遅いことは猫でもやる

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平成の一茶

2013-05-08 16:16:18 | 


従兄弟の姪というから、ずいぶん遠い親戚だ。
連休を終え、家に帰ったら従姉妹から本と出版記念会の案内が来ていた。返信期限は過ぎていたけど、慌てて返信はがきを出した。

残念ながら(実際この著者に会ってみたいなと,読後感じたので余計に)前回アクシデントで中止になったカナダ・キューバ行きの日程と重なるので出席できない。せめて少しは読んでおかなければ、とページをめくり始めた。
鈴木まゆう著、句集「小指癖」角川書店刊

従姉妹が自分の退職記念に、姪の句集を出版するというちょっと変わったきっかけで世に出た本だ。
二人共小笠原和夫氏が主宰する「初蝶」の同人である。鈴木さんをこの会に誘ったのは従姉妹の方らしい。

とにあれ読んでみた。始めはせっかく送ってくれたので、義理にでも読んでおこうと追い始めたのだが、どうしてどうして、なかなか面白い。第一読み進んでいっても少しも疲れない。

 飽きるほど食べて秋茄子困らせる。
 夏山に一礼女運転士。

う~ん、これは平成の小林一茶だ。彼ほど斜交いにものを見てはいないが、既成概念にとらわれず鋭い観察眼を持っているようだ。淡いユーモアも感じさせる。徒に花鳥風月を追い求めず、いかにも自然体で詠っている。
驚き、感動、を発見し伝えるのが芸術だとしたらまさにその領域だ。

案外私の周りには、絵画や文学に縁のある人がいるものだ。
この句集を読んでみたら著者に興味が出てきた。一度は是非会ってみたい。