クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

08-02 No.11-1

2008年02月14日 13時12分23秒 | Weblog
<Profil>
PH 08019 \2180
シューベルト:
(1)イタリア風序曲第1番ニ長調D.590
(2)交響曲第3番ニ長調D.200
(3)交響曲第8番ロ短調D.759「未完成」
サー・ロジャー・ノリントン(指)カメラータ・ザルツブルク
録音:2002年5月31日、6月1日ザルツブルク、モーツァルテウム、
大ホール(ライヴ)
ことし2008年1月末から2月の初めにかけて、手兵シュトゥットガルト放送響と
ともに3度目の来日公演中のサー・ロジャー・ノリントン。1997年から2006年
まで首席指揮者を務め、現在は桂冠指揮者のポストにある“もうひとつの手兵”
カメラータ・ザルツブルクとのシューベルト・ライヴがProfilより登場します。
ノリントンが振ったシューベルトの録音ではこれまでにも、かつての手兵ロン
ドン・クラシカル・プレイヤーズと「グレイト」(88年ライヴ)、第5番&「未
完成」(89年スタジオ)、第4番&第6番(90年)、また「グレイト」については
シュトゥットガルト放送響とのライヴ(01年)が知られています。
すでに50年以上の伝統を有する室内編成のモダン・オケを起用した当ライヴで
も、ノリントンのアプローチはまったくいつもどおり。ノンヴィブラート奏法
による弦は舞台両翼に振り分けたヴァイオリンに、中央後方一列にならぶコン
トラバス、右手にはケトル・ドラムという楽器配置。ただし、編成については
旧録音では第1、第2ヴァイオリンがともに10、ヴィオラ8、チェロとコントラ
バスが各6、ホルンの3をのぞいて管楽器はすべて各2であったのに対して、今回
はわずかに弦のパートで縮小変更がみられます。コンパクトなサイズの選択が
奏功していることは確かに認められ、たとえば「未完成」。シャープなフォル
ムでありながら、第1楽章における不気味なコントラバスの動きはかえって際立
ち、音を割ったホルンの咆哮をふくめて迫力にも不足しません。そしてもちろ
ん、アンダンテはいっそう透明で研ぎ澄まされ、あたたかく美しいピュア・ト
ーンの本領が申し分なく発揮されています。
録音について。2本のマイクによるワンポイント収録のため、クリアでリアル
なおかつ自然な定位が得られ、ノリントンの志向に適ったものとなっています。
なお、交響曲第3番の終演後にのみ拍手入り。

PH 08018 \2180
C.P.E.バッハ:
(1)シンフォニア ト長調Wq.182-1
(2)チェンバロ協奏曲ハ長調Wq.20
(3)シンフォニア ト長調Wq.173
(4)シンフォニア ホ長調Wq.182-6
(5)シンフォニア 変ホ長調Wq.179
フローリアン・ビルザク(Cem)
[2001年シュタウフェン・イム・ブライスガウ、
クリストフ・カーン製作フランコ=フレーミッシュ・モデル]
サー・ロジャー・ノリントン(指)カメラータ・ザルツブルク
録音:2004年12月20日ダルムシュタット、市教会(ライヴ)
2004年12月メルク・フィルハーモニーの招聘により、ノリントンと手兵カメラ
ータ・ザルツブルクが‘ダルムシュタット音楽の秋’で行ったライヴはオール
・エマヌエル・バッハという意欲的なプログラムでした。
大胆で独創的、快活で生命力ある音楽が持ち味のエマヌエル・バッハ。近年さ
まざまな団体が取り上げるようになり再評価の機運が盛り上がりをみせていま
すが、なによりノリントンらによる極上の演奏で聴けるというのが価値あると
ころ。“同時代の演奏様式により可能なかぎり作品の再創造を標榜する”とい
うノリントンによるテーマが、ほぼ理想的な形で具現化されています。ときに
優美にときに攻撃的に前進するアレグロに、深い詩情をたたえた緩徐楽章も魅
力のシンフォニア。そして作曲者の名手ぶりがそのまま内容に反映されたコン
チェルト。すべてノリントンにとって初レパートリーとなるものです。
=ノリントン&カメラータ・ザルツブルク、C.P.E.バッハの楽器編成=
第1ヴァイオリン6、第2ヴァイオリン5、ヴィオラ4、チェロ3、コントラバス2、
ファゴット1、
通奏低音1(※Wq.179のみオーボエ、ホルン各2を追加)

PH 04030 \2180
ステレオ
モーツァルト:
(1)弦楽四重奏曲第20番ニ長調KV.499
(2)弦楽四重奏曲第21番ニ長調KV.575「プロシャ王第1番」
クレンケ四重奏団
アンネグレート・クレンケ(Vn1)ベアーテ・ハルトマン(Vn2)
イヴォンヌ・ウーレマン(Va)ルート・カルテンホイザー(Vc)
ハイドン・セット(PH.04032)につづいて、クレンケ・カルテットのモーツァル
トに最新作が登場します。巧みな転調と短調のアクセントが効いたアレグレッ
トや、内省的で奥深いアダージョの魅力で存在感を放つ第20番。被献呈者のプ
ロシャ王がよくしたチェロを念頭に書かれていることや、シンプルで洗練され
た様式に特徴がある第21番。クレンケ四重奏団は、メンバーすべてがワイマー
ルのフランツ・リスト音楽大学で学んだ麗しき女性たちによって1994年に結成
されたアンサンブル。演奏の美しさはもちろん、ビジュアル面でも注目される
団体です。

PH 04070 \2180
ショパン:
(1)練習曲Op.10
(2)練習曲Op.25
(3)3つの新しい練習曲 遺作(ヘ短調 / 変ニ長調 / 変イ長調)
エフゲニー・ムルスキー(P)
1975年ウズベキスタンのタシケント生まれのムルスキーによるショパン第4弾。
このたびの内容はかれを知るのにうってつけのエチュード・アルバム。師レフ
・ナウモフの薫陶を受けた呆れるほどのテクニックの冴えは、同門のガヴリー
ロフやシチェルバコフのそれを思わせます。





<CSO・RESOUND>
CSOR 901804 \2700
CSOR 901807(SACD-Hybrid) \3250
マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」
ベルナルド・ハイティンク(指)
シカゴ交響楽団
録音:2007年10月18、19、20 & 23日
シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ・ホール(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:クリストファー・ウィリス
シカゴ響のあらたなシェフとなったハイティンクが、首席指揮者就任コンサー
トでマーラーの第3交響曲を取り上げて圧倒的な成功を収めたのが2006年10月。
それからちょうど一年後、ここにまたマーラーとともに巨匠がシカゴ響に帰っ
てきました。CSOリザウンド最新アルバムは、ほとんど完璧とまで大絶賛された
第3番を受けてコンサートのスケジュール段階から早くもリリースが切望されて
いたマーラーの第6番ライヴ。
ハイティンクにとってはRCOと2種(68年ライヴ、69年スタジオ)、ベルリン・
フィル(89年)、フランス国立管(2001年ライヴ)につづいて、じつに5種目とな
るCSOとのマーラーの第6番。歳月を重ねて音楽に深みを増しているともっぱら
評判のハイティンクは、同じ第6番で大きな話題を集めるゲルギエフ&LSO
(LSO.0661)とは対照的に、ここでは終始遅めのテンポでじっくりと描いてゆき
ます。ライヴの熱を帯びながらも、いつもとまったく同じように誇張を排し、
マーラーのスコアの指示を忠実に守るのがいかにもハイティンク。ちなみにこ
れまでの録音でも一貫してそうしているように第2楽章スケルツォ、第3楽章ア
ンダンテの順に演奏、フィナーレでのハンマー打撃は2度実行しています。
いっぽうのシカゴ響も、第6番についてはドラティによる楽団初演(68年)に始
まり、録音ではショルティ(70年)、アバド(79年)以来とあっていよいよ機も熟
してのことでしょう。心服を置く巨匠の意図に十全に応えます。なかでも印象
に残るソリストの顔触れをあげてゆくと、あたたかく優美な音色を聴かせた
チューバのジーン・ポコルニーに、メローに沁みるバス・クラリネットのJ・
ローリー・ブルーム。そして、首席打楽器奏者のシンシア・イエ・シュトラウ
ス。彼女はフィナーレでハンマー打撃を必死にこなし、立派に大役を果たして
います。
じっさい演奏の内容が期待に違わぬものであったことは各紙レビューからもう
かがえます。
「破格で決然として…(フィナーレのハンマー打撃による)運命の叫びがこんな
にも恐ろしく聞こえることはめったにありえない。」(シカゴ・トリビューン)
「シカゴ響はいままさに絶頂期にある。(中略)マーラーの巨大で重厚な第6交響
曲は、ハイティンクとシカゴ響により明解にかつきめこまやかに演奏された。
それは時を止めているかのようにおもわれるものだった。」(シカゴ・サン・
タイムズ)
ハイティンクの首席指揮者就任から一年を経て、シカゴ響が着実に黄金時代を
迎えつつあることを実感させるマーラーの第6番。やはり大きな反響を呼んだ
RCOとの第4番ライヴや先述の第3番の再現ともいうべき完成度の高さと圧倒的な
手ごたえを感じさせるものとなっています。




<EUROARTS>
30 77968(DVD-Video) \2900
(1)ラヴェル:道化師の朝の歌
(2)ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
(3)ラヴェル:スペイン狂詩曲
(4)ドビュッシー:管弦楽のための「映像」よりイベリア
(5)ラヴェル:ボレロ
セルジウ・チェリビダッケ(指)
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
収録:1994年5月13-14日
ケルン、フィルハーモニー
(ケルン・ミュージック・トリエンナーレにおけるライヴ)
「フランス音楽を振れるフランス人の指揮者などひとりもいない」との挑発的
な発言をしたこともあるチェリビダッケ。1994年、巨匠が最晩年に手兵ミュン
ヘン・フィルとともに行ったケルンでのライヴは、ブルックナー演奏と並びフ
ランス音楽の権威としても名を馳せた巨匠最円熟期のユニークな唯美的音響世
界にたっぷりと浸れるもの。
人工的スペイン情緒の極限ともいえる描写力で評判をとった「イベリア」。そ
してきわめつけは「ボレロ」。これがあの聴き慣れた作品とは…。すべてが壊
れてしまいそうなくらいに繊細、特徴的なスタイルである超時間的なテンポ設
定と、チェリ一流の美学が徹底されたものばかり。途方もなくマニエリスティ
ックな手法で音楽を構築していくプロセスを目の当たりにできる体験はあらた
めて貴重といえるでしょう。
かつて国内でライセンス発売されていたこともある内容ですが、すでに廃盤と
なって久しかったため復活は広く歓迎されるところです。音質・画質ともきわ
めて良好。




<harmonia mundi>
HMU 907449 \2450
ラフマニノフ:
(1)息がつげるでしょう Op.26の3 (2)キリストは立ち上がりぬ Op.26の6 
(3)指輪 Op.26の14 (4)私はあなたを待っている Op.14の1 (5)思い Op.8の3
(6)いや、お願い、行かないで Op.4の1 (7)おお、悲しまないで Op.14の8 
(8)すべては過ぎ去り Op.26の15 (9)何という苦さ Op.21の12 
(10)私の胸のうちに Op.14の10 (11)朝 Op.4の2 (12)夢 Op.8の5 
(13)夜の静けさに Op.4の3
ショスタコーヴィチ:
スペインの歌 Op.100(全6曲)/ドルマトフスキーの詩による5つの歌 Op.98
イリス・オヤ (Ms) ロジャー・ヴィニョールズ (Pf)
1977年エストニア生まれのメゾソプラノ、イリス・オヤ初のソロ・アルバム。
ヒリアー率いるエストニア・フィル室内合唱団のリーダーとしても活躍する期
待の星です。透明ながら非常に深々とした声質が独特で、多くのエストニア作
曲家たちが新作を彼女のために書き下ろしています。ここではラフマニノフと
ショスタコーヴィチをロシア語で歌唱。ロシアの歌手とはひと味異なる微妙な
陰影づけが素晴らしく、思わずひきつけられます。

HMC 901960 \2450
J.S.バッハ:Early Works-初期作品集
(1)トッカータ ニ長調 BWV 912(1707/13頃)
(2)パルティータ「おお神よ、汝義なる神よ」BWV 767
(3)トッカータ ホ短調 BWV 914(1707/13頃)
(4)組曲 イ短調 BWV 818a(1720年頃)
(5)トッカータ ト長調 BWV 916(1707/03頃)
(6)カプリッチョ 変ロ長調(「最愛の兄の旅立ちに寄せて」)BWV 992
(1704または03頃)
アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ)使用楽器:
Anthony Sidey d'apres Hass
「行進できない」トルコ行進曲(HMC 901856)で我々の度肝を抜き、モーツァル
トの転調の妙技、さらにはショルンスハイムとの連弾で我々を楽しましてくれ
た(HMC 901941「am Stein Vis-a-vis (1777)」)シュタイアー、待望のソロは
堂々、若き日のバッハ作品集と相成りました。
「音楽の父」として音楽史上に大きく聳え立つ存在の大バッハ。シュタイアー
は、ここに収められた初期作品の演奏を通して、バッハが若くしてすでに尋常
ならざる気魄を備えた究極の音楽家であったことを我々に示してくれています。
若き日の名曲として有名な「最愛の兄の旅立ちに寄せて」のアリアなど、シュ
タイアーの鬼才ぶりが遺憾なく発揮された名演。また、パルティータ「おお神
よ、汝義なる神よ」の8曲目の半音階が多用された楽曲など、聴いていると足
下の地面がぐんにゃりと変形して、異次元へと迷い込んでしまったかのような
気分になる異様な半音階ぶりとなっています。





<Hungaroton>
HCD 16885 \2080
ラテン・ハ-プ
(1)ボリビア伝承曲:クエカ-アルゼンチン伝承曲:エル・ガト(2 Hps, perc) 
(2)アルゼンチン伝承曲:ミロンガ(2 Hps, perc) 
(3)イラディエル:ラ・パロマ(Trp, Hp) 
(4)グラナドス(サルセード編):アンダルーサ(3 Haps) 
(5)オルティス:平原、ギャロップ(2 Hps, perc) 
(6)ビロルド:タンゴ「チョクロ」(Hp, Accd) 
(7)ベラスケス:ベサメ・ムーチョ(ソロ) 
(8)サルセード:タンゴ(Hp, perc) 
(9)アルベニス:セレナータ、グラナダ(ソロ) 
(10)ピアソラ:悲しきゴルド、リベルタンゴ(Hp, Accd, Vn Cb) 
(11)ゲイル・バーバー:スパニッシュ・ブルース(ソロ) 
(12)サルトリ:別れの時(Hp, perc) 
(13)ジョビン:イパネマの娘(Hp, Vn, perc) 
(14)ニーノ・ロータ:ゴッドファーザー愛のテーマ(Hp, Accd, Cb)
チッラ・グヤーシュ (Hp)、リエベ・ノーラ、コラリチ・キンガ(ハープ)、
デリ・ジョルト(アコーディオン)、フェケテ=コヴァーチ・コルネール(トラ
ンペット)、
ポータ・ジェルジ (Vn)、ステフコー・ミハーイ (Cb)、
ヴァルガ・ゾルターン (Perc)
「オレのハープ」に続くハンガリーの美人ハープ奏者グヤーシュの第2弾。今
回はラテン系のポピュラー作品を集めた魅力盤。情熱的なリズムの熱さから、
むせび泣く歌ごころまでハープで表現。様々な共演楽器が華を添えています。

HCD 32485 \2080
マーテー・ホローシュ作品集
(1)私は世界を放浪する-テープ、バス・フルート、ピアノのための 
(2)わが唇より浮きし歌-ヴィオラ独奏のための 
(3)双子座ギター-2本のギターのための 
(4)アダージョとアパッショナート-Vn, Fl, Pfのための 
(5)賛歌第2番(イシュトヴァーン・ヴァーントゥス追悼に)-室内管弦楽のための
(6)カエタン・ティル(リルケ詩)-バリトンと室内楽のための 
(7)夢のなさ、ついに夢-管弦楽のための
タマーシュ・ヴァーシャリ(指)ハンガリー放送響(7)、
リハールト・ヴェニンゲル(指)ヴェイネル室内管(5)、
ペーテル&ゾルターン・カトナ(ギター)(3)、リフカ・ゴラニ(ヴィオラ)
(2)ほか
マーテー・ホローシュ(1954-)はブダペストのリスト音楽院で学び、97年にエル
ケル賞、98年にバルトーク・パーストリ賞を受賞するなど高い評価を受ける作
曲家。ところが彼にはフンガロトン社社長というもうひとつの顔があります。
その権限(?)でかくも豪勢な個人アルバムを誕生させました。音楽自体は聴き
やすく、詩的な風情も漂う佳品揃いです。

HCD 32465 \2080
ルフェーヴル:
(1)クラリネットソナタ第1番変ロ長調 (2)同第2番ト短調 
(3)同第3番ヘ長調 (4)同第4番変ホ長調 (5)同第5番ハ短調 
(6)クラリネット二重奏曲ヘ長調 (7)同変イ長調
チャバ・クレニャーン (Cl)、ホリア・ドゥミトラヘ (Cl)(6)(7)、
ペーテル・キッシュ (Pf)
ジャン=グザヴィエ・ルフェーヴル(1763-1829)はスイス出身のクラリネット
奏者で作曲家。30歳でパリ・オペラ座管の首席クラリネット奏者に任命され
たり、パリ音楽院クラリネット科初代教授を務めるなど、この楽器の発展に
多大な貢献をしました。ここに収められた7作品はいずれも学習者がかかわる
もので、大歓迎の参考演奏の登場となります。

HCD 32464 \2080
現代ハンガリー・ピアノ曲集
ジェルジ・オルバーン:ピアノソナタ第3番 (1988)
ペーテル・ヴェルメシー:
ネニア(B.B追悼) (1970)/夜曲 (1976)/ソナチネ (1977)/
5つのスケッチ (1963)/後奏曲(K,Z追悼)(1978)
ヤーノシュ・ケミーヴェシュ:9の反対前奏曲
ヤーノシュ・ヴァイダ:易しいソナチネ (1988/9)
ジェルジ・シェルメツィ (Pf)
当アルバムの作曲家たちはオーケストラ曲や声楽曲で知られていますが、さす
がリストやバルトークを生み出した国ハンガリー、実に立派なピアノ曲も書い
ていました。ヴェルメシーの「ネニア」はバルトークの歿後25年に捧げた管弦
楽曲のピアノ版で、「弦チェレ」のフーガ主題が用いらています。同じく「後
奏曲」はコダーイ追悼で、「孔雀変奏曲」と「ハンガリー詩篇」のメロディが
用いられています。ヴァイダの曲はスコット・ジョップリン風で超カッコイイ
です。作曲家としても知られるシェルメツィの名手ぶりが光ります。

HCD 32457 \2080
現代ハンガリーのミサ曲
(1)チェミツキー、ジェンジェシ、シェルメツィ、ヴァイダ、オルバーン共作:
五人のミサ
(2)ジェンジェシ:マニフィカト
(3)ヴァイダ:ミサ曲ニ長調
(4)チェミツキー:万物の創世者たる神/アヴェ・ヴェルム・コルプス
(5)オルバーン:永遠の光
ジェルジ・シェルメツィ、ペーテル・エルデイ、
カールマーン・シュトラウス(指)
ハンガリー放送合唱団、アウロス・アンサンブル、
バラージュ・レーティ (Pf)
現代ハンガリーを代表する5人の大作曲家が2006年に共作したミサ曲。ハンガ
リーは合唱大国としても知られていて、魅力的な作品と実力のある団体も多い
ですが、この曲も合唱ならではの効果に満ちて感動的です。オルバーンの「永
遠の光」のみハンガリー語歌唱、他はすべてラテン語です。

HCD 32551 \2080
ヤーノシュ・ヴァイダ:
(1)マニフィカト
(2)聖ペテロと傭兵隊
(3)変奏曲
アンドレア・メラート (Ms)、チャバ・グリュンフェルデル (Ten)、
チャバ・ゲルジェニ(Br)、ダーニエル・ソモジ=トート (Org)、
ガーボル・ホッレルング(指)ブダペスト・アカデミー合唱協会、
ブダペスト青年合唱団、
ホノヴェート男声合唱団、
ブダフォク・ドホナーニ管弦楽団ハンガリー放送合唱団
現代ハンガリー作曲界の巨匠ヤーノシュ・ヴァイダ (1949-)の合唱曲集。ヴァ
イダは現代の作曲家ですが、この3篇はバッハ等のバロック音楽の様式で書か
れ、「マニフィカト」では大バッハの同名作の、「聖ペテロと傭兵隊」では
ラッススの引用がみられます。またハンガリーの童謡に基づく「変奏曲」は
大人のための作品ながら子供の世界を描いていてユニークです。

HCD 32483 \2080
レヴェンテ・ジェンジェシ:
(1)ミサ曲「光と起源」
(2)兄弟たる太陽の賛歌(アッシジのフランチェスコによる15章)
アンドレア・チェレクエイ (Sop)、
アタラ・シェック、ガブリエラ・レーム(コントラルト)、
ラースロー・カールマーン (Ten)、
ダーヴィド・チズマール (Br)、
イシュトヴァーン・コヴァーチ (Bs)、
ジェルジ・ヴァシュヘジ(指)オルフェオ管弦楽団、パーセル合唱団
1975年生まれ、将来を嘱望される若手作曲家レヴェンテ・ジェンジェシ。ジェ
ルジ・オルバーンの愛弟子である彼は、師と同様に合唱作品に意欲を燃やして
います。また、24歳からずっとオルフェオ管弦楽団で通奏低音を務めてきたた
め、バロックや古典派音楽にも精通しています。「光と起源」はルネサンス様
式により、全体にグレゴリオ聖歌が用いられています。「兄弟たる太陽の賛歌」
はアッシジのフランチェスコの言葉による大作。祝祭的で華やかです。

HCD 32546 \2080
ジェルジ・オルバーン:クリスマス・オラトリオ
イイディコー・チェルナ (Sop)、クザヴィエ・リヴァデネイラ (Ten)、
チャバ・ガアール (Br)、タマーシュ・セレ (Bs)、
ガボール・バロッシ(指)
ロラーンド・エトヴェシュ管弦楽団、ベーラ・バルトーク合唱団
1947年生まれのハンガリー作曲界の重鎮ジェルジ・オルバーン。彼のクリスマ
ス・オラトリオは73分にも及ぶ大作。全体に現代的なところはなく、非常に聴
きやすく感動的な作品です。ハンガリー語歌唱。

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