勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿百合の花

2008-05-16 22:10:31 | Weblog
度々ご覧頂いている方にはお待たせをしました。

さて、実に1週間ぶりになった。フリーペーパー「BLUE RECORD」6月号の原稿を無事upすることが出来、ほっとしている。煎茶の話題を中心にした連載コラム6月号では、茶葉の種類などを紹介しているので、興味深い内容と自負している。近頃、コンビニなどの店頭には多種のお茶が陳列されている。会議とか講習会では、ペットボトルのお茶が出されることも多い。玉露とか、緑茶とか、かぶせ茶とか色々あるけれど、おそらく中味までは知らないという人が大勢いらっしゃると思う。そんな人は、ブルレコ要チェックを。

それにしても、この1週間は用事が多かった。11日には京都の慈照寺「銀閣寺」へ行ってきた。今月18日まで、境内の国宝「東求堂・同仁斎」の特別拝観が行われていて、何と今回は当時の書院飾りが復元されているのを見学出来るという貴重なものだった。当時の室町幕府8代将軍「義政」の美意識と数奇者ぶりを考察出来るとあって、Gikoohは何としてでも拝観したいと思っていた。ちょうど11日は「母の日」だったこともあり、実母と義母を含めた6人で出掛けてきた。
義政公の卓越した美意識ぶりは実際目の当たりにすると「何処まで凄い人なんだろう」と感心ばかりしてしまう。銀閣は義政公が亡くなった後で建築されたものだけど、東求堂は500年前の当時の建築が残されている。勝福寺の庫裡建築においては東求堂や同仁斎も多分に参考にしているから、初めて見る生の東求堂に身震いがした。
同仁斎(四畳半の小間)の書院飾りも想像以上に勉強になった。今まで、違い棚とか出書院は自分の感性で適当に使いそれはそれで良いと思っていたけれど、本来の使い方を垣間見て生涯の勉強にもなった。
銀閣寺のあとは昼食を食べて、お茶屋へ寄った。何を思ったか母が新茶をプレゼントしてくれて、毎日よく飲んでいるけれど新茶は若々しい香りと共に清涼感があって凄く美味しい。今週は来客も続いているから、その都度「新茶は今の時期しか飲めない旬な茶葉」などと話をしてお接待している。新茶の製法とか、産地などの話は皆さんに好評で有難い。

写真は、境内に今年一番に咲いた「芍薬」。立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。
コメント
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