向かったのは大阪屈指のバーである、リーガロイヤルのリーチバー。
ここは昭和40年開店。社長山本為三郎がバーナードリーチにデザインを依頼、河井寛次郎、棟方志功ら民藝作家の作品のギャラリーとした。
その一角にバーを設けたのが始まり。
壁は大阪らしい葦を組み合わせたり、煉瓦積。家具は英国から持ち込んだ。バー設計のお手本とさえ言われている。
他にも吉兆、なだ万、つる家など、名だたる看板を初めてホテル内に出店させた、まさにあっと驚く為三郎!大旦那、スケールの大きな先見性あるパトロンだった。
さてシングルモルトだが…大麦麦芽を原料として単式蒸留器で2度蒸留し、オーク樽に寝かせたもの。一つの蔵から作られた原酒をそのままボトリングするのでその名がある。時として個性的で飲みにくいので、クセのないグレーン(とうもろこしなども原料に加わり、連続式蒸留器で蒸留したもの)とブレンドし、まろやかに飲みやすくしたものがいわゆるブレンデッドウイスキー。ジョニーウォーカー、ヘイグ、オールドパー、バランタイン、シーバス…つまり、世界的に売れているウイスキーはほとんどがこのブレンデッドだ。
実はウイスキーは飲んでも、モルトブームからは目をつぶって跨いできた。今更憶えきれないし飲みきれない。お勉強みたいに飲むのはご免だとほぼ無視してきた。ところが実はまぁ気になる存在ではあった。
必要に迫られて、ともあれバーテンダー古澤氏の薦めで飲んでみた。
英国の北、ハイランド地方のグレンモーレンジ18年。
梨や林檎のような香り、クセのないきれいな酒だ。女性にもお勧めできる。こんな酒を一種類でも知っていると心強い。
ザ・スコッチ・モルトウイスキー・ソサエティ。っつう3万人だかの会員を擁する団体が作るウイスキー。スコットランド各地の蔵から集めたモルト同士をバッティング(ブレンドとはちがうらしい)させ、通常水で割って40~43%に調整するのだが、それをせずに樽のままの味わいを可能にしたもの。その謹厳さが英国人らしい。
ハイランド、スペイサイド、そしてアイラ島がモルトの故郷。
中でもアイラ島は潮の香りと、大麦を乾燥させる際のピート(泥炭)の
燻香の強い個性あふれるウイスキーが多い。(島中がこのピートでできている)アドベッグは最もパンチの効いたブランド。一杯グイッとやると、たちまち鼻から煙が出そうなだった。強烈!ラフロイグ、ボウモアなどアイラ島の7つの蒸留所の酒を飲み比べ、大西洋に浮かぶ島の情景に思いを馳せても愉しかろう。
リーチバーのいいところは11時から飲めるところ。朝から来て、午後にきて、夜に来るというコアなお客もいるという。洒落てるなぁ。
午食は皇家龍鳳へ。最近デビューした飲茶ランチ。メインは炒飯だとか数種類の中から選ぶ。これで小さなビールでもやれば最善の午後が始まるというもの!
デザートの杏仁豆腐はさすがのレベルだった。
リーガロイヤルホテル 北区中之島5丁目
リーチバー ウェストウイング 1F
皇華龍鳳 〃 15F
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私の知らないウィスキーばかりご紹介頂き、大変勉強(?)になります。
いろいろ飲み比べてみたくなります。