うちではなにかと記念日がしゅうちゅうしているのである、この秋。
昔はいちいち誕生日のヘチマのと、いちいちやっていたんだけれど、
え~い、まとめて済ませちまえと、ちょいと遠出して伊賀上野。
忍者の里、芭蕉の生まれ故郷ね。 上野城の紅葉が染まり始めていた。
まぁ、見事なもんだ。
若い頃はなんとも思っていなかった。 紅葉狩りだなんて枯れ葉見て何が楽しいのか…
と思っていたもんだが…
年年歳歳、紅葉が胸に沁み入るようになってきた。
春のソメイヨシノなんかよりはるかに良い。
毎年、気温だったか何かでピタッと樹木は、地下から水を汲み上げることを止めてしまうのだそうな。
それによって紅葉するのだと、ある日本料理屋のおやじに教わった。
しかし、ま、これを言っちゃあおしめぇよ、だが
紅葉なんぞいくら目に焼き付けたところで、一向に腹が膨れないのは事実であって。
悪いけどここへ来た目的は“肉”なのである。 上野には伊賀牛という名品がある。
町のあちこちに古い町屋が残っているのが、上野のよさ。
広小路 おそらく、この街道沿いが一番の繁華街だったのだろう。
これが伊賀街道で背中の方向に進めば伊勢。 ここは畿内と伊勢を結ぶ交通の要衝として栄えた。
この場所で100年以上。 元祖伊賀肉「金谷本店」。
東へ進めば但馬牛、北へ上れば近江牛、伊勢街道を行けば松坂牛。
昔から関西は牛肉処として知られて来た。
一階で精肉店をしながら、階段を昇って二階がすき焼き屋になっている。
古いながら掃除が行き届いている。
廊下の途中に昔の電話室が見える。
なんと最近メンテナンスに入り計ってみたら、一番奥まで行くと100メートルになるとのこと。
鰻の寝床なんて生易しいもんぢゃない。
これは…仲居さんも骨が折れる。
長くなるので稿を改めるとする。 伊賀牛はすぐそこまで来ております! はい
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