遅いことは猫でもやる

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浅草演芸ホール

2015-04-16 14:57:26 | 行ってきました


夜行列車カシオペアに乗ってみようと、上京した機会があったので、ついでに浅草に寄って演芸ホールに入ってきた。

以前は東京で少し時間があると、すぐここに来て楽しんだほどの落語好きだったのだが、新宿末廣亭、上野鈴本、浅草東洋館、木馬亭とひと通り回った頃から少し熱が冷めたか、足が遠のいた。

 仲見世中門
 浅草寺本堂前
 五重塔前のピンクの桜が綺麗に満開だった

10時半頃に浅草に着き、まずは仲見世を通って本堂にお参り。人出はそれほどではないが、中国人、欧米人が半々くらい。3割が日本人と圧倒的に外国人が多い。これも円安のせいだろうか。線香の煙を被ったり、おみくじを引いたり、日本人と全く同じ仕草をして楽しんでいる。

そのまま、まっすぐ演芸ホールに向かったが、なんと開場は11時15分、隣の東洋館は12時00分だそうだ。演芸ホールは東洋興業(株)直営館だとのこと。東洋館は一体なんだろうか。
時間があったので、近所をふらふらとしたが、商店街はほとんど開店前で閑散としている。ホッピー通りもビニールの覆いがたたまれていた。この街は夜型なのだ。しかし朝飯を食べに定食屋に入ったら、朝からウイスキーの水割りを飲んでいるおっさんがいた。ご機嫌でおかわりまでして店のおばさんとやりとりをしている。いかにも下町の食堂だ。

 商店街を裏に回るとこうしたベンガラ色の外壁に黒のハカマを履いた粋な建物があった。
 園芸ホール前の桜はぽってりと花を付け、緑の葉が顔を覗かせている。ソメイヨシノではない。
 夢花の舞台

ホールに入るとさすがにまだ15人位がパラパラと座っていた。笛と太鼓の出囃子が幕の下がったままで鳴り、前座の稽古とおぼしきが定かではない。11時40分開演。前座が面白おかしく、携帯電話のスイッチを切ってくれと語る。次の演者も、その次の演者も同じことを言うが、言い方はみな違う。「私の出番の時はいいんだが、次の演者の時は、或いは真打ちの時は是非切ってくれ」とお願いする。笑いを誘うような話方なのでそれも芸のうちだ。

当日は4月上席後半最後の日であった。三笑亭夢花、笑福亭鶴光の千秋楽の踊り、東京ボーイズの漫談・語りなどそこそこ面白かった。小遊三はそれほどでもなかった。途中から静岡からの62人の団体客が入ったが、出入りの際ざわざわと客席がするのを、座布団を裏返しに出入りする前座がきっと前を向いて客席を見つめ続けていたのが、健気である。

ここは昼夜入れ替えなしなので引き続き聞こうと思えば、ずっと居られるのだが、孫を保育園へ迎えに行かねばならぬので、残念ながら昼席主任の三笑亭茶楽の落語を最後に外へ出た。

外はいつのまにか細かい雨が降っていた。