四方を山で囲まれた盆地である京都の冬は厳しい。まことに冷える。
今のようにコンビニもスーパーもない時代、京都の学生たちは
どてら着て火鉢抱えて震え上がり、時たま銭湯へ行って温もり、
さらに懐に余裕のある時は、屋台の中華そばをすすった。
京都にはこの屋台発祥のラーメンの系譜というものがある。
「天下一品」も「横綱ラーメン」もみな出発点は屋台である。
ここ「ほそかわ」はかの銀閣寺「ますたに」の出身。ますたにも古くからの屋台だった。
鶏ガラ豚骨をベースに、仕上げに背脂を散らした、いわゆる背脂チャッチャ系。
いかにもコッテコテだが、食べてみると意外にあっさりしている。
なので女性にもファンがいるといふ。
麺はシコシコとした中細ストレート麺。
弾みがついて餃子も行っといた。
バリッとした焼きがいい具合だ。
京都伝統系はいろいろひねったメニューはなく、直球である。
いざぎよい。 貧乏学生にはラーメンとめしはベストマッチング。
顕彰する意味でも行っといた。
固めのお米がいい感じだ。 醤油ベースのスープと合う。
ラーメンは中盤以降、酢を掛け回し、一味をふるとまた趣が変わって、
もうひと盛り上がり楽しめる。
カプサイシンでさらに温もるしね。
ここは「ほそかわ」の城陽店。 「花屋町ほそかわ」の出身。
痩身の本店主人にはお茶へ誘ってもらったっけな。
ますたに~ほそかわの主人と弟子のラーメン道は
今も脈々とつながっている。
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