勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

雑記

2011-12-05 22:18:19 | Weblog
如常の1日。今日は久々に予定がなく、心身ともにゆっくり過ごした。このまま今夜は早く休み、明日に備えたい。

2011/12/05
如常の1日。11月は勝福寺liveに始まり、檀務や来客が連日続き、また県外からまでも相談を受けるなど多用な日々を送っていたけれど、今週・来週は静かな平素に戻れそうだ。

さて、Gikoohは12月から法事の席で「いろは歌」の法話を始めさせて頂いている。

いろはにほへとちりぬるを…、いろは歌「あいうえお」の50文字から重複する47音字を抜いている。人生の諸先輩は懐かしく思われるらしいが、これを漢字交じりで表記すると、

色は匂へど散りぬるを…となる。いろは歌の全文を見られたご婦人はその奥深い内容に驚かれた様子だった。この世の無常を七五調の和歌で見事に表現しているが、一般に弘法大師の御作と伝えられている。他の所説もあるが、涅槃経の無常偈と照らし合わせたり、仮名の制作等を推察する限りお大師様の御作と考えるのが自然のような気がする。

今、世界が、日本が時代の大きな岐路に立たされている。日本もバブルが崩壊してから何かしらの雰囲気が変わり、自然のバランスも変わり、そんな中で生き抜いていかなければならない。経済状態が悪くなれば地域や治安に及ぼす影響も少なくない。円高もいつまで続くのか。そして日本もリーマンショックのようなことがいつ起きてもおかしくない。住宅ローン、家電製品のローン、身丈以上の生活をローンというシステムで支えている人が凄く多いと思うが、もし、環境が一変した時のことをよく考えておかねばならない。

教育にしても、人づくりを真剣に考えているのであれば、それ相応の人材を現場に充てないと無理ではないか。例えば、仏教で説く十善戒の1つ不殺生戒について。生き物を大切にしよう、無益な殺生はいけない、ご飯を食べる前の戴きますは生命を戴きます、というレベルの話では今の世に通用しないと感じている。この戒の意味はそこから先が重要だが、関心のある人はそれぞれ菩提寺に尋ねられたら良いと思う。伝えたいことは、何でも上辺の灰汁すくいでは人は育たないということだ。

今夜は話が思わず白熱してしまった。次回は少しぽわんとしたことを書こうと思う。
コメント
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