マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

堀江音楽祭

2007-11-20 00:13:34 | 音楽

秋恒例の堀江音楽祭。なんばハッチの西側。FM大阪の中庭みたいなところで演奏。前後もプロミュージシャンなのに、広報不足なのか?
客足が伸びず、お店もフリマもいっぱい出店しているのに、気の毒かも。客足がまばらな印象。なんば辺りにいると、そんな音楽祭みじんも感じられず、まだ盛り上がる余地あり。
でも夕日が傾く薄暮の時間、やってて気分はよかった。

陽が落ちると急に寒くなる。なんばまで歩き、立ち飲み「カナマターク」へ。続きに三津寺の「味仙」であっさりと台湾ラーメン。


さて、まもなく、堺三国ヶ丘FUZZでのライブがやってくる。
ウェスタンスイング・クリスマス!
難波から南海高野線で20分。
天王寺から阪和線で(快速で)10分。
駅からすぐ、南向き、日当たりよし。
12月7日(金)19時Open 20時Start 前¥2000/2500

     

クリスマスソングも、ゴスペルにも挑戦。今回でドラムスのベロニカが
脱退するので、またドラム探しに出なければならない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ときにバーで、スコッチ

2007-11-17 01:02:48 | 

シングルモルトのことをちょっと調べていて、スコットランドの聖地ともいわれるアイラ島のことを知った。
ここにはスコッチ作りに適した水と、掘っても掘っても出てくる泥炭(ピート)、そして大麦がある。

この島の代表的なシングルモルトウイスキーがボウモア。
このボウモアに魅せられたバーが梅田にある。
「ハーバー・イン」。店主は何度もアイラ島を訪ねている。
ハーバー・インは現地にあるホテルの名前。

ドアにはボウモアのマスターブレンダーの手型がある。

ボウモアはスモーク臭も強いが、樽の貯蔵庫は大西洋の波しぶきがかかる岸壁に立つ。よって潮の香りも感じる。
ストレート&チェイサーでいただく。

リーチバーでアードベッグを口にした時は余りのスモークの強さにクチから煙が出るかと思った。だが、これに慣れると、他のウイスキーがたよりなくなる気持ちは大いに理解ができる。



個性のきついアイラのウイスキーでハイボールは合うのかな?と問うと、「ええ、ラフロイグのハイボールは人気ですよ」とバーテンダー。
飲んでみると具合がいい。日頃、何倍飲んでもなかなか酔わないけど、このハイボールは燻臭を残し、ガツンと来るハイボールなのだ。


  ハーバー・イン  北区梅田芝田町

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

好人好日

2007-11-16 00:13:54 | 

二年ほどのブランクがあって、久々の丸山へ。
二階の間は清潔に磨き込まれている。
そこに洋テーブルと椅子。丸山では積極的に洋机を取り入れる。
様式美には反するが、実はこの方が食事には楽だ。

床の間の軸は、天竜寺 平田管長の書。
花いけには、桔梗、寒菊、はしばみ。
「日々是好日」とは禅宗のことばで、晴れの日は晴れを喜び、曇りの日は曇りを、雨の日は雨をまた楽しむ…そういった心持で生きなさいという教え。誕生日メシだと予約時に伝えたら、このお軸で迎えてくれた。


熱いおしぼりと、一服の塩茶。

盃のつなぎ団子は祇園おどりのトレードマーク

朱塗りの杯の食前酒と共に運ばれてきた先付は石焼。
牛ヒレ、松茸、銀杏、貝柱、アサリ、イカ  すだち


つめたく冷された竹筒酒。竹のぐい飲みも冷たい。
2合といったが、それ以上に入っている感じ。

仲居さんたちの立ち振る舞いは文句がない。質問には的確に帰ってくる。ただ、襖というやつはサッとあけられると空気が変わって、ちょっと身構えてしまうな。悪いことをしてるわけぢゃないんだけど。

懐石料理の華…それがお椀。
一番だしを最高のタイミングで出す。これが店の腕の見せ所であり、
コースの中の一番のご馳走だ。

鱧、松茸、湯葉、青菜、柚子・京人参の飾り切り
鱧と松茸は出会いもの。この時期が名残りとなる。
細かく骨切りした包丁目、さっと炙ってある。

造り  鯛、大助(鮭・北海道)、北寄貝、おごのり、黒川茸、
     山葵、割り醤油
大助はマスノスケのこと。極上のとろのよう。鮭は寿司種としては敬遠するが、これ、寿司にも合いそう。加工されたおごのりはピカピカして歯触りはシャキシャキ快感。


焼物 うおぜ 骨せんべい 藁づとに赤飯 松葉杏
これも誕生日仕様。一口の赤飯が嬉しい。


焚合せ 蕪、平貝、れんこん、里芋、隠元、椎茸、大徳寺麩、南瓜


取り肴

柿釜には白和え 白木耳、柿、なめこ、とんぶり
木の葉型小皿に鯵たたき 大根おろし、しめじ  猪口にもずく


ご飯はかやくご飯  人参、椎茸、こんにゃく、あぶらげ、牛蒡
具が本当に細かく刻まれている。仕上げに紅生姜と小口の葱


ずいきの赤だし 香の物5種
ご飯を2杯食べてしまう。
土鍋にはまだ残していた・・・く、悔しいがもう入らぬ。
持ち帰るというには量が足りぬ。


水菓子 果物 なし、巨峰、マンゴー、バナナソルベ



冷たい栗汁粉

おうす 少したっぷりめが嬉しい


最後に丸山さんが現れて、スプレー式の水塩というのを頂いた。
最初のお茶にもこれをひと吹きしてあるのだという。料理に打ち水というが、これは減塩にも役立つだろう。
当代の京料理の人気者、豪快な攻めてくるようなさ々木と好対照、緻密な印象の丸山の料理。
どこまでいっても料理人のキャラが出てくるさ々木、姿は隠して客を遊ばせてくれる老練な丸山・・・さて、どちらが好みか。静かにのんびりやりたい僕は後者を選ぶかも知れない。
ここはいつも、はんなりとした、祇園のまん真ん中で食事をしている贅沢さ、愉しさを味わうことができる。

     祇園丸山   京都市東山区祇園町南側

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

京大仁義

2007-11-08 09:24:28 | 

♪親の血をひくゥゥゥ~~兄弟ィィィィ~より~もォォォ~
かつて生業に演歌番組の台本を書いていたことがあるが、どうにも性に合わず、100本を待たずしてお暇させていただいたことがある。イントロの司会者の文句から、視聴者の涙を誘う手紙から、全部書かされキツかった。だが「月の法善寺横丁」の藤島恒夫さんから「あ、これええ文句やなぁ、もろて帰ろ」と言われただけで、苦労も消えて喜んでたのだから、我ながら単純だった。100本やって憶えたのはサブちゃんの「歩」ぐらいのもんだ。

さて京大である。縁のあるのは医学部である。なに、こっちは見せに行く、あいや、診てもらいに行く方しか縁はない。
来月、親知らず抜歯のためにここへ入院することになり、検査やなんやで一日つぶれた。
あすこは呼び出しの機械をもらう。KORGのチューナーぐらいの大きさで、館内にいると順番が来たらピコピコと鳴るようになっている。
時間がかなり空いたので、そいつを持って仁義を切りに外へ出た。

聖護院界隈は八ツ橋で有名で、老舗があると思うと裏道には下受けだか内職だか知らぬが、肉桂のいい匂いが漂っていたりする。病院の匂いより百倍いい。
そいつがふっとカレー粉の匂いになった。こりゃたまらん。

数軒先のラーメン屋も気になったが、ガラムマサラの誘惑には抗い難く、「ビィヤント」へ。カレー好きではあるが、本場天竺のカレーはどっちゃでもいい。カレーにゃご飯の原理主義者なのだ。なぜかナンやチャパティと一緒に食べるのは一向に食指が動かない。明治の人間か。
10人も座れば満杯になる小さな店。


入店と同時に「チキンカツカレー!」
カウンター内には昔アングラ芝居で西部講堂出ました風のニオイのおかんと、若い衆の二人。
揚げ立てのカツは律儀にご飯の上に置かれ、おかん→若い衆にパスされる。そこからカツをまな板の上に取り、切り分けて、もう一回おかんへパス戻しする。スペース上それしかないのだろう。
カレーソースが何種類も温めてあり、チキンカレーのソースがかかる。
うめぇ…。ここのご飯はうっすらターメリック色しているのが特徴。
入院してる間にまた来よう。あ・・・歯か!



まだ間がある。ちょいと仕事でも片付けっかと、熊野神社の近くにあるジャズ喫茶「ヤマトヤ」へ。いい雰囲気。ここは堺のFUZZ大兄から教わってた。もう今では少ないジャズ喫茶の残党。奥には壁三面レコードがギッシリと6千枚だかそこら。全くのオーディオ音痴だが、さぞいい機械を導入してるんだろうな。

珈琲を頂いてると、カバンの中からピコピコピコ…
例の病院の呼び出しが鳴った。
そんなわけはない。まだ十分時間はある。
カバンを折りたたみ、上から上着で覆った。
ジャズ喫茶でなんという間の悪さだ。
カバンを取って店の外へ出てみると、
「呼び出しができる範囲を超えています。速やかに戻って下さい」
だと。誰も逃げやしねぇよ。

スイッチをどう切り替えようとしても、鳴り止まぬ。
電池を抜こうとしても歯が立たないようにできている。なんたる…。
カバンの奥深く入れて、店に戻る。
仕事など手につかない。くそ~。ピコピコピコ…
落ち着いて珈琲など楽しんでいられない。
悪いことに、ますます無音のインターバルが短くなってきた。
ピコピコピコ…

女将の顔さえ見られぬ。
こんなときに限って、レコードが終わる。
静寂にピコピコピコ…

もうダメだ。慌ててお勘定して出た。
恨むぜ、きょうでぇ…。

     ビィヤント    京都大学付属病院東側 東大路通
     YAMATOYA   聖護院山王町 丸太町通南入ル

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暖簾が揺れておりました

2007-11-05 14:08:39 | 


秋風に暖簾が揺れていた。
界隈には柊屋、俵屋などの旅館。
斜め前には天ぷらの吉川。婚礼が行われていた。


趣のある石畳。正面には「一子相伝」の軸。


磨きぬかれた部屋

屏風には芥子の花か

部屋にも「一子相伝」の文字が

一子相伝「白味噌ぞうに」
何も父から子へ秘伝を伝えるというものではないらしい。
作り方は「ぞうに」にせよ「ぐじの酒焼き」にせよ、すでに料理本など
で公開している。では何を伝えるのか。
全身全霊を傾けて料理に向かいなさい、という姿勢なのだという。
五代目に「餅は死ぬ気で焼きなさい」と言われたそうだ。

白味噌、水、焼餅、溶き辛子だけ。
だしなどを使うと、白味噌の風味が死んでしまう。
とろみ、濃度は味噌から出るものだという。
その深みに感心した。
単純なものほど難しい、そこに油断が生じる。
ゆるがせにするなということは、他の世界にも通じる。
緩みっぱなしの自分は、もはやどうしたらええもんか…
深いため息と共に頂いた。


      なかむら    中京区富小路御池下ル

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする