遅いことは猫でもやる

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通夜の日の花見

2015-04-02 00:42:01 | 雑感
満開間近のソメイヨシノ
 見ると重さを感じるほどだ

一気に春の日差しになり、桜もいっきに満開ががちかくなった。桜好きの私としては血が騒ぐ。上野公園は人混みで大変だろうと、近くの公園に長男一家と花見に出かけた。さすが東京である。折しも春休みなので人出が多い。満開間近、まだ散り始めまでは日があるということで絶好のタイミングである。日差しはあるがソメイヨシノのたわわな花房が、陽光を遮ってくれるヨシズの役割をしてくれて快適である。

ぽつんと一人で缶酎ハイを手にしているおじさん、それぞれ子どもとベビーカーを並べているママ友会、若いカップル、2,3人の女子会、缶ビール片手に何やら愚痴話に終始している男二人、2,30人のおばさん中心のグループ、熟年の落ち着いた夫婦、お弁当を広げる家族等、様々な人間模様だ。おばさん達のグループが中堅社員の仕切りに、立ち上がった中年男性が「エー、2時間しかありませんが楽しんでください。それと今期目標◯◯億円、達成するぞー、がんばろう」と檄を飛ばす。生保の会社だろう。仕事の話は会社でしてくれ、酔っ払う前から無粋だなあと思うがこれが日本の現実か。

 移植した桜

とにあれ、砂埃も立たず、露天もなく、ゴミ箱だけは完備した清潔な公園での花見は快適だ。この公園は4,5年前に改修した際、半数の桜を移植した。その際剪定をしたので、幹と枝の太さが極端に違う樹がある。しかしそれは花の密度が高い。桜も適切に選定すれば花は密生するのがわかる。「桜切るバカ」と言われるがそうでもないようだ。好天と相まって桜を満喫した。

この日お通夜の帰り、駅から一人で帰る道すがら、友の死がどうにもやるせなく、一人でも飲んで帰る旨電話したら、長男が電話の向こう側で「僕で良ければ付き合おうか」と即座に申し出てくれた。人の気持ちの解るいいやつに成長してくれたと感激した。10時近くだったが、この時間送り出してくれる嫁さんの理解があってこそであろう。
お陰で飲み屋で気張らずに、息子の前で涙を流れるに任せて友人との思い出を話すことが出来た。良い友と良い家族に恵まれた幸せを噛み締めた。

艶やかな桜と友のお通夜も妙なとりあわせではあったが、不幸な出来事と、幸せな空気に包まれた不思議なひと夜であった。