの心をつかみます。

 

 そして、まりんが普通の女子高生なら、「陽炎」に乗っているのは、普通の少女ではない?

 雪風舞(艦長)は、“遭難”したまりんを温かく迎え入れてくれた優しい少女。

 大村時雨(副艦長)は、沈着冷静な頼れるお姉さん・・・ ですが、1つだけ欠点が・・・

 霧島由花(砲雷長)は、武器に通じた少女で頼もしいものの、鼻血流すほどの百合好き。

 山城あおば(機関長)は、小柄で天真爛漫、機械のことならお任せのエキスパート。

 といった特殊な面々ですが、中身は普通の少女といえるほど、

 まりんさんと打ちとける様子が楽しいですね。

 

 「軍艦」が出てくるので、殺伐としたイメージがあるかもしれませんが、

 こうした少女たちの華やかさも、また本作の魅力となっていて、

 むしろ「軍艦」+「少女」という味わいが、これまた格別だったりするから面白いものです。

 はたして、まりんは元の世界へ帰ることができるのか?

 その方法をさがすべく、海をゆく4コマ物語・・・ 今後も注目です!

 

 

 

『先生ロックオン!』1巻 (神堂あらし 先生)

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 「 先生と元教え子、年の差恋愛進行中!」 (オビ文より)

 門倉京子さん(33)は、現役の小学校教師。

 大和一樹くん(20)は、元教え子の大学生。

 そんな年の差13歳の2人が、お付き合いすることになって・・・ というお話。

 

 小学生の頃から、先生にぞっこんだった一樹くん。

 もちろん、京子さんの方は、彼のことを生徒としか見ていなかったものの、

 10年後に再会し、交際を申し込まれたことから、お付き合いすることに!

 けれど、33歳で独身だった京子さんは、恋愛に関してはまるで初心者なため、

 ストレートに愛情表現をぶつけてくる一樹くんに対して、今一つ素直になりきれない、

 そんな姿が可愛らしかったりするわけです。

 

 また京子さんは、たまに「先生」の顔を見せることがあって、

 そのときは毅然とした態度で接する所が、頼もしくも可笑しかったり、

 一樹くんからの好意への、初々しい反応との対比で、楽しませてくれますね。

 また、一樹くんの方は年の差をまったく気にしていないのに、

 京子さんの方は気にしまくりで、そんな2人の意識のギャップも面白味になっています。

 

 33歳という年齢ながら、「可愛い」と感じさせる魅力をもつ京子さん。

 その個性を軸に展開する、年の差カップルコメディ4コマ。

 面白おかしく描かれつつも、誠実で真面目な内面が、

 しっかりとしたお付き合いを感じさせてくれるのも、また美点でしょう。

 などなど、2人の交際の行方、今後も楽しみです!

 

 

 

『私設花野女子怪館』1巻 (ももせたまみ 先生)

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 妖怪少女が盛りだくさんの4コマ作品!

 花野みずきさん、高校1年生。

 彼女自身は人間ですが、祖母が河童で、2人して寮を切り盛り。

 ところがその寮、じつは妖怪選女子専門で、そこには様々な妖怪が!?

 

 といった感じに、「少女」と「妖怪」という要素の組み合わせが面白味の基本・・・

 ではあるのですが、そこはさすが、ももせたまみ先生ということで、

 可愛い(?)下ネタがてんこ盛りなものだから、より一層楽しめちゃう作品になっています。

 みずきさんの祖母はカッパ系で、祖母と言いつつも外見は若く、

 さらに体つきがグラマラスで、“エロガッパ”な雰囲気をむんむん漂わせていて面白い!

 

 また、みずきさんの友達である長井さんはろくろ首系、天野さんはあまのじゃく系と、

 それぞれ個性的な妖怪の特徴をもった少女たちも登場して、

 キャラクターのバリエーションに富んだ面白味を感じさせてくれますね。

 それに加えて、人間であるみずきさんも、カッパの祖母と相撲をとっていたためか、

 感情が高ぶると、四股を踏みたがるクセがあって、そのあたりも愉快だったりします。

 

 他にも、犬だと思いきや、イヌガミ系の妖怪であるわこちゃんや、

 オバリヨンに雪女と、多くの妖怪さんが登場して、お話を盛り上げてくれるのが楽しいです。

 妖怪、たとえば「ろくろ首」であれば、ときめいたりすると首が伸びたり、

 「あまのじゃく」であれば、言いたいこととは逆の言葉が出てきたりなど、

 そうした特徴が少女の個性と合わさって、さらに「萌え」や「下ネタ」まで加わるという面白さ。

 まったり穏やかな雰囲気が嘘のように、笑いを誘う4コマ作品になっています。

 

 


◆ 「お気に入り」4コマ漫画 1巻作品いろいろ(続)

2014年09月15日 | ◆「お気に入り」  4コマ漫画

「お気に入り」4コマ漫画の1巻作品つづきです。

『MEDIGIRL』については、だいぶ遅れての紹介となりましたけど、

9月17日に2巻が出るという事で、このタイミングに。

他にも、紹介しきれなかった作品が色々あるのですよね・・・

 

 

 

『アリノス☆ワンダーランド』1巻 (枕辺しょーま 先生)

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 【試し読み可】 「アリの巣の奥に、彼女と彼女。」 (オビ文より)

 予備校生・ルリと、大学生・みか。

 ルリは家事手伝いとして、みかの部屋にルームシェアしているものの、ぐーたらしてばかり。

 でも、かつてのルリは活発で、そんな彼女にみかは憧れていたのですが・・・・・・

 

 そんな2人の共同生活4コマ物語。

 子供の頃のみかさんは、ルリさんのことを「結婚する」なんて言っていたくらい大好きで、

 そうした関係から、百合風味を感じられるところも、魅力となっている作品ですね。

 一緒に暮らす2人の仲良しっぷり、「彼女と彼女」の親密なやりとりが、

 コメディ調だったり、百合な雰囲気だったりで、楽しさを感じさせます。

 

 昔は、2人の立場が逆で、ルリさんがみかさんを引っ張っていたものの、

 いつの間にやら、ぐーたらなルリさんを、みかさんが世話するように。

 みかさんは昔のようなルリさんに戻ってほしいと願っていますが、

 時折スイッチが入ると、テキパキし始めるルリさんの「働きアリ」な活躍ぶりなども、

 なかなか面白味となっていますね。

 

 また、隣の部屋に住む高見さんが、ことあるごとに2人の関係を勘ぐって(間違ってない?)、

 百合妄想してしまうあたりも愉快ですし、この高見さんと親友・仲間さんの関係も、

 これまた親密っぽくて、ダブル百合を楽しめてしまったりも?

 などなど、全体的に百合ペアな空気が漂うコメディ4コマ。

 この1巻で、物語に一区切りついてますので、満足度も高い作品かと思います!

 

 

 

『兄がライバル!』1巻 (原作:かさまひろゆき 先生/漫画:宮月もそこ 先生)

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 【特設サイト】 兄が「男の娘」な4コマ作品。

 鈴木真琴さんは、共学の高校に通う1年生。

 そしてその姉・晶さんは、名門女子高に通う高校2年生・・・なのですが、

 じつは彼女、本当は「兄」で、性別を隠しながら学校生活を送っているというから驚き。

 そんな「兄」が、真琴さんの“恋のライバル”になってしまい・・・ というお話です。

 

 真琴さんの同級生で、想い人の司くん。

 晶さんまで彼のことを好きになってしまって、ライバル関係に?

 とはいえ、基本は仲良しな2人、司くんをはさむ場面以外では、

 仲睦まじい“姉妹”なので、そんな様子が楽しかったりします。

 

 ただし、「姉」は「兄」なので、そのあたりの性差ネタも面白味。

 晶さんが女子トイレで用を足した後、便座を上げたままにしてしまうのは、

 “彼女”の「男」の面が出ている証で、外見は美少女なのに「男」を感じさせますし、

 それでいて普段は女子力が高かったりするから、可笑しなもの。

 また、真琴さんと一緒にお風呂に入ろうとしたり、遠慮なく胸を触ったりと、

 ナチュラルに“女子”としてふるまうのも、セクハラめいていてヤバいです。

 

 そして、晶さんの性別の秘密を知っている親友・樋口翠さんや、

 晶さんが「男」だった頃しか知らない幼馴染・利賀朱音さんなども登場し、

 “彼女”をめぐる恋模様についても気になる展開があるなど、様々な面白味のある作品。

 基本は4コマ漫画ですが、ストーリーパートも含まれていて、両方楽しめるのも良い点です。

 じつは本作品、まんがライフオリジナルでゲスト掲載されていたのですが、

 連載にはならなかったのですよね・・・ それがウェブ連載を経てコミックス化するとは。

 それだけ力のある作品ということですので、注目です!

 

 

 

『さんきゃくイーゼル』1巻 (永井道紀 先生)

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 ちょっと?可笑しな美術部を描いた4コマ作品。

 小鳥遊ひなこさんは、人物画が“ちょっと”苦手な普通の女の子。

 彼女の所属する美術部には、才能はあるけど奇行の目立つ部長さんや、

 美術は初心者ながらも空手は強い市村たまきさんといった、個性的な面々が・・・

 

 そんな部員たちのそろった、可笑しな美術部。

 彼女たちの繰り広げる破天荒な「美術」の日々が、面白おかしい!

 物の絵であれば問題ないものの、生き物の絵となると地獄絵図となってしまう小鳥遊さん。

 彼女を中心に、クール変人の部長さんや、元気いっぱい市村さんの織り成す

 美術を軸にしたギャグが愉快な4コマ作品ですね・・・ 必ずしも美術とは限りませんけど。

 

 はじめは、美術の技法などの解説といった興味深いネタもあるのですが、

 だいたいは登場人物の個性の方が面白味になっている印象です。

 メインの3名以外にも、顧問の先生や、小鳥遊さんの弟くん、部長の家の少年執事くん

 といった人々が、これまた個性派ぞろいなのだから楽しさ満点!

 

 そして驚いたのは、まさかの「目力」さん!

 出版社が違うと思うのですけど、永井先生の別作品に関連したキャラクターまで登場!?

 コラボまんがで、猛威をふるう姿が見れたのは、そちらの作品も楽しんだ私には嬉しい所。

 などなど、美術部を舞台にした個性派部員たちの日常4コマ。

 今後が楽しみです!

 

 

 

MEDIGIRL』1巻 (道端千揺 先生/原案・監修:有好從桜 先生)

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 【試し読み可(登録要)】 「本格 医学部女子大生4コマ」 (オビ文より)

 医学部へ入った相沢きょうこさん。

 彼女を中心にした医学部女子大生(男子もいます)の生活を、

 医学部あるあるネタを軸に、面白おかしく描いた4コマ作品です。

 

 きょうこさんをはじめ、ボーイッシュで空手が得意な愛川しほさん、

 小柄ながらも天才である矢野のりえさんといった、

 個性的な女子大生が繰り広げる医学部での日々は、

 普通の学生と大差ない日常4コマとして楽しめます。

 

 と同時に、オビ文にも「これが医学部リアリティ」とあるように、

 「医学部」という舞台の特徴を捉えたネタの数々が、興味深くて面白かったりも。

 1年生時には、実習ではなく一般教養を含めた膨大な量の勉学に励むとか、

 2年生時には、いよいよ実習ということで、白衣を着て様々な実験にふれたりするなど、

 学部外からでは見えない「実際何をしているのか?」という部分を、

 マンガで読ませてくれるのが良いです。

 

 そして、医学部といっても堅苦しさはなく、そこにいる学生たちは

 よその学生と大して変わらないということも、作品からだけではなく、

 原案・監修の有好從桜先生による医学部コラムからも感じられます。

 本作に登場するキャラクターの愉快な個性を見ていると、

 肩の力を抜いて楽しめる雰囲気ですね。

 

 だいぶ以前に発売した作品ですが、

 2巻が9月17日に発売とのことで、今回紹介させていただきました。

 次の巻では、実習も本格的になり、ラストの話では「医学を学ぶ」ということに対する

 学生の心情についても真摯に描かれると思います。

 そうした点でも、個人的にお気に入り度が高く、興味深い作品です!

 

 

 

『信長の忍び外伝 尾張統一記』1巻 (重野なおき 先生)

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 【試し読み可】 『信長の忍び』外伝! 織田信長の若き頃を描いた4コマ作品です。

 織田信長13歳、尾張の国を我が物にせんと野望を燃やす。

 大うつけと悪評を受けつつも、戦国の世へ飛び出さんとする若者の

 燃えるような情熱が頼もしくありながら、コメディ要素も含んだ物語。

 

 『信長の忍び』を読んでいる方であれば、

 信長のキャラクターなど把握しているので、わかりやすいと思われますし、

 そうでなくとも、信長の初陣などが描かれる本作は、所見の方にも入りやすい

 作品になっているかと思います。

 

 信長の父・信秀をはじめ、親族も登場し、

 尾張も一枚岩ではないことがわかりますので、

 尾張の統一という段階で、すでに信長が苦労することが察せられますね。

 そして、14歳での「初陣」から、人質の竹千代(後の徳川家康)との交流、

 今川家との戦い、帰蝶さまの輿入れ、森可成をはじめ、様々な武将たちとの出会いなど、

 信長の草創期におけるエピソードの数々が、ふんだんに語られていて、楽しいです。

 

 基本、歴史通りの流れで描かれますし、

 それなりにシリアスな内容ではあるのですが、

 そこはさすが重野先生、ギャグ4コマとしての面白味もしっかりしていて、

 たとえば安祥城を守る織田信広(信長の兄)の、城を守る姿勢の変化が、

 彼の個性をうまく活かしたギャグになっていて、感服してしまいましたよ。

 などなど、歴史の流れをつかみつつ、笑いながら楽しめる4コマ作品です!

 

 


◆ 「お気に入り」4コマ漫画 1巻作品いろいろ

2014年09月14日 | ◆「お気に入り」  4コマ漫画

「お気に入り」4コマ漫画1巻作品いろいろです。  

他にも数点ありましたが、数が多いので、紹介は次の機会に・・・

 

 

 

『鉄仮面のイブキさん』1巻 (市川和馬 先生)

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 【試し読み可】 「無表情≠無愛想」 (オビ文より)

 まったく表情が変わらない少女・イブキさん。

 そんな彼女に興味をもった隣の席の喜多くん。

 2人の交流を中心に、繰り広げられるコメディ4コマ作品です。

 

 無表情なイブキさん。

 一見、何事にも動じず、冷たいように見えるものの、表情が変わらないだけ。

 内面は感情豊かでお茶目な普通の少女であり、

 その表情と内面のギャップが面白味につながっています。

 

 そして、彼女を観察しているのが、隣の席の喜多くん。

 彼の視点と干渉が、イブキさんの個性を魅力的に感じさせていますね。

 たとえば、表情からは彼女の感情を読み取れないので、

 ジェスチャーで表現してみたらどうだろう、と提案した所、

 スキップで喜びを表現するイブキさんなのですが、無表情なので妙に可笑しかったり、

 ハデに転んでも表情は変わらなかったりと、行動と表情の食い違いが楽しいです。

 

 本来であれば、キャラクターの表情はマンガの記号として、

 その人物の感情を表す大切なファクターかと思うのですが、

 それを封じてしまい、感情を読み取りづらくすることで、

 むしろ面白さを増している作品だと思えます。

 

 また、イブキさんの感情を読み取ることができる親友・相楽さんや、

 笑顔を作ることにかけては芸術的なまでの先輩・哀原さんなど、周囲の人たちも個性的。

 イブキさんの無表情が、読んでいるうちに可愛く思えてくるのも良いですね。

 ワタシ的注目作であります!

 

 

 

『ポイズンガール』1巻 (瀬野反人 先生)

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 【試し読み】 心優しいのに毒舌な少女が繰り広げるポイズン4コマ!?

 心優しき優等生でありながら、ひょんなことから毒舌体質となってしまった少女・薬丸桃子。

 そんな彼女の毒舌が、周囲を巻き込み爆発しまくる様子に、面白味のある4コマ作品です。

 

 たとえば、人から挨拶されて、本音は「おはよう!いい朝だね」と思っていたとしても、

 口から出るのは「あなたの挨拶さえなければ、いい朝だったのに」となってしまう薬丸さん。

 そうした毒舌が他人に突き刺さりつつも、何だかんだで受け入れられている彼女。

 【いさぎよいバカ】ツン子さん、【クラス一の喪女】委員長、【存在感のないマゾ】麻曽谷くん

 といった友人たちの、毒舌への反応が愉快ですね。

 

 ツン子さんへは、「金髪でツインテ生やせば萌えキャラ気取れると思うなよ!」、

 委員長へは、「ありがとう、ガリ勉ぼっちメガネ!」、

 麻曽谷くんへは、「脳に食べる方のミソ入ってるの?」などなど、

 もうヒドイ言葉の洗礼が、次々襲いかかる様子が面白おかしいのですけども、

 それでも皆は、薬丸さんをむげには扱わないあたり、良い友人たちです。

 元の薬丸さんの性格を熟知しているゆえ、でしょうね。

 

 毒舌を中心にしてはいますが、気軽にコミカルに楽しめる4コマ作品となっています。

 薬丸さんの毒舌が“ボケ”の役割、友人たちの反応が“ツッコミ”となっているため、

 ギャグとして成立しているのだと感じる内容。

 やがて、「一見美少女な沢田さん」も参加して広がる毒舌空間。

 その刺激がクセになりそうな面白さがあります!

 

 

 

『うしろのご先祖さま』1巻 (勇人 先生)

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 【試し読み可】 「不思議でほっこり ユーレイコメディー開幕!!!!!!!!!!」 (オビ文より)

 OLの遊佐菜々緒さん(23)が、お盆にご先祖さまをお迎えしたところ、

 帰れなくなってしまった3人のご先祖さまが、部屋へ居ついてしまうことに・・・

 そこから始まる可愛らしくて温かい、コメディ4コマ作品です。

 

 ご先祖さまと言いながら、外見は子供のようで、

 精神年齢まで、その姿にふさわしくなってしまった3名。

 菜々緒さんの祖父・正宗さん、明治時代の梅さん、そして石器時代のハナさんと、

 時代ごとの違った個性をもつ面々が、菜々緒さんと共同生活することに。

 子孫である彼女を見守りつつ・・・ と思いきや、比較的まともなのは正宗さんだけで、

 あとの2人は子供のようにはしゃぎながら、現世での生活を楽しいでいる様子。

 

 そうしたにぎやかな日々が、心温まる楽しさに包まれているお話です。

 ほとんどの登場人物が純粋なので、ピュアな空気感が魅力になっていますね。

 これは勇人先生作品にみられる特徴で、『はなまる幼稚園』などを楽しめた方であれば、

 じゅうぶん期待に応えられる作品かと思います。

 

 まんがくらぶオリジナルにて連載中!

 隣の住人・静さんなども加えて、外の世界へも広がりを見せるご先祖さまワールド。

 一般的な4コマ漫画のコミックスとは、サイズが異なっていますので、探す際はご注意を。

 気楽に読めて、温かな作風が心地よい4コマ作品です!

 

  

 

青春過剰Sisters』1巻 (ぼるぴっか 先生)

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 【試し読み可】 「めくるめく5人姉妹の恋と欲望の青春絵巻。」 (オビ文より)

 七草桔梗さん(高校2年)は、5人姉妹の3女。

 長女(社会人2年)、次女(大学2年)、4女(中学2年)、5女(小学2年)と、

 さまざまな2年生のそろった姉妹たちの、過剰なる青春の日々を描いた4コマ作品です。

 

 一般的には、中2病なんてものが有名ですが、

 この5人姉妹は、それぞれ「〇2病」をわずらったような性格をしていて、

 そうした言動が面白味になりつつ、恋模様=百合要素を加えた内容となっています。

 中心となる主人公・桔梗さんは、重度の中2病だったこともあって、

 コミュニケーション力が不足しており、ぼっち生活に突入してしまいますが、

 憧れの「川崎さん」への恋心や、姉妹たちとの交流を軸に、物語が展開します。

 

 その中で繰り広げられるあれやこれやが、ハイテンションなコメディ作品。

 自慢げでウザさ満点の社会人・萩野さん、根拠なき女子力を誇る大学生・尾花さん、

 現役中2病の中学生・葛葉さん、ぬいぐるみのフランソワを友とする小学生・撫子さんと、

 それぞれ強烈な個性をもつ姉妹たちのやりとりは、かなり可笑しな空気を醸し出すのです。

 

 桔梗さんの恋を応援する5人姉妹との交流から、

 やがて桔梗さんの想い人「川崎さん」を交えつつ、しだいに百合要素が色濃くなります。

 むしろ、ぼるぴっか先生の作風としては、これこそが真骨頂!

 そこから本番が始まると言っても、過言ではないでしょう。(物語の本番という意味ですよ?)

 まんがタイムきららミラクにて連載中!

 何度かのゲストを経て、ようやくコミックスとなった作品ですので、

 雑誌読者としては感慨深かったりも・・・ なので、今後が楽しみです!

 

 

 

『ゆずりはコーポレーション』1巻 (しんと 先生)

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 【試し読み可】 女子高生による起業4コマ物語!

 大企業の令嬢・ゆずりはさん。

 ある日、父親から1000万円を渡されて、それを10倍にするまで

 帰って来てはならないと言われたため、友人たちの協力を得つつ、起業をめざすことに・・・

 

 といった感じの作品で、「女子高生の起業」を主軸に、

 少女たちの交流が面白おかしく描かれる4コマ作品になっています。

 主人公であるゆずりはさんは、元手を持っている以外は大した取り柄もなく、

 前途多難ではあるものの、面倒見がよく金銭の計算が得意な薫さんや、

 手先が器用でマスコット作りが趣味の彩音さんなど、友人たちの助力が頼みの綱。

 そんな女子高生たちが、いかにして事業をつくりあげてゆくのかが見所となっています。

 

 起業に必要なあれこれについての解説や、

 どのような手続きをするのか、そして具体的にどう動くのかなど、

 なかなか興味深い内容ではありますが、お話としては難しくないので、

 これといった気構えなどなく楽しめるかと思います。

 

 基本は、夢見がちで頼りないゆずりはさんを中心にした

 女子高生たちのやりとりが、可愛らしくて愉快といった風味ですので、

 その延長線上で起業物語を堪能する感じですかね。

 やや現実的でないかな? と思われる部分もあって、

 必ずしも起業モデルとして成り立つわけではないですけども、

 それでも起業をめざすための流れのようなものは、じっくり楽しむことができます。

 まんがタイムきららミラクにて連載中! 彼女たちの先行きに、注目ですね!

 

 


◆ 「お気に入り」4コマ漫画 1巻作品いろいろ

2014年07月21日 | ◆「お気に入り」  4コマ漫画

「お気に入り」4コマ漫画の1巻作品いろいろです。

『アンネッタの散歩道』は、単独で記事書きたかったのですが、

ちょっと最近、余裕がなくて・・・(言い訳)

 

 

『アンネッタの散歩道』1巻 (清瀬赤目 先生)

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 「ケルトの世界を鮮やかに描き出す、スタイリッシュ・ファンタジー開幕!!」 (オビ文より)

 【試し読み可】 小さな妖精メイヴは、人間の少女アンネッタと文通をしていましたが、

 ある日、彼女に会うため、アイルランドの都ダブリンへと向かうことに・・・・・・

 幼なじみのモリー、靴職人ディンク、3人で行く旅の様子が描かれる4コマ物語です。

 

 アンネッタは体が弱く、ほとんど外に出ることができないため、

 メイドのメアに世話されながら、日々を過ごしています。

 そんな退屈な日々に憩いとなるのが、メイヴとの手紙のやりとり。

 物語は、まずメイヴたちの旅の様子が描かれ、その内容を

 手紙を通じてアンネッタが知る、という形で、それぞれ進行します。

 

 メイヴたちの旅パートでは、小さな体の妖精たちが、大きな自然の中で悪戦苦闘。

 この自然=草木など背景の描かれ方が、とても繊細かつ緻密で、

 まさに“ファンタジー”といった趣を感じさせてくれて、魅惑的。

 また、アンネッタが手紙を読む(書く)場面では、言葉の使い方が丁寧で、

 機知に富んだ物言いが魅力あふれる文章となってますし、

 手紙を読んだアンネッタの行動・心情も、大きな見所となっています。

 

 本作は、「まんがタイムきららミラク」にて連載中!

 この雰囲気、ぜひ実際に読んでみて確かめてほしい良作だと感じます。

 そして、いつしかメイヴとアンネッタが出会うことにも期待しつつ、

 今後の展開を楽しみにしておきたい所です!

 

 

 

『ののかノート』1巻 (水乃ミナト 先生)

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 元・天使の少女が、天使に戻るための試練とは?

 【試し読み可】 花咲ののかは、天使の生まれ変わり。

 天使に戻るためには、人間として成長し、神様からもらったノートに描かれた木に、

 花を咲かせなければならず、そのために日々、成長しようとするのですが・・・・・・

 

 といった感じのお話。

 しかし、もともとマイペースすぎてダメ天使だったののかは、

 人間になってもダメダメで、身の回りの世話を、妹を溺愛する姉・あやかに任せっきり。

 そんなことでは成長なんてできるはずもなく、高校生になっても、咲いてる花は1つだけ。

 けれど、友達を増やすことで花が咲くかも? と気付いた所から、

 様々な人々との交流を深めることで、少しずつ成長してゆくことになります。

 

 マイペースすぎるうえに、甘やかされてきたため、

 今一つ頼りないののかさんですが、それでも純粋(天然)で友達思い。

 そんな所が可愛らしい魅力となっていて、不快にはさせません。

 姉あやかの他にも、幼なじみ、隣の席の少女、元気少女と、

 それぞれ個性ある登場人物との交流が、楽しかったり、しみじみだったりするお話。

 

 「まんがタイムきららキャラット」にて連載中!

 天使時代に約束を交わした少女のことも気になりますし、

 ののかさんがどのように成長してゆくのか・・・ 今後が楽しみな作品です!

 

 

 

『シロクマと不明局』1巻 (あfろ 先生)

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 少女は、煉獄にて、配達人となる・・・?

 【試し読み可】 これから始まる高校生活に、期待を膨らませる少女・熊本チエコ。

 ところが、いきなり死んでしまって、辿り着いたのは・・・ 煉獄!?

 そこで“生きてゆく”には、何らかの仕事につかねばならず、やがて配達人となることに。

 

 といった感じのお話。

 あfろ先生らしい、シュールかつ意味不明な世界や登場人物たちが、

 読者を混乱に叩き落としつつも、楽しませてくれる4コマ作品になっていますけど、

 前作『月曜日と空飛ぶオレンジ。』に比べれば、舞台が「煉獄」と設定されているためか、

 唐突でデタラメな出来事も、すんなり受け入れられる雰囲気です。

 

 配達人は、天国や地獄から来る手紙を届けるのが仕事。

 その中でも、チエコさんの仕事先である「不明局」は、

 転居先が分からなくなった人に手紙を届けるわけですが、

 この受取人たちが一筋縄ではいかないような人々で、そのあたりの顛末も面白味。

 

 また、チエコさんが同居している樋口一葉やマリーさんなど

 レギュラーにも面白い人々がいて、妙なノリで盛り上げてくるのも、

 あfろ先生作品らしい魅力となっています。

 「死後の世界ってどうなの? 実際どうなのよ?」

 といった感じで描かれたという本作品。

 そのあたりに注目しつつ、今後も楽しみです!

 

 

 

『ボク恋コンダクター』1巻 (坂巻あきむ 先生)

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 「幼馴染の恋を応援すると決めた・・・ な の に ・・・」 (オビ文より)

 中村コウタは、女性が苦手な高校生。

 幼馴染の向上歌恋に、女子力アップの協力を頼まれるも、

 1人称は「ボク」で、怪力な歌恋さんに悪戦苦闘!

 そんな様子が面白おかしく描かれる4コマ作品・・・ でしたが、途中から方向転換!?

 

 歌恋さんが女子力を向上させたい目的は、片想いの相手がいるため。

 はじめは、彼女の恋を応援するつもりでいたコウタくんだったものの、

 やがて自分の気持ちに気付き始め・・・ といった感じのお話に。

 そのあたりから、序盤はコメディ調だった内容に

 切なさがプラスされて、雰囲気のある恋物語になっています。

 

 歌恋さんの想い人・樹さん、妹・愛ちゃん、

 親友コンビ・みのり&亮介など、2人の周囲の人々との交流も面白味。

 序盤は、姉の女子力向上に協力する愛ちゃんの出番が多いものの、

 途中からは、親友コンビを含めた青春成分が増えていて、

 そのあたりで物語の違いを感じたりも・・・

 

 幼馴染への恋心を、胸に秘めた少年。

 けれど、彼は彼女の恋を応援すると決め、そのために努力する。

 そんな恋模様に、ほろ苦さを感じつつ、今後の展開がどうなるのか気になる作品。

 「まんがくらぶオリジナル」で連載中。 注目です!

 

 

 

『小杉センセイはコドモ好き』1巻 (やまもとまも 先生)

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 「好きは好きでも、LIKEではなくLOVEの方!?」 (オビ文より)

 保育士の小杉先生は、タイトル通り、子供好き!

 そんな姿に、園児も保護者も信頼を寄せていますが、

 くるみちゃんだけは、先生の本性に気付いていて・・・?

 

 といった感じの4コマ作品。

 要するに、小杉先生はロリコンで、園児たちを不純な目で見ている人。

 でも女性なので、そうした意味での警戒はされておらず、

 ただ1人、一番の“被害者”であるくるみちゃんだけは抵抗しまくるという、

 そうしたやりとりがコミカルに描かれています。

 

 ジャンルとしては、「おねロリ」という分野。

 先生と幼女という組み合わせで、百合っぽいところがそうらしいのですが、

 そんなジャンルがあること、私はまるで存じ上げなかったため、

 ちょっと新鮮に楽しむことができました。

 

 小杉先生は幼女好きですけども、害を及ぼすわけではなく、

 とにかく好きで好き仕方ないといった風に、過剰な愛を注ぐところが面白味。

 しだいにエスカレートしてゆくのはご愛嬌ですが、くるみちゃんというツッコミ役が、

 歯止めとなってくれているので、安心感あります・・・ 園児なので頼りないですけども(^^;

 また、「百合女子に恋するフビン男子」のポジションである山田先生や、

 小杉先生を好きなくるみちゃんの母上、小杉先生の幼なじみ・佐野先生なども登場し、

 いろいろ楽しい4コマ作品になっています!

 

 

 

『となりのエロチカちゃん』1巻 (後藤羽矢子 先生)

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 「ぜんぜん健全。」 (オビ文より)

 何やらアヤシイ雰囲気の表紙ですが、

 草むしりをしているだけの江口チカさんに、恩納ミサオくん。

 それなのに、なんだかイヤらしく見えてしまうのは、江口さんが原因!?

 

 性格はとてもマジメなのに、その外見としぐさから誤解されてしまう

 エロチカこと江口チカさんと、女性嫌い(3次元限定)の恩納くんを中心にした

 フェロモンたっぷり、だけど健全?な4コマ物語です。

 あだ名が「エロチカ」になってしまうほど、いかがわしい雰囲気の江口さん。

 まず、その挙動の妖しすぎるところが面白味になっています。

 

 しかし、当人はいたって地味な性格で、おっとり真面目。

 そんなギャップがありつつ、女性嫌いな恩納くんが彼女に振り回されたり、

 ツッコミ役になったりする様子が、これまた楽しいわけです。

 その恩納くんも、極端なオタク的言動が愉快で、かわったキャラクター。

 3次元女性を嫌いつつも、何だかんだでエロチカさんのことを気にかける姿が、

 微笑ましいというか、苦笑してしまうというか・・・

 

 そんな、お色気むんむんコメディ4コマ!

 イヤらしく見えても、健全(たぶん)なので安心安心。

 見る人間の意識こそが、試される作品かもしれませんね。

 「まんがライフ」にて連載中! ますます今後も、楽しみです!

  

 


◆ 「お気に入り」4コマ 1巻作品・続

2014年04月22日 | ◆「お気に入り」  4コマ漫画

「お気に入り」4コマ漫画の1巻作品、つづきです。

さすがに半年以上も間が空いていると、ど忘れ手していた作品もありますね。

2巻以降も出ている作品も紹介したいのですが、どうなることか・・・・・・

 

 

『夢からさめても』1巻 (王嶋環 先生)

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 「予知夢系男子と年上の地味系女子のほのぼの(?)職場ラブコメ」 (オビ文より)

 予知夢を見ることができる公務員・星幸久くんが、

 ある日、堅物の先輩・筒井美弥さんと、恋仲になる夢を見たことで始まる4コマ物語。

 

 大抵のことは予知夢で先読みしているため、

 ある程度、余裕をもっているはずの星くんですが、実際は予知していても、

 その場面を誤解していたり、タイミングを勘違いしていたりで、

 必ずしも対処できることばかりではない所が、面白いです。

 

 とはいえ、予知自体は正確なので、

 美弥さんと付き合う夢を見たことにより、やたらと彼女を意識してしまう星くんと、

 そのため彼の急激なアプローチに、戸惑いつつも心を開いてゆく美弥さんとの関係が、

 気になってしまうラブコメ風のお話になっています。

 言ってしまえば、未来を約束された関係なのですけども、

 それでも本当にうまくいくのかどうか、微妙に揺れ動くあたりが、良いさじ加減ですね。

 

 ラブコメといえば、くっつきそうな2人がどのようにくっつくのかの過程を

 面白おかしく、時に危機的状況が演出されるのを楽しむものですし、

 将来恋仲になることがわかっていても、いや、むしろだからこそ、

 安心して眺めていられるのだと思えます。

 何より、ヒロインの美弥さんが地味系とはいえ、可愛らしいのがポイント高め!

 今後が楽しみな作品です。

 

 

 

『はるまち・ダンス』1巻 (佐藤両々 先生)

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 「“みんなちがって みんないい” だから楽しいんです♪」 (オビ文より)

 栃木乙女(トメ)さんと長崎幸香(さっちん)さんが、女子校を受験する場面から始まるお話。

 やがて高校生となった2人を中心に、いろんな女子高生が登場しておりなす、

 女子高生な日々を描いた4コマ作品です。

 

 本作には、とんでもない数のキャラクターが出てくるのですが、そのほとんどが女子高生。

 一応、トメ&さっちんのコンビが引っ張ってゆくのですが、

 1人1人の個性がきちんと描かれる内容なため、この2人の話をベースにしながらも、

 「女子高生を描く」ということに主眼が置かれていると感じられますね。

 そんな花のある楽しい4コマ作品になっています。

 

 連載時には、それぞれ独立した話になっているので、

 なかなか把握しづらかった登場人物も、コミックスで読むとわかりやすい印象。

 さらに、佐藤先生の別作品『天使のお仕事』のキャラクターもいたりして、

 ご存じの読者であれば、楽しみも倍になるというもの。

 もちろん知らずとも、じゅうぶんに楽しめますので、安心です。

 

 

 

『たばたちゃん派』1巻 (みずしな孝之 先生)

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 「たばたちゃんの毎日はたのしい。」 (オビ文より)

 幼い少女・たばたちゃん。

 そんな彼女の日常が、ゆるやかに描かれる4コマ作品です。

 

 おりがみを折って「はし」を作ったり、猫のミヤビと遊んだり、

 そういったごく普通の時間をすごす少女の姿が、面白おかしく感じられてしまうお話。

 というのも、たばたちゃんがごく普通の「こども」であることが、

 「こども」ではない読者に、意外な視点を見せてくれたり、

 子供の頃ってこういったことあったな~、と思わせてくれる要素になっています。

 

 大人の常識でとらえていると、思わぬ方向から不意打ちをくらうような感覚。

 特別なことをしているわけではなく、「こども」だからこその行動が、

 そうした意外性で楽しませてくれるように思えます。

 そんなたばたちゃんの毎日が、シンプルに描かれていて心地よい作品です。

 

 

 

『メェ~探偵フワロ』 (ナントカ 先生)

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 「ふわもこ(ひつじ)紳士参上!」 (オビ文より)

 ヒツジのフワロさんは、自身を「名探偵」と称する資産家。

 しかし、引っ越してきた村は平和で、事件らしい事件がほとんど起きない!?

 そんな自称「名探偵」フワロさんの活躍(?)を描いた4コマ作品です。

 

 灰色の脳細胞を駆使して名推理を披露する、本物の名探偵をモデルにしているようで、

 甥のアーサーさん、メイドのミスレモンなど、聞いたことのある名前がちらほら。

 フワロという名前も、かの名探偵っぽいですものね。

 しかし、フワロさんは名探偵というよりは、「迷」探偵の方のように思えるキャラクターで、

 お茶目だけど偏屈なおじさんだったりするのが、面白味になっています。

 

 そんなフワロさんを中心に、ギャグのノリが冴えわたる4コマネタの数々が楽しいですし、

 何より事件(と呼べるものは少ないですが)を解決へ導く過程に、引き込まれることも・・・

 一見、たよりなさげなおじさん探偵のフワロさん。

 実は能ある鷹は爪隠すな感じで、「名」探偵な一面も、持っているのかいないのか、

 滑稽な面がユーモアになりつつも、締める所はきちんと締めたりもするので、

 侮れないところも魅力になっています。

 

 登場するキャラクターが、動物というのもなごみ要素でしょうか。

 ゆる~く楽しめる推理コメディ4コマです!

 しかし、連載は続いているのに1巻表記がないのは気になりますね。

 とはいえ、ナントカ先生の『ヒツジの執事』も同様でしたが続刊ありましたので、

 一応「1巻」作品として紹介させていただきました。